日本の蝶 <セセリチョウ科>  セセリチョウ亜科


<写真の下に,データ付きの拡大写真もあり> 


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チャマダラセセリ亜科は,ここをクリックすると見ることができます

チョウセンキボシセセリ亜科は,ここをクリックすると見ることができます
 
・ホソバセセリ    Isoteinon lamprospilus lamprospilus C. Felder et R. Felder, 1862     名義タイプ亜種


写真数: 19枚 


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点

【特  徴】 樹林周辺の木陰や空地に集まる習性があり,比較的緩やかに飛び,各種の花に集まる。 
【雌  雄】 雌雄同型なので,生態写真では,雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 ススキ・カリヤス・オオアブラススキ(イネ科)
【生  態】  暖地では,年2回,発生し,6月下旬〜7月下旬,9月に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,7月に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  東北地方の南部から九州,種子島,屋久島にかけて分布している。
 近年,減少傾向にあり,愛知県では,ほとんど見られなくなった。
 千葉県では,絶滅危惧T類に指定され,鹿児島県では,絶滅危惧U類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ベトナム北部,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,江西省,福建省,湖北省,広東省,海南省,広西省,四川省に分布している。中国に分布するものは,日本と同じで,名義タイプ亜種である。台湾に分布しているものは,別亜種 I.lamprospilus formosanus である。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録1978.7.10,愛知県岡崎市岡町,3♂♂1♀1980.7.13,愛知県岡崎市大幡町,2♂♂1980.7.13,愛知県岡崎市鶇巣町,4♂♂2♀♀
1980.7.13,愛知県岡崎市上衣文町,1♂1♀1983.7.26,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人1988.8.3,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1998.7.1,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人1998.7.2,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人2001.7.26,愛知県岡崎市岩中町,2♂♂
2001.8.2,愛知県岡崎市安戸町,1♂1♀2009.7.14,愛知県岡崎市鳥川町,1ex.,柵木宗孝2009.7.18,愛知県岡崎市池金町,1ex.,柵木宗孝
2010.7.10,愛知県岡崎市樫山町,1ex.,判家卓司2018.7.23,愛知県北設楽郡段戸山,1ex.2019.7.24,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2020.7.16,愛知県岡崎市鳥川,1♀,杉浦 昌2021.7.6,高知県香美市,1ex.,高月陽生2021.7.31,愛知県岡崎市蔵次町,1♂,小鹿 亨
2021.9.4,高知県香美市,1ex.,高月陽生2022.7.4,高知県香美市,1ex.,高月陽生2023.7.2,高知県香美市,1ex.,高月陽生

・ホシチャバネセセリ    Aeromachus inachus inachus (Menetries, 1858)     名義タイプ亜種


写真数: 29枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  樹林周辺の日当たりのよい草地や渓流沿いの道沿いに生息し,各種の花や湿地に集まる。
 対馬に生息する個体は,地色が暗化し,裏面の白斑や白線が鮮明になる傾向がある。
【雌  雄】 ♂の尾端は縁毛が短く,♀の尾端は産卵口が下向きになっているので,縁毛の上部が長く,下部は短いので,縁毛の形状が確認できれば,雌雄を区別することができる。
【食  草】 オオアブラススキ・ミヤマアブラススキ(イネ科)
【生  態】  暖地では,年2回,発生し,6月上旬〜7月上旬,8月中旬〜9月上旬に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,6月下旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  青森県の東部から中国地方,対馬にかけて分布している。
 長野県下伊奈郡浪合村では,山のなだらかな斜面に生えるイネ科の植物の群落の中で見つけることができた。
 日本国内のほとんど発生地で,絶滅危惧T類,もしくは絶滅危惧U類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧IB類(EN)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の中部・東北部,朝鮮半島,ロシア南部,台湾に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,浙江省,甘粛省,山西省,山東省,河南省,陳西省,湖北省,河西省,福建省,四川省,貴州省,雲南省に分布している。福建省,浙江省に分布するものは,台湾と同じ亜種 A.inachus formosana で,それ以外の河西省などに分布するものは,別亜種 A.inachus jiujianganus である。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1983.8.15,長野県下伊奈郡浪合村,2♂♂
2014.8.1,長野県霧ヶ峰,1♂,安中弘行
2015.8.1,山梨県南都留郡,1♀,安中弘行
2015.8.3,山梨県南都留郡,1♀,安中弘行
2013.8.11,長野県開田高原,1♀,足立幸子
2018.7.21,長野県浅間山,1♀,高崎 明
2019.8.14,長野県木曽郡,1♂,関戸裕靖
2020.8.1,長野県下諏訪町,1♀,松井慶夫
2020.8.18,長野県下諏訪町,1♂
2021.8.3,長野県諏訪市,2♂♂1♀,大橋豊嗣
2022.7.30,長野県岡谷市,1♂2♀♀

・コチャバネセセリ    Praethoressa varia (Murray, 1875)    


写真数: 132枚 


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  Hsu et al. (2019)の研究により,属名が Thoressa から Praethoressa に変更された。
 樹林周辺のササ・タケの群落地に生息し,各種の花や湿地,獣糞,動物の死体などに集まる。
 北海道から中部山岳地帯などの寒冷地に生息する個体は,小型で,前翅表面の黄白色斑は,発達しない傾向がある。
【雌  雄】 ♂は,交尾器周辺の体毛が筒状になり,♀は,若干,翅形が丸く,翅表の白斑がよく発達し,交尾器周辺の体毛が扁平になるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 クマザサ・ミヤコザサ・メダケ・アズマネザサ(イネ科)
【生  態】  暖地では,年4回,発生し,4月上旬〜10月上旬にかけて見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,6月上旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】 北海道から九州にかけて分布している。
【分  布】 種としては,日本以外では,サハリン南部,千島列島に分布している。 
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
2002.10.1,愛知県岡崎市本宮山,1♂
1979.5.5,愛知県岡崎市戸崎町,1♂
1979.6.2,愛知県岡崎市戸崎町,1♂
1980.7.13,愛知県岡崎市上衣文町,1♂
1981.5.31,愛知県岡崎市山綱町,1♂
1981.6.3,愛知県岡崎市池金町,1♂
1981.6.7,愛知県岡崎市蓬生町,1♂
1981.7.6,愛知県岡崎市蓬生町,1♂
1996.8.2,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.7.6,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
2001.7.27,愛知県岡崎市蔵次町,1♂
2003.6.28,愛知県岡崎市高隆寺町,1♂,柵木宗孝
2008.5.14,愛知県岡崎市秦梨町,1♂
2010.9.6,愛知県岡崎市池金町,1♂
2012.5.5,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2012.5.5,愛知県岡崎市池金町,2♂♂
2015.6.29,北海道丸瀬布町,1♂,安中弘行
2016.8.29,愛知県岡崎市池金町,1♂
2018.5.18,愛知県岡崎市池金町,1♂
2018.6.22,愛知県新城市作手,1♀
2018.7.16,愛知県岡崎市北山湿地,1♀
2018.7.18,愛知県豊田市黒田ダム,1♀
2018.7.22,長野県松本市上高地,4♂♂
2018.8.17,長野県下伊那郡阿南町,1♀
2018.8.25,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2019.5.20,愛知県豊橋市葦毛湿原,1♀
2019.7.2,長野県阿智村,1♀
2019.7.23,長野県霧ヶ峰,1♀,関野祥子
2019.7.24,北海道音更町,2♂♂2♀♀,大橋豊嗣
2019.7.29,長野県下伊那郡阿智村,1♂
2019.9.3,愛知県岡崎市小呂,1♂1♀
2020.5.23,高知県香美市,1♂,高月陽生
2020.6.7,愛知県新城市作手,1♂
2020.6.17,長野県阿智村,1♂
2020.6.29,愛知県豊田市大野瀬町,1♀
2020.7.19,長野県原村,1♂,関野祥子
2020.7.19,愛知県岡崎市池金町,1♀
2020.7.29,長野県東御市,2♀♀
2020.7.30,長野県松本市,1♂2♀♀
2020.8.10,福島県北塩原村,1♂,大橋豊嗣
2020.8.12,長野県売木村,1♀
2021.5.28,愛知県新城市作手,2♂♂1♀
2021.5.30,愛知県豊田市平瀬,1♂
2021.6.11,長野県阿智村,1♀
2021.6.26,長野県松本市上高地,1♂
2021.7.3,高知県香美市,1♀,高月陽生
2021.6.27,長野県諏訪郡下諏訪町,3♂♂
2021.7.12,愛知県岡崎市池金町,1♀
2021.7.22,長野県湯の丸山,1♀
2021.7.23,長野県上高地,2♂♂
2021.9.21,愛知県岡崎市池金町,1♀
2022.4.30,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.5.4,愛知県岡崎市八ツ木町,1♀,高村葉子
2022.5.10,愛知県豊田市,1♂
2022.5.23,長野県飯田市,1♀
2022.6.4,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.6.12,長野県阿智村,1♀
2022.6.12,長野県根羽村,1♀
2022.6.15,岩手県久慈市,1♂,三河和夫
2022.6.19,愛知県新城市作手,1♀,高村葉子
2022.6.27,岩手県宮古市,1♂,三河和夫
2022.6.28,長野県開田高原,1♂
2022.6.28,長野県木曽町,1♂
2022.6.30,愛知県岡崎市八ツ木町,1♀,高村葉子
2022.7.3,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.7.12,岩手県久慈市,1♂,三河和夫
2022.7.25,長野県上高地,1♂2♀♀
2023.4.9,愛知県岡崎市夏山,1♂
2023.4.23,東京都東村山市,1♂,小林清二
2023.4.27,東京都東村山市,1♂,小林清二
2023.5.18,東京都東村山市,1♂1♀,小林清二
2023.6.7,山梨県北杜市,1♂
2023.6.11,岩手県久慈市,1♂,三河和夫
2023.6.26,岩手県一戸町,3♂♂,三河和夫
2023.7.10,長野県阿智村,1♂,杉浦 昌
2023.7.18,長野県岡谷市,1♀2023.7.25,長野県阿智村,1♀

・クロセセリ    Notocrypta curvifascia curvifascia (C. Felder et R. Felder, 1862)    名義タイプ亜種


写真数: 19枚 


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  開長38〜45mm。やや大型のセセリチョウで,飛び方が非常に速いが,花によく集まる。非常に速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
 八重山諸島に生息する個体は,小型になり,前翅の白斑が丸みを帯びる傾向があり,別亜種 ssp.yaeyamana とされたことがあったが,現在では,日本国内は同一亜種となっている。
【雌  雄】 生態写真では,顕著な違いはなく,雌雄を区別することは難しい
【食  草】 ハナミョウガ・ミョウガ・ゲットウ(ショウガ科)
【生  態】 年数回,発生し,四国・九州では,4月下旬〜11月上旬に見られ,八重山諸島では,周年,発生している。日本本土では,非休眠の幼虫,蛹で越冬する。
【生息地】 以前は,日本の山口県,九州から南西諸島に分布していたが,最近では,温暖化の影響で,中国地方は,広島県,四国では,高知県まで分布を広げてきている。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,インドシナ半島,ボルネオ島,インドネシア,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,四川省,雲南省,香港に分布し,台湾,日本と同じ名義タイプ亜種である。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
沖  縄



































暖  地



































記録
2006.11.2,沖縄県石垣市,1ex.,安中弘行
2013.5.19,沖縄県石垣島,1ex.,足立幸子
2014.10.27,沖縄県国頭村,1ex.,安中弘行
2015.9.25,沖縄県名護市,1ex.,安中弘行
2016.5.24,沖縄県石垣島,1ex.,松井慶夫
2019.5.18,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2019.7.20,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2020.6.14,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2020.8.30,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2020.9.5,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2021.4.24,高知県高知市,1ex.,高月陽生
2021.9.18,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2021.11.30,沖縄県西表島,1ex.,三河和夫
2022.7.17,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2022.8.1,高知県香美市,1ex.,高月陽生
2023.7.30,高知県香美市,1ex.,高月陽生

・オオシロモンセセリ    Udaspes folus (Cramer, [1775])


写真数: 17枚


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  開長38〜45mm。やや大型のセセリチョウで,飛び方が非常に速いが,花によく集まる。非常に速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
 低温期に発生する個体は,後翅裏面の白斑はあまり発達せず,後翅裏面の前縁部の褐色斑が赤味を帯びる傾向がある。
【雌  雄】 生態写真では,顕著な違いはなく,雌雄を区別することは難しい
【食  草】 ハナミョウガ・ミョウガ・ゲットウ・アオノクマタケラン・キョウオウ(ショウガ科)
【生  態】 年数回,発生し,奄美大島では,3月〜11月に見られ,八重山諸島では,周年,発生している。奄美大島では,非休眠の幼虫,蛹で越冬する。
【生息地】 奄美大島〜八重山諸島に分布している。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,インドシナ半島,ボルネオ島,インドネシア,中国の南西部・南部・東部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に分布し,台湾,日本と同じ亜種である。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島



































記録
2013.5.20,沖縄県石垣島,1ex.,足立幸子
2013.5.17,沖縄県石垣市,1ex.,安中弘行
2013.9.23,沖縄県宮古島,1ex.,足立幸子
2015.6.5,沖縄県石垣市,1ex.,安中弘行
2017.7.6,沖縄県石垣市,2exs.,安中弘行
2021.2.19,沖縄県石垣島,2exs.,荻野秀一
2021.2.24,沖縄県石垣島,1♂1♀,荻野秀一
2022.10.8,沖縄県南城市,1ex.,三河和夫

・クロボシセセリ    Suastus gremius (Fabricius, 1798)


写真数: 18枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 開長32〜37mm。中型のセセリチョウで,非常に速く飛ぶため,飛んでいるときは本種を他の種から区別することはできないが,花に止まると,比較的長く止まる習性がある。かつては日本に分布はしていなかったが,現在は沖縄には定着している。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,前翅中室の白斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 クジャクヤシ・シンノウヤシ・シュロチク・カンノンチク(ヤシ科)
【生  態】 周年発生している。越冬態はなく,継続して発生できない場所では,死滅する。
【生息地】  九州南部から八重山諸島で見られる。
 沖縄本島で撮影することができた。石垣島でも撮影された。
 台湾では普通に見られる種である。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,中国の南西部・南部・東部,台湾に分布している。
 中国では,福建省,香港,海南省,雲南省,西蔵區に分布している。台湾産は,日本産と同じ亜種である。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島



































記録
2013.4.15,沖縄県名護市名護岳,1ex.
2013.5.19,沖縄県石垣島,足立幸子
2013.5.20,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2013.5.21,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2013.11.11,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2015.11.6,沖縄県石垣市,1♂1♀,安中弘行
2016.5.24,沖縄県石垣島,ex.,松井慶夫
2021.11.26,沖縄県石垣島,1♂,三河和夫
2021.11.29,沖縄県西表島,1♂,三河和夫
2022.10.6,沖縄県渡嘉敷島,1♂,三河和夫
2023.4.17,沖縄県豊見城市,1♀,高村葉子
2023.11.8,沖縄県石垣市,1♀,荻野秀一

・バナナセセリ    Erionota torus Evans, 1941


写真数: 23枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 開長62〜70mm。大型のセセリチョウである。バナナの枯葉や幹,バナナの木の近くの暗い場所の樹木に止まることが多く,日陰を好み,夕方や曇った日に活動する習性がある。非常には速く飛ぶが,すぐに止まる。しかし,人の気配には敏感である。
【雌  雄】 ♀は,大型になり,前後翅の横幅が長くなるが,生態写真では,翅形が不鮮明の場合は雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 バナナ・バショウ・ハナバショウ・ヒメバショウ(バショウ科)
【生  態】 年数回,周年,発生している。越冬態はなく,継続して発生できない場所では,死滅する。
【生息地】 沖縄本島以南に分布している。鹿児島県でも,記録が出たことがある。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,中国の南西部・南部・東部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,福建省,広東省,江西省,雲南省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島



































記録
2017.7.6,沖縄県石垣島,1♂,高崎 明
2017.7.6,沖縄県石垣市,1♂2♀♀,安中弘行
2017.11.28,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2017.11.30,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2021.10.1,沖縄県石垣市,2♀♀,荻野秀一
2021.10.3,沖縄県石垣市,1♂1♀,荻野秀一
2021.10.5,沖縄県石垣市,1♀,荻野秀一
2023.10.30,沖縄県石垣市,1♂,荻野秀一

・スジグロチャバネセセリ  名義タイプ亜種    Thymelicus leoninus leoninus (Butler, 1878)


写真数: 24枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  小型のセセリチョウである。樹林周辺の草原に生息し,晴天時には,活発に飛翔するが,すぐに止まる習性がある。
 日本には,下記の2亜種がある。
   名義タイプ亜種 T.leoninus leoninus (Butler, 1878)
   愛媛亜種 T.leoninus hamadakohi Fujioka, 1993  
【雌  雄】 ♂は,前翅表面の中室の後縁側に黒色の性標があり,♀は,表面外縁に黒色部が広がるので,雌雄を区別することができる。。
【食  草】 カモジグサ・ヤマカモジグサ・キツネガヤ・クサヨシ(イネ科)
【生  態】  暖地では,年1回,発生し,7月上旬〜8月上旬に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,7月下旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,北海道の渡島半島から九州の山地にかけて生息し,山口県下関市にも生息している。四国に生息するものは,別亜種とされている。
 名義タイプ亜種は,群馬県,静岡県,兵庫県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の西部・中部,モンゴル,南シベリア,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,青海省,甘粛省,陳西省,山西省,河南省,雲南省,四川省,浙江省に分布している。
【近似種】  ヘリグロチャバネセセリに似ているが,本種の♂は,前翅亜外縁の黒帯の幅が狭くなり,黄褐色斑が良く発達する。本種の♀は,前翅表面中室の外側の黒色斑が,本種は良く発達し,横長の斑紋に黒点が出るので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
2016.8.7,岐阜県飛騨市,1♀,足立幸子
2018.8.6,長野県開田高原西野,2♂♂2♀♀2020.8.12,長野県売木村,1♂
2021.8.3,長野県諏訪市,1♂,大橋豊嗣
2022.7.17,岩手県北上市,1♂,足立幸子
2022.8.8,長野県東部,1♀

・スジグロチャバネセセリ  愛媛亜種    Thymelicus leoninus hamadakohi Fujioka, 1993


写真数: 1枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 小型のセセリチョウである。名義タイプの亜種は,山地に生息するが,この亜種は,海岸沿いの低地で発生している。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面の中室の後縁側に黒色の性標があり,♀は,表面外縁に黒色部が広がるので,雌雄を区別することができる。。
【食  草】 カモジグサ・ヤマカモジグサ・キツネガヤ・クサヨシ(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,7月上旬〜8月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,愛媛県の西部でのみ,発生している。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の西部・中部,モンゴル,南シベリア,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,青海省,甘粛省,陳西省,山西省,河南省,雲南省,四川省,浙江省に分布している。
【近似種】 ヘリグロチャバネセセリに似ているが,本種の♂は,前翅亜外縁の黒帯の幅が狭くなり,黄褐色斑が良く発達する。本種の♀は,前翅表面中室の外側の黒色斑が,本種は良く発達し,横長の斑紋に黒点が出るので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
四 国



































記録

・ヘリグロチャバネセセリ  名義タイプ亜種    Thymelicus sylvaticus sylvaticus (Bremer, 1861)


写真数: 46枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  小型のセセリチョウである。樹林周辺の草原に生息し,晴天時には,活発に飛翔するが,すぐに止まる習性がある。
 日本には,下記の2亜種がある。
   名義タイプ亜種 T.sylvaticus sylvaticus (Bremer, 1861)
   高知亜種 T.sylvaticus nishimurai Hamada et Fujioka, 1997  
【雌  雄】 ♂は,前翅表面の中室の中央の黒条が細いが,♀は太くなる。♂の後翅裏面は,ほぼ一様な黄褐色に黒条があるが,♀は,後翅裏面のほぼ中央に黄白色斑列が現れるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヤマカモジグサ・クサヨシ・キツネガヤ・クサヨシ・ヒメノガリヤス(イネ科)
【生  態】  暖地では,年1回,発生し,6月下旬〜7月中旬に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,7月中旬〜8月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,北海道の札幌以西から九州の山地にかけて生息し,四国に生息するものは,別亜種とされている。
 名義タイプ亜種は,神奈川県,愛知県,大阪府,山口県では,絶滅危惧T類に指定されている。静岡県では,絶滅危惧U類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,チベット,中国の西部・中部・北部,モンゴル,南シベリア,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,遼寧省,山東省,陳西省,河南省,湖北省,湖南省,江西省,福建省に分布している。
【近似種】 (スジグロチャバネセセリの欄を参照)
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
2016.8.7,岐阜県飛騨市,1♀,足立幸子
2019.7.27,北海道千歳市,1♀,大橋豊嗣
2020.7.30,長野県松本市,1♀,松井慶夫
2020.7.30,長野県松本市,1♂
2021.8.4,山梨県山梨市,1♂,大橋豊嗣
2022.7.30,長野県岡谷市,1♂
2022.8.2,長野県松本市,2♂♂1♀2022.8.8,長野県東部,1♂2022.8.8,長野県松本市,1♂1♀

・ヘリグロチャバネセセリ  高知亜種    Thymelicus sylvaticus nishimurai Hamada et Fujioka, 1997


写真数: 1枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  小型のセセリチョウである。樹林周辺の草原に生息し,晴天時には,活発に飛翔するが,すぐに止まる習性がある。
 この亜種は,地色が黒化する。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面の中室の中央の黒条が細いが,♀は太くなる。♂の後翅裏面は,ほぼ一様な黄褐色に黒条があるが,♀は,後翅裏面のほぼ中央に黄白色斑列が現れるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヤマカモジグサ・クサヨシ・キツネガヤ・クサヨシ・ヒメノガリヤス(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜7月中旬に見られる。
【生息地】 この亜種は,四国の山地帯でのみ,発生している。
【分  布】  種としては,日本以外では,チベット,中国の西部・中部・北部,モンゴル,南シベリア,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,遼寧省,山東省,陳西省,河南省,湖北省,湖南省,江西省,福建省に分布している。
【近似種】 (スジグロチャバネセセリの欄を参照)
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
四 国



































記録

・カラフトセセリ    Thymelicus lineola lineola (Ochsenheimer, 1808)    名義タイプ亜種


写真数: 12枚 


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 以前は日本に分布はしていなかったが,1999年7月に道北の滝上町で記録された外来種で,大陸からの飛来もしくは牧草の移入と共に侵入したと考え られている。非常に速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面中室付近に黒条の性標があり,♀は,腹部が膨らむので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 カモジグサ・オオアワガエリ(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜8月上旬に見られる。卵で越冬する。
【生息地】  北海道の北部・東部で見られる。
 大雪山の北側に位置する層雲峡一帯の草原で,かなり数多く見られた。
【分  布】 種としては,日本以外では,欧州全域(フランスイタリア)から樺太に至るアジア大陸に広く分布している。
【近似種】 前翅表面の中室から外縁部にかけては無紋であるので,他のセセリチョウと区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
寒冷地



































記録
2012.7.5,北海道滝上町,1♂,安中弘行
2013.7.16,北海道層雲峡,5♂♂
2013.7.17,北海道層雲峡,4♂♂
2013.7.22,北海道摩周湖,1♂
2013.7.27,北海道層雲峡,1♂,安中弘行

・コキマダラセセリ    Ochlodes venatus venatus (Bremer et Grey, 1852)


写真数: 91枚 


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  中型の褐色のセセリチョウである。非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
 北海道に生息する個体は,小型で,♂の地色は黄色味が強くなる傾向がある。
 中国地方に生息する個体は,大型で,♂の翅表は黄色斑が発達する傾向がある。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面中室付近に黒条の性標があるので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 ススキ・アブラススキ(イネ科),オニナルコスゲ・ヒカゲスゲ(カヤツリグサ科),ミヤコザサ・クマイザサ(タケ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月中旬〜8月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道と本州に生息する。
 北海道では,各地域に広く分布しており,最も多いセセリチョウの一つであった。長野県では,各地に広く分布している。愛知県では,東北部の山地で記録がある。
 山口県,島根県では,絶滅危惧T類に指定されている。鳥取県,愛知県,神奈川県,茨城県では,絶滅危惧U類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ヨーロッパ,シリア,トルキスタン,アルタイ,チベット,中国,シベリア,モンゴル,アムール,朝鮮半島,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,西蔵區,陳西省,山西省,河南省,甘粛省,四川省,江西省,福建省に分布している。
【近似種】  アカセセリに似ているが,翅形や性標,斑紋の大きさで区別することができる。

アカセセリは,裏面の黄白斑の輪郭が鮮明で小さく丸みを帯び,コキマダラセセリは,不鮮明で大きく四角っぽくなる。
アカセセリ ♂
コキマダラセセリ ♂
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
寒冷地



































記録
1999.7.27,北海道大雪山,1♀
2001.7.21,山梨県増富鉱泉,1♂
2013.7.16,北海道層雲峡,3♂♂2♀♀
2013.7.19,北海道層雲峡,2♂♂1♀
2013.7.21,北海道層雲峡,3♂♂1♀
2014.8.2,長野県乗鞍高原,2♂♂,安中弘行
2017.7.20,長野県乗鞍高原,2♂♂,安中弘行
2017.7.21,長野県乗鞍高原,1♀,安中弘行
2018.7.30,岐阜県高山市,1♀,関戸裕靖
2018.8.6,長野県開田高原西野,1♀
2019.7.2,長野県阿智村,1♂1♀
2019.7.23,長野県霧ヶ峰,1ex.,関野祥子
2019.7.24,北海道更別町,1♂2♀♀,大橋豊嗣
2020.6.24,長野県阿智村,4♂♂
2020.6.29,長野県阿智村,3♂♂
2020.7.22,長野県阿智村,2♀♀
2020.8.10,福島県北塩原村,2♀♀,大橋豊嗣
2020.8.18,長野県下諏訪町,2♀♀
2020.8.19,長野県上高地,1♀
2021.6.27,長野県阿智村,1♂
2021.7.21,長野県開田高原,2♂♂2♀♀
2021.7.22,長野県湯の丸山,1♂
2021.7.24,長野県諏訪市八島ヶ原湿原,1♂2♀♀
2021.8.3,長野県諏訪市,1♂2♀♀,大橋豊嗣
2022.6.28,長野県開田高原,1♂
2022.7.2  長野県 大桑村
2022.7.7,長野県木曽郡,1♂
2022.7.7,長野県木曽郡,2♂♂1♀
2022.7.17,長野県霧ヶ峰,1♂,松井慶夫
2022.7.25,長野県松本市,1♂,大橋豊嗣
2022.7.25,長野県上高地,1♂
2022.7.25,長野県霧ヶ峰,2♂♂
2022.7.30,岩手県久慈市,1♂,三河和夫
2022.8.24,青森県八戸市,1♂,関野祥子
2022.7.30,長野県塩尻市,2♂♂
2022.7.30,長野県岡谷市,1♂
2023.6.30,岩手県久慈市,1♂,三河和夫
2023.7.10,長野県阿智村,1♂,杉浦 昌
2023.7.18,長野県塩尻市,2♂♂1♀

・アサヒナキマダラセセリ  (ウスバキマダラセセリ 八重山亜種)   Ochlodes subhyalinus asahinai Shirozu, 1964


写真数: 15枚 


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  中型の褐色のセセリチョウである。非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
 本種は,以前は,日本の特産種とされていたが,現在では,ウスバキマダラセセリの八重山亜種という扱いである。台湾には,近似種のニイタカキマダラセセリシルビアキマダラセセリが分布しており,これらの種の関係は興味深いものがある。
 沖縄県指定の採集禁止種である。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面中室付近に黒条の性標があるので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 リュウキュウチク(タケ科)
【生  態】 年1回,発生し,4月下旬〜6月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  沖縄県の石垣島,西表島で見られる。
 沖縄県の天然記念物に指定され,絶滅危惧U類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ヒマラヤ,インド北部,ビルマ,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,陳西省,山東省,河南省,雲南省,四川省,貴州省,湖北省,江西省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
八重山



































記録
2013.5.16,沖縄県石垣島,1♀,安中弘行
2016.5.24,沖縄県石垣島,1♀,松井慶夫
2022.5.3,沖縄県於茂登岳,3♂♂,荻野秀一

・ヒメキマダラセセリ    Ochlodes ochraceus (Bremer, 1861)


写真数: 134枚


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  中型のセセリチョウで,非常に速く飛び,川沿いの林道などで見られる。
 夏型は,小型になり,黒色斑が良く発達する。
【雌  雄】 ♂は,黄色斑が筋状に発達し,♀は,斑紋が筋状にならないので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 チヂミザサ・ヤマカモジグサ(イネ科),ミヤマシラスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】  暖地では,年2回,発生し,5月中旬〜6月下旬,7月下旬〜9月下旬に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,6月中旬〜9月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  青森県から九州にかけて生息する。
 長崎県では,絶滅危惧T類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,シベリア南部,モンゴル,中国の北部,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,遼寧省,陳西省,河南省,浙江省に分布している。
【近似種】 アカセセリ,コキマダラセセリに似るが,性標や黄色斑の形で区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1978.6.15,愛知県岡崎市池金町,4♂♂
1978.8.29,愛知県岡崎市池金町,3♂♂2♀♀
1979.6.4,愛知県岡崎市須渕町,1♂
1979.6.10,愛知県岡崎市池金町,4♂♂
1979.6.17,愛知県岡崎市池金町,3♂♂
1979.8.30,愛知県岡崎市池金町,1♂
1980.8.27,愛知県岡崎市茅原沢町,1♂1♀,沓名誠
1980.8.29,愛知県岡崎市池金町,2♂♂2♀♀
1981.5.31,愛知県岡崎市須渕町,1♂
1981.5.31,愛知県岡崎市山綱町,2♂♂1♀
1981.6.3,愛知県岡崎市池金町,2♂♂
1981.6.7,愛知県岡崎市蓬生町,2♂♂3♀♀
1981.6.7,愛知県岡崎市生平町,4♂♂
1981.6.22,愛知県岡崎市大幡町,1♀
1981.8.29,愛知県岡崎市大柳町,2♂♂1♀
1982.9.5,愛知県岡崎市大柳町,1♂
1988.6.7,愛知県岡崎市上衣文町,1♂,松井直人
1989.6.4,愛知県岡崎市上衣文町,1♂,松井直人
2003.8.29,愛知県岡崎市桑谷町,1♂1♀,柵木宗孝
2004.6.5,愛知県岡崎市池金町,3♂♂1♀
2010.9.5,愛知県岡崎市大柳町,2♂♂
2011.6.4,愛知県岡崎市上衣文町,2♂♂
2012.6.10,愛知県岡崎市池金町,3♂♂
2015.7.21,愛知県岡崎市池金町,1♀
2016.6.17,広島県北広島町,1♂,今村忠司
2017.5.29,愛知県岡崎市池金町,1♂
2017.6.10,愛知県岡崎市石原町,1♂
2018.6.1,愛知県岡崎市石原町,5♂♂
2018.6.4,愛知県豊田市香嵐渓,3♂♂
2018.6.7,愛知県豊田市香嵐渓,1♀
2018.6.7,愛知県豊田市昭和の森,1♂
2018.6.17,愛知県新城市作手,1♂
2019.5.19,静岡県浜松市水窪町,2♂♂
2019.6.6,愛知県岡崎市石原町,1♂
2019.6.10,高知県香美市,1♂,高月陽生
2019.6.13,愛知県岡崎市池金町,1♂
2019.6.17,愛知県新城市鳳来,1♂
2019.6.25,愛知県豊田市小田木町,4♂♂1♀
2019.6.25,長野県阿智村,1♂
2019.7.2,長野県阿智村,3♂♂
2020.5.23,高知県香美市,1♂,高月陽生
2020.6.7,岡山県新見市,1♂,高月陽生
2020.6.7,愛知県新城市作手,5♂♂
2020.6.14,高知県香美市,1♀,高月陽生
2020.6.15,愛知県新城市作手,1♂
2020.6.17,長野県阿智村,2♂♂
2020.7.15,岡山県真庭市,1♂,高月陽生
2020.6.24,長野県阿智村,2♂♂1♀
2020.6.29,愛知県豊田市大野瀬町,6♂♂
2020.6.29,長野県阿智村,2♂♂
2020.7.19,長野県茅野市,1♂,浅川久子
2020.7.22,長野県阿智村,1♀
2020.7.29,長野県東御市,1♂
2020.7.30,長野県松本市,1♂1♀
2021.5.30,愛知県豊田市平瀬,5♂♂
2021.5.30,愛知県岡崎市暗がり渓谷,1♂
2021.6.3,愛知県豊田市四ツ松町,2♂♂
2021.6.8,愛知県豊田市昭和の森,3♂♂
2021.6.11,愛知県豊田市大野瀬町,1♀
2021.6.20,愛知県豊田市,1♂
2021.6.25,長野県北安曇郡池田町,1♂
2021.6.27,長野県阿智村,2♂♂
2021.7.21,岐阜県高山市,1♂
2021.9.13,愛知県豊田市平瀬,2♂♂
2022.5.10,愛知県豊田市,2♂♂
2022.5.19,長野県飯田市,1♂
2022.5.22,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.6.2,愛知県岡崎市石原町,1♂,高村葉子
2022.6.4,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.6.4,愛知県豊田市,1♂
2022.6.12,長野県根羽村,1♂
2022.6.12,長野県平谷村,1♂
2022.6.13,山梨県北杜市,1♂
2022.6.19,愛知県新城市作手,1♀,高村葉子
2022.6.26,岩手県宮古市,1♂,三河和夫
2022.6.28,長野県開田高原,1♂
2022.6.28,長野県木曽町,1♂
2022.7.2,長野県大桑村,1♂
2022.7.21,岩手県久慈市,1♀,三河和夫
2023.5.18,長野県飯田市,1♂
2023.5.21,長野県飯田市,1♂
2023.6.12,愛知県新城市作手,1♂1♀
2023.7.2,山梨県南都留郡,1♂,大橋豊嗣
2023.7.13,岩手県洋野町,1♂,三河和夫
2023.7.18,長野県塩尻市,1♂
2023.7.18,長野県岡谷市,2♂♂1♀
2023.7.18,長野県立科町,1♂
2023.7.23,長野県塩尻市,1♂,杉浦 昌
2023.9.3,岐阜県高山市,1♀
2023.9.5,愛知県岡崎市淡渕町,1♂,鈴木栄二

・アカセセリ    Hesperia florinda florinda (Butler, 1878)    名義タイプ亜種


写真数: 24枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 中型のセセリチョウである。日当たりのよい草原や渓流沿いの草地によく見られる。非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。 
【雌  雄】 ♂は,前翅表面中室付近に黒条の性標があるので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 ヒカゲスゲ(カヤツリグサ科)
【成虫期】 年1回,発生し,7月下旬〜8月下旬に見られる。卵で越冬する。
【生  態】  中部地方のみに見られる。
 東京都では,絶滅し,岐阜県,新潟県,栃木県,群馬県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧IB類(EN)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,バイカル地域,中国の北部,モンゴル,アムール,朝鮮半島,サハリンに分布している。
 中国では,西蔵區,新疆ウィグル自治区,青海省,山西省,山東省,吉林省,黒竜江省に分布している。
【近似種】  コキマダラセセリに似ているが,♂は翅形や性標の有無で区別でき,♀は,本種の黄色斑は小さくなるので区別することができる。

アカセセリは,裏面の黄白斑の輪郭が鮮明で小さく丸みを帯び,コキマダラセセリは,不鮮明で大きく四角っぽくなる。
アカセセリ ♂
コキマダラセセリ ♂
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
寒冷地



































記録
2014.7.27,長野県松本市,1♂1♀,足立幸子
2014.8.1,長野県松本市,1♂,安中弘行
2014.8.1,長野県霧ヶ峰高原,1♂,安中弘行
2014.8.2,長野県乗鞍高原,3♂♂,安中弘行
2014.8.6,長野県松本市,1♂,松井慶夫
2016.8.3,岐阜県高山市,1♂,関戸裕靖
2018.8.6,長野県開田高原,1♂
2019.7.30,長野県松本市,1♂1♀,関戸裕靖
2022.7.30,長野県塩尻市,1♂
2022.8.2,長野県松本市,1♂2022.8.8,長野県松本市,1♂

・キマダラセセリ     Potanthus flavus flavus (Murray, 1875)    名義タイプ亜種


写真数: 58枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 小型の褐色のセセリチョウである。雑木林の周辺に多く見られ,非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなるが,ほぼ雌雄同型なので,雌雄を区別するのは難しい。
【食  草】 ススキ・ノガリヤス・ジュズダマ・チガヤ・オヒシバ・メヒシバ・ノビエ・エノコログサ・チヂミザサ・アシボソ(イネ科),ミヤコザサ・ゼザサ(タケ科)
【生  態】  暖地では,年3回,発生し,5月上旬〜下旬,6月中旬〜7月中旬,8月中旬〜9月下旬にかけて見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,7月〜8月にかけて見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から九州にかけて分布している。
 愛知県内では,各所で見られる。新城市作手では,各所で見られた。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド北部,ビルマ,マレー半島,中国,アムール,朝鮮半島,フィリピンのミンダナオ島に分布している。
 中国では,遼寧省,河北省,陳西省,湖北省,江西省,福建省,浙江省,西蔵區,四川省,広東省,雲南省に分布している。
【近似種】 ヒメキマダラセセリに似るが,黄色斑の形で区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1976.7.4,愛知県岡崎市保母町,2♀♀
1978.7.12,愛知県岡崎市下青野町,1♂1♀
1979.8.29,愛知県岡崎市坂左右町,1♂
1980.5.18,愛知県岡崎市須渕町,1♂1♀
1980.6.13,愛知県岡崎市中園町,2♂♂,村田文彦
1980.6.14,愛知県岡崎市中園町,3♂♂,村田文彦
1980.6.18,愛知県岡崎市中園町,1♂,村田文彦
1981.6.21,愛知県岡崎市大幡町,1♂
1991.6.30,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1991.9.4,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1993.9.7,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1993.9.13,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1997.9.16,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
2003.9.9,愛知県岡崎市高隆寺町,2exs,柵木宗孝
2004.9.16,愛知県岡崎市戸崎町,4♂♂2♀♀
2004.9.21,愛知県岡崎市戸崎町,3♂♂
2005.9.15,愛知県岡崎市戸崎町,6♂♂1♀
2012.7.7,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2013.6.23,愛知県新城市作手長ノ山湿原,3exs
2016.8.29,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2017.6.23,愛知県岡崎市奥殿町,1♂
2017.9.27,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2018.7.24,長野県下伊那郡売木村,1♀
2018.9.5,愛知県豊橋市豊川堤防,1♂
2019.9.3,愛知県岡崎市小呂,1♀
2021.6.29,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.6.12,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子
2022.6.12,岡山県総社市,1♀,高月陽生
2022.6.19,愛知県新城市作手,1♂,高村葉子
2022.7.2,長野県松本市,1♂
2022.7.3 高知県香美市,1♀,高月陽生
2022.7.7,長野県木曽郡,1♂
2022.8.30,東京都小平市,1♂,小林清二
2023.5.30,東京都西東京市,1♂,小林清二
2023.6.18,岡山県倉敷市,ex.,高月陽生
2023.8.17,東京都西東京市,1♂,小林清二
2023.8.28,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子
2023.9.7,東京都小平市,ex.,小林清二
2023.9.12,愛知県岡崎市茅原沢町,1♀,高村葉子
2023.9.24,東京都西東京市,1♂,小林清二
2023.9.26,愛知県岡崎市仁木町,1♂,松野光恭

・ネッタイアカセセリ    Telicota colon hayashikeii Tsukiyama, Chiba et Fujioka, 1997


写真数: 18枚


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 開長32〜35mm。中型のセセリチョウで,人の気配に敏感で,短時間しか止まらない。局所的に発生する。
【雌  雄】 ♂は前翅中央の黒帯に性標が現れ,♀は黒斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ススキ(イネ科)
【生  態】 年数回,周年発生している。越冬態はなく,継続して発生できない場所では,死滅する。
【生息地】 石垣島,西表島,与那国島に生息している。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部・東部,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
八重山



































記録
2013.5.19,沖縄県石垣島,1♀,足立幸子
2016.4.20,沖縄県石垣島,1♂,松井慶夫
2013.5.20,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2013.11.7,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2013.11.8,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2014.3.30,沖縄県与那国島,1♂,安中弘行
2014.4.1,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2017.2.10,沖縄県石垣市,1♂,荻野秀一
2021.2.19,沖縄県石垣市,1♀,荻野秀一
2021.11.2,沖縄県石垣市,1♂1♀,荻野秀一

・オオチャバネセセリ    Polytremis pellucida pellucida (Murray, 1875)    名義タイプ亜種


写真数: 136枚


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 中型の褐色のセセリチョウであるが,イチモンジセセリよりも一まわり大きい。丘陵地や山地の雑木林の周辺に多く見られ,非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
【雌  雄】 ♂は,腹部の先端が鋭角的に繊毛が生えるが,♀は,丸みを帯び,翅形も丸くなるので,生態写真でも,腹部の形状が見える場合は,雌雄を区別することができる。
【食  草】 アズマネザサ・クマザサ・ミヤコザサ・ゴキダケ・メダケ・カンチク(タケ科),ススキ・イネ・エノコログサ・チガヤ(イネ科)
【生  態】  年2回,発生し,暖地では,6月上旬〜7月中旬,8月中旬〜10月中旬にかけて見られる。
 寒冷地では,6月下旬〜7月中旬,7月下旬〜9月にかけて見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から九州の屋久島まで分布している。
 北海道では,各地に普通に見られた。愛知県内では,東北部の山地を主体に広く分布するが,あまり多くない。岡崎市では,東北部の丘陵地に生息しているが,多い種ではない。 
 千葉県,高知県,徳島県では,絶滅危惧T類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の南部・東部,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,山西省,河南省,湖北省,浙江省,江西省,江蘇省,福建省,広西區に分布している。
【近似種】 イチモンジセセ,チャバネセセリに似るが,本種は,後翅裏面の白斑がジグザグになるので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1969.8.15,愛知県岡崎市箱柳町,1♂
1977.8.30,愛知県岡崎市菅生町,1♀
1994.6.23,愛知県岡崎市須渕町,2♂♂1♀
1996.6.20,愛知県岡崎市須渕町,5♂♂2♀♀
1998.8.10,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1999.7.23,北海道阿寒湖オンネトー,2♀♀
2003.6.15,愛知県岡崎市高隆寺町,1♂,柵木宗孝
2004.8.12,千葉県君津市東粟倉,1♂
2007.9.4,愛知県岡崎市秦梨町,1♂1♀
2012.6.24,愛知県岡崎市奥殿町,1♀.
2013.7.20,北海道層雲峡,1♀
2013.8.31,愛知県新城市作手,2♂♂1♀
2014.9.9,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2014.9.22,愛知県岡崎市小呂町,1♂2♀♀
2015.6.10,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2015.10.3,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2016.9.19,愛知県岡崎市小呂町,3♀♀
2016.9.21,愛知県岡崎市小呂町,2♂♂
2016.10.2,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2018.6.13,愛知県豊田市昭和の森,1♂
2018.6.13,愛知県豊田市深見町,2♂♂1♀
2018.7.16,愛知県岡崎市北山湿地,1♀
2018.7.18,愛知県豊田市黒田ダム,1♂
2018.9.18,愛知県岡崎市小呂湿地,2♀♀
2018.9.28,愛知県岡崎市自然体験の森,1♀
2019.6.17,愛知県新城市鳳来,3♂♂2♀♀
2019.7.1,岡山県真庭市,1♂1♀,高月陽生
2019.7.24,北海道音更町,4♂♂1♀,大橋豊嗣
2019.9.3,愛知県岡崎市小呂,1♀
2019.9.9,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2019.9.15,長野県蓼科高原,1♀
2019.9.15,長野県高ボッチ高原,1♀
2019.9.21,愛知県岡崎市鳥川町,1♀,林 健一
2019.9.21,愛知県岡崎市北山,1♂
2019.9.26,愛知県岡崎市小呂,1♀
2020.6.27,岡山県新見市,1♂,高月陽生
2020.7.19,愛知県岡崎市鶇巣町,3♂♂7♀♀
2020.7.29,長野県東御市,1♀
2020.7.30,長野県松本市,1♂1♀
2020.8.22,栃木県さくら市,1♀,荻野秀一
2020.8.18,長野県下諏訪町,1♀
2020.8.19,長野県上高地,2♀♀
2020.9.15,愛知県豊田市,1♂
2021.6.29,高知県香美市,1♀,高月陽生
2021.7.12,愛知県岡崎市上衣文町,1♀
2021.7.12,愛知県岡崎市池金町,1♀
2021.7.22,長野県湯の丸山,1♀
2021.9.13,愛知県豊田市平瀬,1♂
2021.9.21,愛知県岡崎市池金町,1♀
2022.7.17,愛知県岡崎市鶇巣町,2♀♀
2022.7.30,長野県岡谷市,1♀
2022.8.29,愛知県岡崎市奥殿町,1♂
2022.9.2,青森県八戸市,1♀,三河和夫
2022.9.2,愛知県岡崎市鳥川,1♀
2022.9.9,岩手県久慈市,1♀,三河和夫
2022.9.6,長野県東部,1♀
2022.9.24,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2022.9.30,愛知県岡崎市鳥川,2♀♀
2023.6.23,東京都東村山市,1♂2♀♀,小林清二
2023.9.5,愛知県岡崎市淡渕町,1♀,鈴木栄二
2023.9.18,愛知県岡崎市茅原沢町,1♀,高村葉子
2023.10.2,東京都東村山市,1♂1♀,小林清二
2023.10.3,愛知県岡崎市小呂湿地,1♀
2023.10.13,東京都東村山市,1♀,小林清二

・チャバネセセリ    Pelopidas mathias (Fabricius, 1798)


写真数: 126枚 


出現頻度
★★★★★
分布域 と 記録地点
【特  徴】 中型の褐色のセセリチョウである。非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面中室付近に白条の性標があり,中室付近の白斑は,♂では楕円形に近い形になるが,♀は,白斑が発達し,後縁側が尖るので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 ススキ・チガヤ・イネ・ヨシ・メヒシバ(イネ科)
【生  態】 年3〜4回発生し,4月〜11月まで見ることができる。幼虫で越冬する。
【生息地】  本州では東北地方以南に分布し,南西諸島まで広く分布している。
 2023年10月14日,青森県で1♂が三河和夫氏によって記録された。生息地を北上させている可能性がある。
 台湾産は,日本産と同じ亜種である。
 奄美大島では,各所で見られた。愛知県では,秋になると多数の個体を見ることができる。 
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部,東部,朝鮮半島南部,台湾に分布する。
 中国では,山東省,河南省,江蘇省,安徽省,湖北省,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に,台湾や日本と同じ亜種が分布している。
【近似種】  日本本土では,後翅裏面の白斑がほぼ同じ大きさで,それらが半円形に並ぶのは,本種しかいないが,沖縄以南では,トガリチャバネセセリに酷似している。本種は,トガリチャバネセセリに比べ,前翅表面の♂の性標が長く,2斑紋を延ばした直線が性標にかかる。♀は,表面の白斑が小さく,後翅表面には白点が出ないので,区別することができる。

チャバネセセリ ♂ 前翅

チャバネセセリ ♀ 前翅

チャバネセセリ ♀ 後翅

トガリチャバネセセリ ♂ 前翅

トガリチャバネセセリ ♀ 前翅

トガリチャバネセセリ ♀ 後翅
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































沖  縄



































記録
1976.7.27,愛知県岡崎市下青野町,1♀
1979.6.2,愛知県岡崎市戸崎町,2♂♂2♀♀
1979.8.9,愛知県岡崎市奥山田町,1♂
1979.8.9,愛知県岡崎市山綱町,3♂♂2♀♀
1980.7.13,愛知県岡崎市上衣文町,1♂
1980.10.24,愛知県岡崎市中園町,1♂1♀,村田文彦
1981.9.16,愛知県岡崎市下青野町,2♂♂
1982.9.7,愛知県岡崎市東蔵前町,2♂♂1♀
1991.9.24,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1992.6.16,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1992.9.24,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1995.9.7,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1997.9.7,愛知県岡崎市岡崎公園,1♂
1998.10.3,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.10.18,愛知県岡崎市岡崎公園,1♂
2000.11.27,愛知県岡崎市井田町,1♂
2002.10.2,愛知県岡崎市戸崎町,1♂
2003.10.29,愛知県岡崎市戸崎町,2♂♂
2004.9.9,愛知県岡崎市戸崎町,1♂
2005.10.13,愛知県岡崎市戸崎町,2♂♂1♀
2005.10.27,愛知県岡崎市戸崎町,4♂♂2♀♀
2009.9.11,愛知県岡崎市戸崎町,3♂♂
2009.10.22,愛知県岡崎市池金町,2♂♂
2010.10.11,愛知県岡崎市池金町,1♂
2010.11.4,愛知県岡崎市六名3丁目町,1♂
2011.11.15,愛知県岡崎市六名3丁目町,1♂
2013.4.25,鹿児島県奄美大島瀬戸内町,2♂♂1♀
2014.11.22,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2015.10.17,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2015.10.27,愛知県名古屋市西区新川堤防,1♀
2015.11.6,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2015.11.8,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2015.11.9,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2015.12.9,沖縄県石垣市,3♂♂,安中弘行
2015.12.7,沖縄県石垣島,1♀,荻野秀一
2015.12.12,沖縄県西表島,1♂1♀,安中弘行
2016.7.19,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2016.8.23,愛知県新城市作手,5♂♂2♀♀
2016.9.26,長野県根羽村小川,4♂♂2♀♀
2016.10.10,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2016.11.4,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2016.11.12,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2017.6.10,愛知県豊橋市岩崎町葦毛湿原,1♂
2017.10.31,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2018.5.21,愛知県岡崎市大幡町,1♂
2018.9.3,愛知県豊橋市豊川堤防,1♂
2018.9.26,愛知県田原市蔵王山,1♀
2018.9.28,愛知県岡崎市桑谷展望地,3♂♂
2018.10.2,愛知県岡崎市桑谷展望地,3♂♂
2018.10.10,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2018.10.18,愛知県豊橋市西小鷹野,1♂1♀
2018.10.22,愛知県南知多町,多数exs.
2019.9.3,愛知県岡崎市小呂,1♀
2019.9.3,愛知県田原市蔵王山,1♂
2019.9.5,栃木県さくら市,1♂,荻野秀一
2019.10.4,愛知県田原市蔵王山,1♂
2019.10.9,愛知県豊橋市葦毛湿原,1♀
2019.10.28,愛知県田原市蔵王山,1♀
2019.11.4,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2019.11.12,愛知県田原市蔵王山,1♂
2020.5.14,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2020.5.28,愛知県岡崎市八ツ木町,1♀
2020.5.29,愛知県豊田市香嵐渓,1♂
2020.9.14,愛知県西尾市矢作川堤,1♂
2020.10.20,愛知県田原市蔵王山,1♂
2020.10.20,愛知県西尾市東幡豆町,1♀
2020.10.28,愛知県名古屋市名城公園,1♂
2020.11.3,愛知県岡崎市日名本町,2♀♀
2020.11.8,愛知県西尾市東幡豆町,1♀
2020.11.8,愛知県岡崎市小呂,2♀♀
2020.11.12,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2021.8.5,愛知県豊田市,1♀
2021.8.23,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2021.10.2,愛知県岡崎市十王町,1♀
2021.10.3,東京都小平市,1♀,小林清二
2021.10.10,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2021.10.18,東京都小平市,1♀,小林清二
2021.10.21,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.5.8,高知県香美市,1♀,高月陽生
2022.5.22,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.7.17,愛知県岡崎市鶇巣町,1♀
2022.7.20,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.8.30,東京都小平市,1♀,小林清二
2022.9.14,愛知県豊田市畝部東町,1♀,高村葉子
2022.9.20,愛知県碧南市,1♂
2022.9.24,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2022.9.24,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2022.9.24,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂
2022.9.26,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.9.30,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子
2022.10.8,愛知県田原市,1♀
2022.10.8,愛知県蔵王山,1♀
2022.10.9,東京都小金井市,1♂,小林清二
2022.10.14,愛知県美浜町,1♂
2022.10.31,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.11.15,愛知県岡崎市竜美東,1♀,高村葉子
2023.3.21,沖縄県名護市,1♂,杉坂信子
2023.9.9,東京都小平市,1♂1♀,小林清二
2023.9.18,愛知県岡崎市仁木町,1♂1♀,松野光恭
2023.9.20,愛知県岡崎市仁木町,1♀,高村葉子
2023.9.20,愛知県岡崎市仁木町,1♀,松野光恭
2023.9.23,愛知県岡崎市仁木町,1♂,松野光恭
2023.9.24,愛知県岡崎市中町,1♂,杉浦 昌
2023.9.24,東京都西東京市,1♂,小林清二
2023.9.30,愛知県岡崎市仁木町,1♀,松野光恭
2023.10.2,愛知県田原市蔵王山,1♂,高村葉子
2023.10.2,東京都東村山市,1♂,小林清二
2023.10.5,東京都東村山市,1♀,小林清二
2023.10.13,東京都東村山市,1♀,小林清二
2023.10.14,青森県南部町,1♂,三河和夫
2023.10.14,愛知県豊田市水源町,1♀,杉浦 昌
2023.10.16,愛知県岡崎市康生町,1♂,高村葉子
2023.10.18,愛知県西尾市吉良町,1♀
2023.10.21,東京都西東京市,1♂,小林清二
2023.10.23,東京都東村山市,1♂,小林清二
2023.11.3,東京都西東京市,1♀,小林清二
2023.12.11,愛知県田原市赤羽根町,1♂,高村葉子

・トガリチャバネセセリ    Pelopidas agna agna (Moore, [1866])    名義タイプ亜種


写真数: 17枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 開長32〜37mm。中型のセセリチョウで,非常に速く飛ぶ。
【雌  雄】 ♂は前翅に性標が現れ,♀は白斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ササクサ・チガヤ・オガサワラスズメノヒエ(イネ科)
【生  態】 年数回,周年発生している。
【生息地】 沖縄本島,石垣島,西表島,与那国島に生息している。越冬態はなく,継続して発生できない場所では,死滅する。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,山東省,河南省,江蘇省,安徽省,湖北省,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に,台湾や日本と同じ名義タイプ亜種が分布している。
【近似種】  ユウレイセセリに似るが,本種は,前翅の翅頂部の形状が尖るので区別することができる。チャバネセセリに酷似している。本種は,チャバネセセリに比べ,前翅表面の♂の性標が短く,2斑紋を延ばした直線が性標にかからない。♀は,表面の白斑が大きく,後翅表面には小さな白点が出るので,区別することができる。

チャバネセセリ ♂ 前翅

チャバネセセリ ♀ 前翅

チャバネセセリ ♀ 後翅

トガリチャバネセセリ ♂ 前翅

トガリチャバネセセリ ♀ 前翅

トガリチャバネセセリ ♀ 後翅
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島



































記録
2007.12.31,沖縄県西表島,1♀,荻野秀一
2011.11.25,沖縄県石垣島,1♂,荻野秀一
2012.11.21,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2012.11.22,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2012.11.23,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2013.5.19,沖縄県石垣島,1♂,足立幸子
2013.11.10,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2013.11.11,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2015.12.9,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2016.10.20,沖縄県西表島,1♀,荻野秀一
2017.11.29,沖縄県西表島,1♀,安中弘行
2019.10.31,沖縄県石垣島,1♀,荻野秀一
2019.11.2,沖縄県石垣島,1♂,荻野秀一
2020.1.3,沖縄県石垣島,1♀,荻野秀一
2021.11.26,沖縄県石垣島,1♂,三河和夫

・ミヤマチャバネセセリ    Pelopidas jansonis (Butler, 1878)


写真数: 18枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  中型のセセリチョウである。山間の草原や路傍,湿原の周辺などで見られ,各種の花を訪れ,♂は,湿地でも吸水する。
 最近は激減している。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面中室付近に黒条の性標があるので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 ススキ・チガヤ・オギ・ヨシ・アブラススキ(イネ科)
【成虫期】  暖地では,年3回,発生し,3月下旬〜9月上旬にかけて見られる。
 寒冷地では,年2回,発生し,4月中旬〜5月下旬,7月上旬〜8月上旬にかけて見られる。蛹で越冬する。
【生  態】  本州から九州にかけて発生している。
 長野県,愛知県,大阪府では,絶滅危惧T類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,モンゴル,アムール,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,に分布している。
【近似種】 オオチャバネセセリに似るが,本種は,後翅裏面の中室の基部側に白斑が鮮明に出現するので区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1979.5.6,愛知県岡崎市戸崎町,1♂
1979.9.5,愛知県岡崎市山綱町,1♂
1981.5.5,愛知県岡崎市石原町,2♂♂
1983.7.28,愛知県岡崎市石原町,3♂♂
2014.5.6,岐阜県本巣市,1♀,関戸裕靖
2015.7.29,岐阜県本巣市,1♂,関戸裕靖
2015.8.1,山梨県南都留郡,1♀,安中弘行
2017.7.20,鹿児島県湧水町,1♀,足立幸子
2017.7.29,岐阜県本巣市,1♂1♀,関戸裕靖
2020.8.6,山梨県南都留郡,1♂,安中弘行
2020.8.7,山梨県南都留郡,2♀♀,安中弘行
2021.5.30,岩手県矢巾町,1♂,安中弘行
2023.5.18,岩手県久慈市,1♂,三河和夫

・イチモンジセセリ    Parnara guttata guttata (Bremer et Grey, 1852)    名義タイプ亜種


写真数: 147枚


出現頻度
★★★★★
分布域 と 記録地点
【特  徴】  中型の褐色のセセリチョウで,稲の害虫である。非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
 春に発生する個体は小型になる。 
【雌  雄】 ♀は,若干大型で翅形はやや丸くなり白斑が発達する。尾端が真横から見える場合は,♀の尾端は,産卵口が下を向くので,尾毛が斜めに生えており,♂は,尾毛が円筒形に近い形になるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 イネ・イヌムギ・チガヤ・エノコログサ・メヒシバ・ススキ・アズマネザサ(イネ科)
【生  態】  暖地では,年5回発生し,4月〜11月に見ることができる。
 寒冷地では,年2回発生し,5月中旬〜9月に見ることができる。温暖化の影響か,発生が早くなった。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から八重山諸島まで広く分布している。台湾産は,日本産と同じ名義タイプ亜種である。
 北海道では,各地に普通に見られた。愛知県内では,秋には多数の個体が見られる。
 海岸沿いの低地から標高2200mを超える高山地帯まで生息する。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,ボルネオ島,インドネシア,中国の南西部・南部・東部,朝鮮半島,台湾に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,河北省,山東省,河南省,江蘇省,安徽省,湖北省,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に分布している。
 雲南省,四川省,西蔵區に分布しているものは,別亜種 P.guttata mangala で,それ以外は,名義タイプ亜種である。
【近似種】 チャバネセセリ,オオチャバネセセリに似るが,本種は,後翅裏面中央の黄白点が,ほぼ直線状,もしくは,多少のジグザグに並ぶので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島




































暖  地




































寒冷地




































記録
1979.6.2,愛知県岡崎市池金町,1♂
1979.6.3,愛知県岡崎市戸崎町,2♂♂
1979.6.3,愛知県岡崎市小美町,1♂
1979.6.21,愛知県岡崎市池金町,1♂
1979.9.1,愛知県岡崎市久後崎町,1♂
1979.9.5,愛知県岡崎市山綱町,4♂♂2♀♀
1980.6.15,愛知県岡崎市竜泉寺町,1♂
1980.8.30,愛知県岡崎市本宿町,4♂♂2♀♀,松井直人
1980.10.24,愛知県岡崎市中園町,2♂♂,村田文彦
1981.6.3,愛知県岡崎市池金町,1♂
1981.6.7,愛知県岡崎市茅原沢町,1♂
1982.9.7,愛知県岡崎市東蔵前町,1♂
1982.9.15,愛知県岡崎市奥山田町,1♂
1982.10.3,愛知県岡崎市日名本町,1♂
1993.9.7,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1996.9.1,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1997.8.17,愛知県岡崎市岡崎公園,1♂
1997.8.27,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1997.9.7,愛知県岡崎市岡崎公園,5♂♂2♀♀
1998.7.3,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.10.18,愛知県岡崎市岡崎公園,1♂
1999.9.5,愛知県岡崎市日名南町,2♂♂
2003.9.26,愛知県岡崎市戸崎町,2♂♂
2004.9.16,愛知県岡崎市戸崎町,5♂♂3♀♀
2005.9.15,愛知県岡崎市戸崎町,3♂♂
2005.10.4,愛知県岡崎市戸崎町,2♂♂1♀
2005.10.20,愛知県岡崎市戸崎町,4♂♂2♀♀
2007.9.4,愛知県岡崎市秦梨町,2♂♂
2010.8.17,長野県木曽駒ケ岳千畳敷,2exs.
2010.9.17,愛知県岡崎市六名3丁目町,1♂
2010.10.11,愛知県岡崎市池金町,2♂♂
2010.11.14,愛知県岡崎市六名3丁目町,1♂
2011.9.25,愛知県岡崎市六名3丁目町,1♂
2011.10.10,愛知県岡崎市池金町,4♂♂2♀♀
2011.11.23,愛知県岡崎市六名3丁目町,1♂
2012.6.10,愛知県岡崎市池金町,1♂
2012.8.30,静岡県駿河区丸子,1ex.
2013.4.15,沖縄本島名護岳,2exs.
2013.4.22,奄美大島名瀬,2exs.
2014.9.22,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2015.10.17,愛知県岡崎市小呂町,2♂♂
2016.8.17,愛知県岡崎市日名南町,2♂♂
2016.9.19,愛知県岡崎市小呂湿地,3exs.
2016.9.21,愛知県岡崎市小呂湿地,2exs.
2016.9.26,長野県根羽村小川,1♂1♀
2016.10.12,愛知県岡崎市小呂湿地,5exs.
2017.9.19,愛知県岡崎市小呂湿地,8exs.
2017.9.27,愛知県岡崎市小呂湿地,8exs.
2017.10.3,愛知県岡崎市自然体験の森,多数exs.
2018.8.17,長野県下伊那郡阿南町,1♂
2018.8.19,愛知県岡崎市日名南町,1♀
2018.8.29,長野県駒ケ根市大田切,多数exs.
2018.8.30,長野県茅野市北山,多数exs.
2018.8.31,長野県上伊那郡辰野町,多数exs.
2018.9.26,愛知県田原市蔵王山,1ex.
2018.9.28,愛知県岡崎市自然体験の森,多数exs.
2018.10.18,愛知県豊橋市西小鷹野,,多数exs.
2018.10.22,愛知県南知多町,多数exs.
2019.5.16,長野県飯田市下栗,1♂
2019.5.22,愛知県豊橋市葦毛湿原,1♂
2019.6.23,高知県香美市,1♂,高月陽生
2019.7.29,長野県下伊那郡阿智村,1♂1♀
2019.9.3,愛知県岡崎市小呂,1♂3♀♀
2019.9.3,愛知県田原市蔵王山,5♂♂
2019.9.15,長野県蓼科高原,1♀
2019.9.26,愛知県岡崎市小呂,1♂
2020.5.10,高知県香美市,1♂,高月陽生
2020.5.28,愛知県岡崎市八ツ木町,♀
2020.5.29,愛知県豊田市香嵐渓,1♂
2020.7.19,愛知県岡崎市鶇巣町,1♂
2020.7.22,長野県阿智村,1♂
2020.7.30,長野県松本市,1♂
2020.10.20,愛知県田原市赤羽根,8♂♂
2020.10.28,愛知県名古屋市名城公園,1♂
2021.6.29,高知県香美市,1♂,高月陽生
2021.7.24,長野県諏訪市八島ヶ原湿原,1♀
2021.8.26,愛知県豊橋市寺沢町,1♂
2021.9.13,東京都小金井市,1♂,小林清二
2021.9.17,東京都小金井市,1♀,小林清二
2021.9.26,東京都多摩市,1♀,小林清二
2021.9.7,愛知県岡崎市八ツ木町,1♀
2021.9.10,愛知県西尾市マリーナ東海,1♂
2022.5.7,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂
2022.5.8,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.5.19,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子
2022.5.27,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.7.15,東京都小平市,1♀,小林清二
2022.7.17,愛知県岡崎市鶇巣町,1♀
2022.7.25,長野県上高地,1♂
2022.8.3,東京都小平市,1♀,小林清二
2022.8.15,東京都小平市,1♂1♀,小林清二
2022.8.19,愛知県安城市安城町,1♂,高村葉子
2022.8.24,東京都小平市,1ex.,小林清二
2022.9.6,長野県東部,1♀
2022.9.14,愛知県豊田市畝部東町,1♂1♀,高村葉子
2022.9.14,青森県五戸町,1♂1♀,三河和夫
2022.9.16,東京都西東京市,1♂,小林清二
2022.9.20,愛知県碧南市,2♂♂1♀
2022.9.26,青森県東北町,1♀,三河和夫
2022.9.26,東京都小平市,1♂,小林清二
2022.10.8,愛知県田原市,3♂♂
2022.10.13,愛知県岡崎市矢作町,1♂,高村葉子
2023.8.21,長野県塩尻市,1♂,杉浦 昌
2023.8.23,長野県北八ヶ岳,1♀
2023.8.28,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子
2023.9.3,岐阜県高山市,1♂
2023.9.7,愛知県安城市安城町,1♂,高村葉子
2023.9.7,宮城県仙台市,1♂,岡本英一
2023.9.11,東京都小金井市,1♂,小林清二
2023.9.12,愛知県岡崎市茅原沢町,1♀,高村葉子
2023.9.13,愛知県碧南市浜町,1♀
2023.9.17,長野県阿智村,1♂,杉浦 昌
2023.9.18,愛知県岡崎市茅原沢町,1♀,高村葉子
2023.9.20,愛知県岡崎市八ツ木町,1♀,高村葉子
2023.9.22,愛知県安城市上条町,1♀,高村葉子
2023.9.24,愛知県安城市安城町,1♂,高村葉子
2023.9.27,東京都小平市,1♂,小林清二
2023.10.2,東京都東村山市,1♀,小林清二
2023.10.3,愛知県岡崎市仁木町,1♀,松野光恭
2023.10.3,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂1♀
2023.10.5,東京都東村山市,1♂,小林清二
2023.10.10,愛知県岡崎市岩津町,1♀,松野光恭
2023.10.13,愛知県岡崎市仁木町,1♀,松野光恭
2023.10.14,愛知県岡崎市岩津町,1♀,松野光恭
2023.10.18,愛知県西尾市吉良町,1♂
2023.10.23,東京都東村山市,1♂,小林清二
2023.11.14,愛知県田原市渥美の森,1♀,高村葉子

・オガサワラセセリ    Parnara ogasawarensis Matsumura, 1906     日本特産種


写真数: 2枚


出現頻度
☆☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  中型のセセリチョウである。海岸から樹林地帯にかけて生息し,日当たりのよい草原や木々の樹上で静止し,夕方に占有行動を行う習性がある。非常に速く飛ぶが,各種の花によく集まる。
 近年,捕虫性の外来生物が移入し,絶滅の危機に瀕しており,保護活動が盛んに行われている。
 この種は,種の保存法で採集禁止種に指定されている。したがって,「あげる・売る・貸す/もらう・買う・借りる」なども,有償・無償を問わず原則として禁止されており,違反した場合は,個人では,5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金,法人では,罰金1億円が課せられている。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,後翅表面の白斑が小さくなるので,雌雄を区別することできる。
【食  草】 オガサワラススキ(イネ科)
【生  態】 年数回,周年,発生している。越冬態はない。
【生息地】  小笠原の母島のみに見られる。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧IB類(EN)に指定されている。
【分  布】 日本の特産種である。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































記録

・ヒメイチモンジセセリ    Parnara bada bada (Moore, 1878)


写真数: 22枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 開長27〜30mm。中型のセセリチョウで,非常に速く飛ぶ。止まることが少なく,止まってもすぐに飛び立ってしまう習性がある。
【雌  雄】 生態写真では,顕著な違いはなく,雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 イネ・ススキ(イネ科)
【生  態】 年数回,周年,発生している。越冬態はなく,継続して発生できない場所では,死滅する。
【生息地】  奄美大島以南の南西諸島で見られる。台湾産は,日本産と同じ亜種である。
 石垣島のバンナ岳,西表島で見られた。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,インドシナ半島,ボルネオ島,インドネシア,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,西蔵區に分布している。
【近似種】 イチモンジセセリに似るが,前翅表面の白斑があまり発達せず,後翅裏面の白斑がほぼ一列に並ぶので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島



































記録
2013.4.17,沖縄県石垣島バンナ岳,2exs.
2013.4.18,沖縄県西表島上原,1ex.
2013.11.11,沖縄県石垣市,1ex.,安中弘行
2015.12.12,沖縄県西表島,2exs.,安中弘行
2021.10.31,沖縄県石垣市,1♂,荻野秀一
2021.11.3,沖縄県石垣市,1♀,荻野秀一
2023.11.9,沖縄県石垣市,1♀,荻野秀一

・ユウレイセセリ    Borbo cinnara (Wallace, 1866)


写真数: 13枚 


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 開長26〜32mm。中型のセセリチョウで,非常に速く飛ぶ。人の気配に敏感で,短時間しか止まらない習性がある。
【雌  雄】 尾端の形が見えれば,雌雄を区別することができるが,見えない生態写真では,顕著な違いはなく,雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 オオササガヤ・タチスズメノヒエ・サトウキビ(イネ科)
【生  態】 年数回,周年発生している。越冬態はなく,継続して発生できない場所では,死滅する。
【生息地】 沖縄本島以南の石垣島,西表島,与那国島などに生息している。
【分  布】  種としては,日本以外では,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に分布している。
【近似種】 チャバネセセリに似るが,本種は,後翅裏面の白斑が少し離れて3つ並ぶこと,前翅の翅形が,翅頂近くの外縁部が独特の丸みを帯びることや前翅中室に小白斑が現れることなどで区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
南西諸島



































記録
2013.5.19,沖縄県石垣島,1ex.,足立幸子
2015.9.25,沖縄県沖縄本島,1ex.,安中弘行
2015.11.9,沖縄県石垣市,1♂1ex.,安中弘行
2015.12.9,沖縄県石垣市,1ex.,安中弘行
2015.12.11,沖縄県石垣市,1ex.,安中弘行
2021.11.25,沖縄県石垣島,1ex.,三河和夫
2021.11.26,沖縄県石垣島,1ex.,三河和夫
2021.12.3,沖縄県石垣島,1ex.,三河和夫
2022.10.11,沖縄県国頭村,1♀,三河和夫
2023.7.24,沖縄県西表島,2♂♂,高月陽生

・アトムモンセセリ    Caltoris cahira (Moore, 1877)


写真数: 1枚
(参考:台湾産)


出現頻度
☆☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  開長38〜40mm。非常に速く飛ぶ。薄暗い場所を好み,曇った日や雨上がりのまだ暗い時などを好んで飛び回る習性がある。
 東京都の記録は,迷蝶である。
【雌  雄】 生態写真では,顕著な違いはなく,雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 (迷蝶のため,日本での繁殖例はない)
【生  態】 1987年8月11日に1♀の記録があるのみである。
【生息地】 東京都新宿区市ヶ谷のお堀ばたで記録された。
【分  布】  種としては,日本以外では,インドシナ半島,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,浙江省,江西省,湖北省,福建省,広東省,広西區,雲南省,海南省,四川省,貴州省,湖南省,河南省,山東省に分布している。海南省と台湾には,C.cahira austeni が分布し,その他には,名義タイプ亜種C.cahira cahira が分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
日 本



































記録1987.8.11.東京都新宿区市ヶ谷,1♀,斉藤光太郎(参考)2016.6.19,台湾拉拉山上巴陵,1ex.(参考)2016.3.16,台湾高雄市宝来直瀬溪,1ex.


  

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