キマダラセセリ (セセリチョウ科)

 キマダラセセリという名前は,黄色い斑(まだら)模様がある蝶という意味です。セセリチョウという名前は,
蜜を吸う様子がせせこましいところから,その名が付いたといわれています。
 大きさは,翅の端から端までが2cm程の小型のチョウです。5月の中旬から9月の中旬にかけて見られます。
雄と雌は,とてもよく似ていますが,雌の方がやや大型で,翅の表面の黄色い斑紋が雄よりも小さくなります。
 いろいろな花に集まりますが,特にキクの仲間の花に集まります。非常に早く飛ぶので,飛んでいるときに見
つけることはとても難しい蝶です。しかし,止まると独特の斑紋で区別できます。
 西三河の平野部では,以前は,雑木林の周辺や堤防などで見ることができましたが,雑木林が少なくなること
によって,ほとんど見ることができなくなりました。しかし,丘陵地では,時々見ることができます。東三河や
奥三河の山地でも,あまり多い蝶ではありません。
 例外的には,2004年の9月中旬に,岡崎市戸崎町にあるガン池の東の自然林内において,多数の個体の生
息を確認できました。
 よく似た蝶には,ヒメキマダラセセリがいますが,黄色の斑紋が本種の方が小さいことで区別することができ
ます。



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