ミドリヒョウモン (タテハチョウ科)

 ミドリヒョウモンは,動物の豹(ヒョウ)の毛皮のように,黄褐色の地色に黒班が散らばる模様を持ち,翅の
裏側に緑色の帯があることからこの名前が付いています。
 大きさは,翅の端から端までが6cm程の中型のチョウです。
 明るい草原や林道沿いの荒地などによく見られます。飛翔力が強く,大変早く飛び,なかなか止まりません。
 アザミやマリーゴールドの花にはよく集まります。時々,湧き水のある場所や動物の糞などに飛来しているこ
ともあります。
 幼虫は野生のスミレ類を食べます。観賞用に栽培されているビオラなどのスミレ類は食べません。
 岡崎市では東北部の丘陵地で見ることができますが,まれに,市街地へ飛んでくることもあります。6月の上
旬から見られますが,7月から8月の暑い時期は夏眠する習性があり,姿を消します。9月になると再び現れ,
10月の中旬まで見られます。
 このヒョウモンチョウの仲間はとてもよく似ており,三河部には,7種類のヒョウモンチョウ類が生息してい
ます。区別はとても難しいですが,多くは翅の裏側の斑紋で見分けることができます。その中では,ツマグロヒ
ョウモンが圧倒的に多く,次にミドリヒョウモンが多く,時々,メスグロヒョウモンが見られます。ウラギンヒ
ョウモン,ウラギンスジヒョウモンは,かなり少なく,オオウラギンスジヒョウモンは,大変少なく,クモガタ
ヒョウモンはほとんど記録がなく,昨年,数年ぶりに1頭が記録されただけです。



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