トラフシジミ (シジミチョウ科)

 トラフシジミとは,虎の斑紋(ふ)があるシジミチョウという意味で,翅の端から端までが2cm程の小型のチョウです。
翅の表側は,雄も雌もうす青色に輝きます。1年に2回,春と夏に見られます。
翅の裏側の斑紋は,見られる季節によって違いが現れます。4月の上旬から5月にかけて見られるものは,翅の裏側には,
白い帯が鮮明に現れますが,7月から9月に現れるものは,その帯の色がうす茶色になります。
レンゲ,タンポポ,ヒメジョオンなど,いろいろな花に集まります。花から花へ大変早く飛びますが,すぐに花に止まるの
で,見つければ観察のしやすい蝶です。
 西三河の平野部では,ほとんど見ることができませんが,丘陵地では,時々見ることができます。東三河や奥三河の山地
では,春のものは,山間のレンゲ畑などでかなりの数を見ることがあります。20年程前のことですが,本宮山の登山口近
くのレンゲ畑で,50頭ほどのトラフシジミを一度に見たことがあります。しかし,それ以来,そういうことはなく,1日
で数頭,見ることができる程度です。夏のものは,春のものに比べると少なく,ヒメジョオンの草原などで時々見ることが
できます。



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