『 台湾中央山地帯縦断撮影旅行記 』

2016年5月15日〜5月27日

 ・・・・・ 2015年6月15日〜7月15日 幸運・ヤマ勘・ネットデータ・人情に支えられた一人旅 ・・・・・

杉 坂 美 典....................................
● プロローグ
 台湾を訪問するのは,これで10回目(のべ滞在日数184日)である。これまでは,西部の海岸線を通る新幹線や在来線,バス,タクシーを使って,中央の山地帯に入る形をとっていたが,今回は,台東市知本を皮切りに,高雄市の宝来,阿里山,埔里,梨山,ララ山,そして台北と,タクシーを主に使い,中央山地帯を縦走し,移動時間の短縮を図り,十分に撮影時間を確保する予定である。この7ヶ所の撮影基地となるホテルは,日本で予約することができたが,実際の移動は,現地へ行ってからの交渉となる。1ヶ月間に渡る一人旅,目標20種の私にとっての新記録種の撮影を目指して,さて,どんなドラマが展開するのやら,本当に楽しみである。
 なお,カメラは,EOS 70D,EOS Kiss, レンズは,300mmの望遠レンズ,100mmのマクロレンズ を使用した。


● 6月15日 晴れ 
<今日の出来事>
 桃園空港までは、無事着いた。しかし、入国検査では、中国からの人が、これまでの3倍いて、列は空港の通路まで伸びていた。そこで、まず、外貨交換をすることにした。ここも行列である。そして、40分後、ようやく荷物を引き取りに行くと、私のバッグが回っていない!よく似た荷物はあるのだが、目印をつけていたので間違えるはずがない。仕方がないので、荷物が回っているところをぐるりと回て見てみると、何と、私の荷物が床にころがしてあるではないか! 誰かが運び出して、荷物が違っていたので、そのまま床に放置したのだろう。回っている荷物の中にあるはずがなかった! マナーの悪さには、驚きである。
 気分を取り戻して、新幹線の桃園駅にタクシーで移動。そして、予定通り、新幹線の終点である左営駅に着いた。そこで、知本行きの列車の切符を買おうとしたら、30分後と1時間後の列車は満席で、2時間後の列車に乗ることになった。その2時間は、読書をして過ごした。
 そして、約2時間後,15分前になったので,南下する3番線のホームで待つことにした。時刻通り、先発列車が出発し、いよいよ台東行きの列車を待つだけになった。しばらくして何となく電光表示板を見上げると、次の列車は、台東行きではない! どうして? ひょっとして1番線? そんな! 1番線を見ると、確かに列車が止まっている!時間は、3分前!! 番線を間違えたのだ! 走るしかない! 20sのバッグと5sのカメラバックを持って、必死で走り、階段を降りた… 列車は、まだ止まっているが、ドアは閉まっている! ダメか… と思ったとき、駅員がドアを開けてくれ、乗ったら、すぐに発車となった! 指定席まで移動し、何と幸運かと安どした。昨年までは、3番線から列車が出ていたので、今回もそうだと思い込んでしまったのがいけなかった。
 3時半、列車に揺られ、ようやく知本に着いた。時刻は、夜の8時30分になっていた。タクシーに知本新都大販店とホテルの名前が書いてある紙を見せて、OKと言うので、さっそく出発した。知本の町は懐かしい。予約してあるホテルが近づいてきたので安心していると、急にタクシーが曲がって止まってしまった。ここは違うと言うと、もう一度、紙を見せてくれと言うので見せると、うなづいて、タクシーを動かし始めた。そして、先回泊まった知本新都大飯に着いた。タクシーの料金は、昨年と同じ200元であった。フロントで手続きを済ませ、部屋に入った。
 知本温泉は天然の温泉で、各部屋の風呂が温泉になっており、硫黄の香りがする。風呂に入って、荷物の整理が済んだところで、晩飯に出かけた。いつもの店へ行って、酒の肴を頼み、ビールを飲みながら、今日は大変な1日であったけれど、無事に着いてよかったと思った。
<備  考>
・タクシーの相場  交渉の場合 1時間で1200元  メーターの場合 1時間で1500元 台北は,メーターで走って,1600元 (メーターで出た料金の15%はチップとして請求され,加算する必要がある。お釣りはくれないと思った方がよい。)
・タクシーの移動時間は、グーグルマップで 検索することができ、かかる時間は,ほとんど合っていることがわかった。


● 6月16日 晴れ 
<今日の撮影>
 ホテルの朝食を済ませ、予定通りコンビニで昼食を買い、バス乗り場へ行った。ところが、パスの時間が変更になっていて、40分間の待ち時間ができた。そこで、バス停の近くの川沿いの道を探索することにした。すると、これまでに2頭しか撮影できていないアカタテハが路上に来ていた。何枚かを撮影することができた。そして、30分ほど川沿いの樹林に来るセセリチョウ類を撮影し、バスに乗ることができた。終点の森林遊楽園までのバス代は、昨年より2元、安くなっていて24元だった。
 知本渓谷は、一番奥の行き止まりまで、3時間ほどである。今回は、夏の蝶に代わっていたので、数は、あまり多くなかった。ところが1時間ほど進んだ所が、大きく崖崩れしていた。ここで戻るしかないのかと思ったが、何とか岩やコンクリートの破片の上を通れる状態と判断し、気を付けて渡ることにした。かなり危険であったが、何とか渡りきることができた。
  
 ところがそこから先は、道に草が生い茂り、道が見えない状態になっていた。どうしようかと迷ったが、ここまで来たからには、行くしかないと決め、足元に注意しながら、草の中を進んで行った。しばらくすると、草が少なくなった。体を見ると、体中が服に張り付く種だらけになっていた。服から種を取るのはあきらめて,そのまま進んでいくと、突然、目の前に現れたのは、タッパンウラナミジャノだった! やはり、知本渓谷はこの蝶に会うために来ているので、最高であった。その後は、新記録種のオオシロモンセセリを撮影でき、ヒメミツオシジミも撮影することができた。さらに先に進んで、行き止まりの終点に着いた。しかし、2つの滝がある場所も道が崩壊していた。仕方がないとので、そこで昼食をとって引き返すことにした。

 帰り道は、逆光になり、午後になっていたので、大したものは撮影できなかった。
 
<今日の出来事>
 万歩計で今日歩いた歩数を確認してみると、何と、2万5千歩を超えていた。初日から、随分と歩いたものである。先週、2回も徹夜をしたけれど、今の所は体調はよい。しかし、帰りのバス停まで来たときは、本当に辛くて、足が思うように動かなかった。バス停のおばちゃんが,私のことを覚えていてくれたのは,ありがたかった。


● 6月17日 晴れ 
<今日の撮影>
 朝食後は、1時間ほど余裕があった。バスは、珍しく時間道理に来た。森林遊楽園に行こうとも思ったが、渓谷を渡る橋の工事をしていて、閉園中であった。ここは、花がたくさん栽培されていて、撮影ポイントの一つであるが、入園料が高いのが欠点である。いつもの通り、渓谷の横の道を30分ほど進んでいくと、突然、目の前に静止したのは、オオシロモンセセリであった。昨日に続き、運がいい。この蝶は、ほとんど止まらないので、撮影が難しいからである。しばらく撮影を続けることができ、使える写真を数枚、撮ることができた。さらに、路上に水が流れている場所には、コシロウラナミシジミが飛来していた。新記録種である。時間をかけて撮影することができた。
 その後は、強烈な太陽が照り付ける中、進んでいった。休憩ポイントに着いたが、タイワンキミスジ、キミスジ、ヒメキミスジの3種を同時に見ることができた。その後、崖崩れの場所まで行き、ノーマルレンズで現場を撮影した。その後は、ジャングル化している道を歩いた。この道は、少なくとも43年間は、変わることはなかったのであるが、これから先は、ますますジャングルかが進み、人が通れなくなってしまうのではないだろか。昨日、タッパンウラナミジャノメがいた場所に着いたが、何もいなかった。このポイントは、やはりススキに囲まれていた。さらに先へ進むと、大型のジャノメチヨウが現れたので、カノウラナミジャノメではないかと期待して、望遠レンズで確認してみると、オオウラナミジャノメであった。
 2時間ほど歩いて、全体の3分の2程の行程まで来たが、どうやら軽い熱中症になったみたいで、吐き気がしてきた。これはまずいと感じ、悪化する前に、引き返すことにした。帰り道は、ほとんど下りなので、多少は楽であったが、途中、数回吐いた。木陰でリュックを枕にし、何度も休んだ。バス停まで着いた時は、やはり限界間近であった。コーラと切符を買ったが、コーラは、吐き気で飲むことができなかった。食品店のおばちゃんと雑談し、明日も来ることを伝えて、バスに乗った。

<今日の出来事>
 宿に帰ってから,さらに吐き気がひどくなり,夕食を取ることができない。冷房を利かして,安静にし,体調が戻ることを願って,そのまま眠ることにした。


● 6月18日 晴れ 
<今日の撮影>
 体調は,かなり良くなっていたので,無理をしないで行けば何とかなると思った。ホテルの窓越しに知本渓谷を眺めると、昨日まであった風がない。これは相当熱いと覚悟して山に入った。しばらくすると、予想通り、酷暑の中を歩くことになった。

 今日は、最奥地の滝までは行くという決意だけがモチベーションとなっていた。中間地点の崖の近くでは、タイワンクロツバメシジミを撮影することができた。しかし、今日は、チョウの数が少ない。イワカワシジミを見つけたが、すぐに飛び去ってしまった。それでも何とか歩を進め、最奥地の滝に着くことができた。しかし、体調は最悪で、一昨日のように、渓谷を歩き回れる状態ではない。吐き気がひどく、昼食をとれる状態ではなく、何回も吐いた。これは、完全な熱中症だと感じ、水分を取りながら、ゆっくりと下山することにした。
 ところが,帰りは、撮影どころではなく、4回吐いて、路上の日陰で、リュックを枕に2回寝た。それでも体調はますます悪くなるばかりで、生きて宿に帰って、ベッドで寝たいと考えていた。時間はたっぷりあるので、ゆっくりと歩を進めた。そして、ついにバス停の店まで着いた。おばちゃんは、私の様子が悪いことを察し、ぬるい水が良いと出してくれたが、ほとんど飲めなかった。バスが来て、ホテル近くのバス停で降りたが、そこからホテルまでが登り道で、両耳は詰まっている感じでボーッとしているし、目の前は白くかすんでいるし、しかも2重に見えるし,足はふらついてなかなか前へ進まないし、本当に辛い登りであった。ホテルに着くと、フロントの係の人が、エレベータまでついて来てくれた。よほど体調が悪く見えたのだろう。部屋へ着いて、すぐに冷水のシャワーを浴びて、少しは良くなったが、その後は、6回吐いて、安静にするしかなかった。明日からは、絶対に無理をしないようにと決心した。

<今日の出来事>
 結局、熱中症になり、夕飯は何も食べることができなかった。
 洗濯物がたまってきたので、ホテルの地下にあるコインランドリーで洗った。


● 6月19日 晴れ 
<今日の出来事>
 体調は、あまり良くない。吐き気はないが、遠くのものが2つに見える。今日は、宝来の国蘭花園温泉会館へ移動である。
 予定通り、タクシーで知本駅へ移動。新左営駅までの切符を買えたが、席は、最後の一つであったようで、私の後ろの人は指定席が買えなかったようである。実際、列車に乗ってみると、満席状態で、立っている人が数人いる状態だった。荷物を置くスペースがないので、カメラバックを頭上の棚に入れ、大型バックを股の間に挟んで座ることになった。高雄駅が近づいてくると、150%の乗車率で、非常に混んできた。しかし、高雄で大勢の人が降り、終点の新左営の駅では、容易に降りることができた。宝来へは、タクシーで移動し、無事、ホテルに着くことができた。落ち着いたところで、ホテルの周辺を探索してみたが、ホテルの周辺では、あまり良いポイントはなさそうである。明日は、川へ降りる道を散策し、山へも登ってみようと思う。2日目と3日目は、タクシーを使って、良さそうなポイントへ移動することになりそうである。


● 6月20日 晴れ 
<今日の撮影>
 体調は、あまり良くない。上智橋までタクシーで行き、そこからは上流に向かって歩いた。林道は、乾燥していて、チョウはほとんどいない。

 しばらく歩いて渓流を見ると、ウスシロキチョウの給水集団があったので、河原へ降りて、近寄ってみると、テングチョウの給水集団があった。ルリウラナミシジミも個体数が多かった。そこからは、上流には砂防堤があり、登れなくなったので、再び、林道に戻った。すると、新記録種のホソチョウが数頭、現れて、無事、撮影することができた。

<今日の出来事>
 昼近く,再び吐き気と目まいが襲ってきた。数回、吐いたので、このまま奥へ行くと、危険であると感じ、大きな木の下が岩盤になっていたので、そこでリュックを枕にして休むことにした。暑くて暑くて仕方がないが、水だけは切らさないように時折飲んで、体調が戻るのを待った。
 タクシーは、3時に迎えに来てもらうことになっていたので、ひたすら時間が過ぎるのを待った。そして、3時少し前に、迎えの場所へたどり着くことができた。タクシーは時間通りに来てくれ、本当に助かった。
 夕食は、中華料理の鍋物で、ほとんど食べることができなかったが、デザートのスイカと梨がおいしかった。


● 6月21日 晴れ 
<今日の撮影>
体調は、あまり良くない。タクシーで茂林生態公園へ出かけた。ルリマダラ類、ヒメウラナミシジミは、無数にいたが、他の蝶はあまり大したものはいなかった。

<今日の出来事>
 昼近くになると、再び吐き気と目まいが襲ってきた。またまた数回、吐いたので、木陰で休んで、タクシーが来るのを待った。体調を早く戻さなくてなならない。
 夕食は、私が体調がよくないことを宿の人が察し、メイン料理をアユの塩焼きにしてくれた。本当にありがたかった。
 洗濯をしなくてはならないが、聞いてみると、ホテルにはコインランドリーはなく、下の町まで行かないと無理だということがわかった。ところが、ホテルの従業員の人が、私の洗濯物を洗ってくれるという。本当にありがたかった。乾燥機で乾かしてから、持ってきてくれたので、料金を聞くと、いらないという。心から感謝した。


● 6月22日 薄曇りのち晴れ
<今日の撮影>
 体調は、あまり良くない。今日は、ホテルの北側の山に入り、その後、町まで歩いて行ってコンビニで食料を買ってきた。山に入ると、最初に現れたのがワモンチョウで、竹林から出てきた。撮影はできなかったが、見ることができて興奮した。その後には、ウラキマダラヒカゲが現れたが、逆光になってうまく撮れていなかった。林道の展望台では、アカセセリ族やタイワンアオバセセリの撮影をすることができた。そして、町へ向かったところ、畑の横でウラベニヒョウモンが数頭、乱舞していた。これは時間をかけてしっかりと撮影することができた。

                   ウラベニヒョウモンが集まっていた木

<今日の出来事>
 町まで下りて、コンビニで飲み物や明日の昼食を買った。ホテルへの帰りの道は、ずっと登りになるので、覚悟して登っていった。本当につらいのぼりであった。しばらく上った頃、ホテルの従業員の人がバイクで通りがかり、挨拶をして、そのまますれ違った。「あ〜、バイクはいいな・・・」と思っていると、まもなく、その人が戻ってきてくれて、後ろに乗れという。本当にうれしかった。コンビニで買った荷物を渡すと、ハンドルの真ん中のフックにかけてくれ、私は、両手でバイクにしがみつき、落ちないように気を付けて、ホテルまで戻ることができた。バイクでも、10分ほどはかかったので、歩いたら、1時間以上は、かかったであろう。本当に、感謝、感謝である。


● 6月23日 薄曇り
<今日の出来事>
 体調は、あまり良くない。今日は、ホテルを出るとき、世話になった従業員からプレゼントの梅の漬けたものをいただけた。そして、タクシーで宝来から阿里山に移動した。約4時間半の行程で、前半は車酔いに悩まされた。タクシーの運転手には、3日間も世話になった。台湾の人はいい人ばかりである。阿里山賓館は、最高級のホテルで、台湾の総統が泊まった部屋の3つ隣りが私の部屋で、環境は、快適である。晩飯、朝飯とも洋食バイキングなので、疲れた胃には本当に助かる。
 宝来から阿里山賓館までのタクシー代は、4500元であった。


● 6月24日 午前中は晴れ、午後は曇り 
<今日の撮影>
 体調は、ようやく普通になった。高山の空気は冷たく、太陽が照らしていない場所は寒い。

 ホテルから少し歩いたところで、新記録種のニイタカキマダラが現れた。そして、次に姿を見せたのは、新記録種のウスアオゴマダラシジミであった。しかし、なかなか止まらない。しばらく追っていると、ようやく止まった。よい写真を撮ることができた。さらに、ミヤマシロオビクロヒカゲが現れた。しかし、太陽が隠れると、すべての蝶が姿を消してしまう。これの繰り返しであった。一回りしたので帰路に着くと、フジバカマの花に、高山蝶のイワヤマヒカゲが止まっていた。数枚しか撮れなかったが、新記録種を追加することができた。ホテルに近づき、森林の中、突然、姿を現したのは、新記録種で高山蝶ののタカムクシロチョウであった。止まらなかったので、連射で数枚撮ったが、ピンは甘かった。明日からの撮影が楽しみである。

<今日の出来事>
 国蘭花園温泉会館の従業員の人がくれたものは、梅の実を漬けたものであった。食べてみると、甘酸っぱくて、胃にはとても良さそうである。これから毎日,少しずつ食べていこうと思う。


● 6月25日 午前中は晴れ、午後は薄曇り
<今日の撮影>
 体調は、100%になった。昨日は、望遠レンズが必要でなかったので、今日は置いていき、マクロレンズで撮影することにした。
 まず、朝一で、昨日、イワヤマヒカゲがいたフジバカマの花の場所に行ったが、何もいなかった。そこで、昨日、ヒカゲチョウ類がいた場所に行くと、やはり、ミヤマシロオビヒカゲの雌がいた。しかし、他にはいなかった。そこで、日の出が見える山へ向かったが、道が針葉樹林の中をずっと続いているので、あきらめて引き返した。そして、公園の頂上部へ出ると、そこは、シロツメクサが咲いており、新記録種のモンキチョウがいた。産卵と吸蜜をしていたので、たくさんの写真を撮ることができた。その後は、ところどころにある草地で、ウスアオゴマダラシジミが吸蜜に地上に降りてきており、撮影することができた。そして、昨日、タカムクシロチヨウを見かけた場所を通ったが、やはりいなかった。そこで、昨日、見つけておいた奥地の荒れ地を見に行った。すると、道から少し離れた場所にある木の花に、ワイルマンシロチョウ、タカムクシロチョウが数頭、吸蜜に来ていた。しかし、マクロレンズでは、撮影はかなり厳しかった。そこで、急いでホテルまで望遠レンズを取りに行き、40分後、ようやく撮影することができたそこから先に、さらに道は続いていたのでいってみたが、針葉樹林の中に入っていくだけであったので、戻るしかなかった。さらに、神木駅の方にも歩いていったが、やはり、針葉樹林内に入っていくだけであった。今日は、台湾へ来て、最高の日となった。


● 6月26日 晴れ 
<今日の撮影>
 体調は、100%。
 今日は、沼平公園へ行き、ウスアオゴマダラシジミを撮影し、その後、高山のシロチョウが集まる木の花のところへ移動した。シロチョウ族は1種類しかいなかったが、ビロードセセリ類を撮影することができた。その後、ホテルから、阿里山駅までバスで行き、祝山駅へ行こうと考えたが、日の出を見るための1便しか出ていないことが分かった。そこで、トロッコ列車で、沼平駅まで行くことにした。行ってみると、ミヤマシロオビヒカゲの雌、雄を撮影でき、モンキチョウも撮影できた。そして、さらに、高山蝶のタカムクシロチョウが集まる木へ移動したところ、何と、イワヤマヒカゲがおり、十数枚、撮影することができた。ワイルマンシロチョウの撮影もできた。
 

<今日の出来事>
 中国の人は、どんなに暑くても、首にタオルを巻かない。これは、日本人だけの特徴なのか? 


● 6月27日 午前中は晴れ、午後は薄曇り 
<今日の撮影>
 体調は、100%。
 今日は、チェックアウトまでの時間を利用して、ワイルマンシロチョウが集まる木の場所や沼平公園へ出かけた。ウスアオゴマダラシジミ、モンキチョウなどの写真を撮ることができた。

<今日の出来事>
 旅行で、同じ場所に留まるのは、通常は、4泊が、食生活上で限度であることが分かった。
 阿里山からの移動は、まずバスで日月譚まで行き、そこからタクシーで堀里へ入ることにした。バスは、途中で2回、休憩があり、ありがたかった。阿里山から日月譚までのバス代は、376元。日月譚から堀里・鎮宝大販店までのタクシー代は、600元であった。
 鎮宝大販店は、これで4回目である。しかも、100室くらいある中で,先回と同じ部屋であった。
 埔里の町は、、コインランドリーもホテルから近いし、コンビニもたくさんあるし、果物街もあり、何でもそろっているので、生活するには最高である。


● 6月28日 午前中は晴れ、午後は薄曇り
<今日の撮影>
 体調は、100%。
 本部溪は、昨年の6月上旬と状況は変わっており、アゲハ類がほとんどおらず、他の蝶も数、種類とも少なかった。ウラキマダラヒカゲやワモンチョウは多かったが、他のジャノメチョウ科は極端に少なかった。本部溪のチョウ類のピークは、6月上旬だろう。

<今日の出来事>
 バスは、料金を出した場合、お釣りをくれないので、気を付ける必要がある。
 本部溪は、昆虫採集禁止の看板があり、入口付近では昆虫を保護しているようである。



● 6月29日 午前中は晴れ、午後は薄曇り
<今日の撮影>
 蘆山温泉へバスで出かけた。バスの終点では、アカボシゴマダラが吸水に来ていた。しかし、近寄ると、撮影する前に飛び立ってしまった。残念! 渓谷沿いに道があるので行ってみると、予想と違って、渓谷に作られた隧道を進む場所で、あまり採集には適さない場所であった。
 
 しかし,チョウセンミスジを記録することができた。渓谷から外れていく山道もあったが、登りがきつく、たまたまアオタテハモドキがいたが、ポイントとしては、いまいちである。仕方なく、バスで霧社まで戻り,松崗へ行くことにした。

 松崗は、6月上旬に絶好のポイントであった場所は、ヤマナカウラナミジャノメ、タカムクウラナミジャノメ、エサキウラナミジャノメ、タイワンウラナミジャノメがいた。ウスムラサキシジミが、産卵に来ていた。スギタニイチモンジらしき個体もいたが撮影できなかった。


● 6月30日 晴れ 
<今日の撮影>
 今日は、7時10分のバスで、翆峰へ出かけた。時間は、1時間20分かかった。

着くと、ワイルマンシロチョウがかなりの数、飛んでいるが高くと止まらない。そこで、警察署の横にある道を下っていくことにした。陽が照っている場所では、かなりの数のワイルマンが飛んでいるが、止まっている個体はない。30分ほど下ったが、1枚、撮れただけであった。そこで上の道に引き返し、松崗に向かって歩いて行った。
 数分進むと、左側に大きな駐車場があり、台湾大学の農園の横の道から降りれることが分かった。そこで、降りてみると、上の道に並行して大型バスの駐車場があり、その広い駐車場の通りは、三角峰林道の看板があり、山麓に続いていた。行ってみると、タカムクウラナミジャノメが飛び、タカサゴシロチョウ、ルリシジミなどが小さな花で吸蜜していた。しかし、このまま進むと、松崗には行けそうもない気がしたので、林道の看板があった場所まで戻り、バス道路に出た。
 道路では、ほとんど何もいなかったが、松岡に近づいたあたりで、木に花が咲いている場所があり、下の方には、草の花も咲いていた。そして、よく見ると、草の花には、タイワンコヤマキチョウが止まっていた。本当に小さなヤマキチョウであった。そして、そこに姿を現したのは、何と、ホッポアゲハではないか! 高い木の花の蜜を盛んに吸っている。しかし、逆光であったり、木の葉に隠れたりして、なかなか撮れない。このまま行ってしまうのかと思ったとき、何と、手前の花に降りてきた。夢中で連射をかけた。生きを止めてシャッターを押しているので、苦しい。そして、次に飛び立った時、ホッポアゲハは、樹間に消えていった。すぐに写真が撮れているか、確認した。撮れている! しかも雌である! 感動の一時であった。
 その後は、3時間ほど時間があったので、バスで本部溪まで降り、川沿いを探索した。タイワンクロツバメシジミを撮影することができた。


● 7月1日 晴れ 
<今日の撮影>
 奥萬大は、整備された公園になっていた。

                  ※ 写真をクリックすると,大きくなります
 しばらく歩いた時は、あまり期待できない感じであったが、急な階段を降り始めたとき、タイワンクロヒカゲもどきが姿を現した。そして、一番奥のつり橋があるところの手前が平地になっており、タイワンコムラサキの雌がひらひらと飛んできて止まってくれた。さらに、日が当たる場所では、タイワンコムラサキの雄が占有行動をしていた。さらに、その奥には、背の低い草原になっており、日当たりの良い場所では、小さな花が咲いており、コヒトツメジャノメがたくさんいた。する、そこへ大型のジャノメチヨウ科の何かが現れた。止まった裏面を見ると、何と、カノウラナミジャノメであった。すぐに飛んでしまうので、何回も後をつけて、数枚の写真を撮ることができた。
 大きなつり橋を渡ると、そこも同じような環境になっていた。
 
 しかし、コヒトツメジャノメ以外は、見られなかった。そこで、その場所の最奥地まで行ってみると、そこは、小さな花畑になっており、その奥は川沿いの斜面で、樹林に覆われていた。そこへ姿を現したのは、カノウラナミジャノメ、続いて、エサキウラナミジャノメ、タイワンウラナミジャノメが出現した。夢中で撮影していると、さらに、タカムクウラナミジャノメ、ヤマナカウラナミジャノメまで現れた。さらに、キコモンセセリ、シロシタセセリも吸蜜に現れた。タイワンヤマキチョウ、クロボシセセリ、ルリウラナミシジミもきた。さらにチョウセンミスジも林道に飛来し、撮影することができた。一つの場所で、こんなに夢中になって撮影したのは、台湾へ来て初めてであった。時間がどんどん過ぎていった。タクシーの迎えの1時間半前になったので、仕方なく、帰路に着いた。帰り道の荒れ地では、アオタテハモドキの雄が吸蜜しており、撮影することができた。公園から一度、川のそばまで、数百弾の階段で降りるので、帰りの登り階段は、地獄であった。

<今日の出来事>
この鎮宝大販店は、ホテル内にWi-Fiを持っており、ネットにつながるのでありがたかった。
大型のリュックは,洗濯が容易ではないため、臭消し消しは必需品である。コンビニで買うことができた。
堀里から奥萬大国家遊楽園までの往復のタクシー代は、2500元。でもその価値は十分にあった。


● 7月2日 晴れ 
<今日の撮影>
 7時15分のバスで、南山溪に出かけたが、チョウはほとんどいない。そこで、本部溪に移動することにした。しかし、本部溪も目ぼしいものはいないので、撮影を終えることにした。

<今日の出来事>
 南山溪は、自然保護のため、条例で昆虫採集禁止になっており、本部溪にも、昆虫採集禁止の看板があった。翆峰でも、そこにある警察署の警察官から、採集は禁止されていることを教えてくれた。台湾は、自然保護の活動が日本並みに進んできている。


● 7月3日 晴れ 
<今日の撮影>
 梨山に着いてから、散歩がてら出かけた。面白そうな道はあるが、ルリウラナミシジミとシータテハがいたくらいで、大したことはない。
 明日は、晉天橋に歩いていく予定である。

<今日の出来事>
 埔里から梨山までは、タクシーで約3時間かかった。タクシー代は、3500元で標準である。途中、合歓山を経由したが、標高が高く高山植物が生息しているような場所であった。

                       標高3,000mを超える合歓山
 ナガサワジャノメらしき個体を見かけた。梨山賓館には、日本人の若い女性が勤務されておられ、5日後にここからララ山へ移動する車を手配してくれタクシーもバスもなく、やはりかなり無理な移動であった。車は、地元の人に頼んでくれて、7,000元と高いが、バスを使ったら、台湾の北東海岸へ出て、それから台北経由で入らなくてはならないので、それどころではない。本当に助かった。このホテルは、朝、夜が着いているので、昼飯は、下の小さな町で買っていく必要があり、午後は、翌日の昼飯と飲料を買わなくてはならない。
 梨山賓館は、Wi-Fiが使えるので、インターネットができ、便利である。
 
梨山は,桃や梨の果樹園として開発され,自然はほとんど残っていない

● 7月4日 晴れ 
<今日の撮影>
 晉元橋まで歩いたが、約1時間かかった。

 途中、ほとんど何もいないのがつらい。晉元橋もグーグルアースで見ただけであったので、本当に良いかどうかはわからなかった。しかし、実際、山からの水が道に流れており、そこに、ホリシャミスジ、シータテハが吸水に来ており、ダイミョウキゴマダラの雄もいた。さらに、少し奥には、何と、アケボノアゲハの雄が姿を現した。しかも、日当たりのよい歯に止まったではないか! 少し距離があるものの、望遠で何とは撮影することができた。さらに、斜面では、ヒゲジロキコモンセセリが乱舞し、ウスアオゴマダラシジミ、ヤマナカウラナミジャノメ、タイワンキマダラヒカゲ、スズキミスジなど、いろいろなチョウがいた。しかし、その奥には番犬がいて、入ることができなかった。
 1時間ほど撮影し、時間があったので、次の谷まで歩くことにした。途中、山の部落に上がっていく道があったので行ってみると、荒れ地に、アオタテハモドキが乱舞していた。その後は、次の谷まで歩いたが、その谷は砂防堤の工事をしていて、ウスアオゴマダラシジミがいただけであった。
 仕方なく、帰路に着いたが、途中、左側が崖になっている場所で木の花が咲いており、オオベニモンアゲハを撮影していたところ、何と、オオシロシタセセリが吸蜜に現れた。十数枚の撮影をすることができた。そこからの帰路は、ほとんど登りで、1時間半ほどかかってしまった。かなりきつい行程であった。

<今日の出来事>
 部落で休憩をしていると、村の人が話しかけてきて、あまりよく分からなかったが、何と、黄色いスモモを6個、取ってきてくれて、おいしいから食べろと進めてくれた。果汁がいっぱいで、甘くて本当においしかった。部屋へ帰ると、掃除がしてなくて、ホテルの人に頼んで掃除をしてもらった。明日から2日間、午前中に掃除をするように頼んだ。


● 7月5日 晴れ 
<今日の撮影>
 梨山からバスで、思源派出所までバスで行った。1時間10分かかった。

                  この道の奥が渓谷になっていた
 下っていくのかと思っていたが、逆で、だんだん山に登っていく感じであった。標高は2,000mを超えていると思う。 途中、採集ポイントはないかと探しながらバスに乗っていたが、大した場所はなかった。思源派出所からは、渓谷に沿って道が続いていたが、思ったより厳しい道で、200mほど行くと、普通の靴では到底歩けないような獣道になった。ヒルやダニがいそうな状況であったので、ズボンの裾をブーツの中に入れ、しっかりと固定して侵入できないようにした。
 最初の橋は、普通に通ることができた。しかし、次の橋は、丸太で作った橋で、一応、片方だけ手すりになるように木が倒してあったが、なるべく頼らないようにして渡った。次の橋は、30cmほどの板が渡してあるだけなので、両手を広げてバランスをとって渡った。その間、チョウはほとんどいない状況でった。
 次の橋は、丸太がそのままで、苔が生えており、人が渡った形跡はなかった。これは無理だと橋を渡るのをあきらめ、川を渡ることにした。水深は膝よりは浅いが、しっかりとブーツの中まで水が入った。そこを渡り切って、さらに進んでいくと、道はもうなく、行き止まりになっていた。
 河原へ降りてみると、対岸に木の花が咲いており、マダラチョウ類が多く、タカムクシロチョウは、十数頭が飛来していた。しかし、木が高いために、なかなか下に降りてこない。そこで、時間はあるので、じっくりと待つことにした。しばらくすると、ようやくタカムクシロチョウの雌が降りてきて、撮影することができた。他には、シルビアキマダラセセリを撮影することができた。
 1時間ほど粘ったが、同じような種類しか撮影できないので、戻ることにした。すると、地元の人が作業で山に入っていて、川の中を歩いて下山していった。そこで、ブッシュの中を通るよりましと思い、川を下ることにした。途中、4回ほど水の中に入ったが、膝から下はずぶぬれであったので一緒であった。
 途中の橋のところで休憩をしていると、大きなアゲハチョウ類が降りてきた。一瞬、止まったので連射すると、映っていたのは、ワタナベアゲハの雌であった。さらに、橋の袂のブッシュの周りをヒゲジロキコモンセセリが占有行動をしており、なかなか止まらなかったが、じっと待っていると、ようやく止まり、数枚の撮影をすることができた。
 しばらくそこで待機したが、上空はいろいろなチョウが通るものの、撮影できる状態ではなかった。仕方なく、下ることにした。
 最後の橋のところまでくると、川の真ん中に生えている木の幹に、大型のタテハチョウが止まっていた。急いで望遠で撮影すると、何と、スギタニイチモンジではないか! 数枚撮った後、近寄りながら横に回り込んで、マクロレンズで撮影することができた。感動である! その後は、しばらく待ったが、ミヤマシロオビヒカゲを撮影できただけであった。そして、何とか無事に、思源派出所のバス停まで戻ることができた。

<今日の出来事>
 グーグルアースで、明日の撮影ポイントを探したが、あまり良い場所なないので、昨日は、晉平橋に行くことにした。


● 7月6日 晴れ 
<今日の撮影>
 晉元橋まで再び出かけた。今日は、水が流れている場所に、オオシロシタセセリがいて、きれいな写真を撮影することができた。さらに、少し林道に入った場所にアケボノアゲハが集まる木の花が咲いており、数頭のアケボノアゲハが飛び回っていた。なかなか吸蜜には来ないし、花に止まってもすぐに移動してしまう習性があり、撮影は難しいアゲハであった。何とか、使える写真を数枚、撮ることができた。アリサンキマダラヒカゲやヒゲジロキコモンセセリの鮮明な写真も撮影することができた。ここは、行きに1時間、帰りに1時間20分かかるので大変であるが、撮影場所としては非常に良い場所であった。

<今日の出来事>
 撮影データをパソコンに保存しているのであるが、保存する場所を間違えて,どこかへ入ってしまい、探すのに苦労した。切り取りではなく、コピーして、保存を確認してから、削除しなくてはいけないことを痛感した。
 梨山賓館では、コインランドリーがないので、洗濯物は、手で洗うか、次のホテルで探すしかないことが分かった。


● 7月7日 晴れ 
<今日の撮影>
 チェックアウトまで3時間ほど時間があったので、梨山賓館の周辺を探索したが、何もいなかった。

<今日の出来事>
 ホテルが頼んでくれた車は、日本のデリカで、運転手とナビの人がいて、帰りに運転を交代するのであろう。2人が話しながら運転しているので、話しかけられることはほとんどなく、快適な3時間であった。
 着いた宿は、北横貫下巴陵温泉山荘で、確かに口コミで星4つの評価であったが、女の主人の態度が非常に悪く、気分的には最悪であったが、そこは大人の対応をし、我慢することにした。御主人と息子さんは、とても親切で、英語が通じて助かった。Wi-Fiもでき、台風が近づいている中、映画鑑賞で時間が過ごせそうである。
 ホテル代に朝食代は入っているが、夕食代は入っていないので、自分が好きな料理を頼み、代金は、その場で払うことがわかった。
 洗濯物がたまっていたので、ホテルの若い女の人に、コインランドリーはあるかと聞くと、ホテルにはないし、この町にもないことがわかった。すると、その女の人が、私が洗ってあげるという。本当に助かった。

                                      巴陵の町

● 7月8日 晴れ 強風
<今日の撮影>
 風は強いが、撮影はできそうなので、予定通り、南側の山に入った。
 橋を渡ってすぐに、下に降りる道があったので行ってみると、河原に降りることができた。工事をしていたが釣り人がいて、撮影はできそうであった。
 川の横には、崖からの水が流れている場所があり、アオスジアゲハが沢山いる中、タイワンタイマイを見つけ、撮影することができた。渓谷沿いの道では、ウラヒロオビシジミを撮影することができた。
 山に戻って、登りがきつかったが、オオウラナミジャノメ、シロシタセセリ、ユウレイセセリなどを撮影することができた。途中、マラッパイチモンジやアゲハチョウを見つけたが、撮影することはできなかった。帰り道で、別の川に降りられる道を見つけ、行ってみると、シロスジマダラが道端に落ちている木の果実に集まっている場所があり、沢山の写真を撮ることができた。


● 7月9日 午前中 晴れ,午後 雨のち晴れ 
<今日の撮影>
 ララ山を30分ほど登っていくと、林道に入ることができた。しばらく行くと、崖崩れで道はなくなっており、谷底まで、数百mの絶壁になっていた。そこへ人が脇道から出てきたので、回り道があることが分かった。何という偶然だろう。その回り道に入ってみると、竹で柵が作ってあるものの、断崖を命がけで渡っていく道であった。

この道が約80m続き,下は,400mほどの断崖であった  (この橋は,2016.6 には,撤去された)
 恐る恐る割り切って、対岸に着いた時には、本当にホットした。そこからは、ほぼ平らな道で、タカサゴイチモンジが次から次へと現れ、たくさんの写真を撮ることができた。さらに、ホリシャイチモンジが現れ、撮影することができた。すると、谷間の川沿いに大きなタテハチョウがゆっくりと飛来し、コンクリートの壁の上部に止まった。何と、オオムラサキの雌である! 急いで撮影したが、すぐに飛び立って樹間に消えていった。一瞬の出来事であった。さらに道を進むと、大型のタテハチョウがゆっくりと飛んでいる。後翅の裏面に白帯がない!ホリシャイチモンジの♀だ! 葉の上に止まったので、数枚、撮影することができた。そして、木の裏側に止まったので、追い出してみると、手前の葉の上に止まったので、きれいな写真を撮ることができた。その後は、道を下って行ったが、大したものは撮影できなかった。30分ほど下って人家が現れたところで引き返した。帰り道では、大型のタテハチョウはほとんど姿を消していたが、カノウラナミジャノメ、アサギシジミを撮影することができた。国道まで出てきたとき、雨が降り出し、急いて下山することにした。途中、雨の中、オオシロシタセセリが紫色の花に吸蜜に飛来しており、沢山の写真を撮ることができた。

<今日の出来事>
 台風9号が接近中で、心配である。11号は、かなりゆっくりと移動しているので、帰国の便は、通常に飛んでほしいものである。
 洗濯物は、ホテルの女の人が1枚ずつ、ハンガーにかけ、干していてくれた。代金を聞くと、いらないと言う。何か,申し訳ない気持ちがした。台湾の人たちは、本当に親切であることを実感した。


● 7月10日 雨 強風
<今日の撮影>
 台風9号が接近し、雨と強風のため、撮影はお休みとなった。
 晴れていたら、昨日行った場所に、もう一度、行きたいと考えた。しかし、夕方からの雨で、崖崩れの場所に作られている竹と砂利の橋は、相当、痛んでいるはずである。少しでも足を滑らしたり、崩れるようなことがあれば、数百メートル下の川まで、絶壁を落下し、即死である。グーグルアースやグーグルマップで調べたが、その林道は、上巴陵につながっているようで、到底、徒歩では行けるわけがない。終日、雨が降っているのは、神様が、行くのをやめさせてくれたと思えて仕方がない。

<今日の出来事>
 昨夜、夕食の代金を払う際、女主人に、「お釣りはいらないです。」というと、急に笑顔になって、対応がコロッと変わった感じがした。
 朝食の時、女主人に、あるのバスのことを聞いてみた。すると、台風で、バスは来ないと言う! こりゃ大変だ! タクシーもないし、どうしたらよいか! すると、女主人は、道路の向こうに止まっている車をさして、それで桃園駅まで送っていくというようなことを言ってくれた。そこで、2階の部屋に戻って、パソコンを開き、ネットにつないで、日本語から中国語へ翻訳できるページを開き、明日の9時にここを出発したい旨を打ち込んだ。そして、翻訳された文章を書き写し、1階にいる女主人を探した。すると、テーブルで他のお客と食事をしていた。そこで、その紙を渡すと、読んで、分かったような感じであったが、すぐに紙を隣の客に渡した。そして、その客は、宿の前に止まっているタクシーの運転手だという。そして、そのタクシーの運転手が、明日、9時に、桃園まで乗せていってくれることになったのである。何という偶然であろうか! しかも、、そのタクシーの運転手は、このために、この宿に泊まって、私を乗せ行ってくれることになった。 女主人の対応がこれまでと全く違うので、お金の力はすごいと感じた。


● 7月11日 曇り 
<今日の撮影>
 台北動物園の奥の渓谷にある光平隧道に行った。

 木の花には、クラルシジミやカメヤマウラナミジャノメ、ホリシャアカセセリがいた、木陰の花には、近年、外国からやってきたヒメクロモンコノハワモンがおり、林道には、タイワンホシミスジがいた。 オオルリモンアゲハを撮影することもできた。この道は、何度来ても、面白い場所である。

<今日の出来事>
 巴陵の宿は、早朝から停電し、自家発電で明かりだけは使えるものの、ネットやテレビはだめで、仕方なく、9時の出発を8時にしてもらい、台北へ向かった。巴陵から8時にタクシーで桃園まで行ったが、桃園の駅は、列車がたくさんありすぎて、どの列車に乗ればよいのか、ついにわからず、仕方なしにタクシーで台北へ行った。
 ネットで予約したホテル・リラックスは、口コミ情報がとてもよかったが、実際は今回の旅行の中では最高であった。日本語も通じるし、コインランドリーはあるし、Wi-Fiも使えるし、朝食は7時からやっているし、コンビニは近いし、タクシーはうようよいるし、最高である。


● 7月12日 晴れ 
<今日の撮影>
 陽明山の北西にある二子坪林道に行った。

 観光地化されていて、山に歩きに来ている人が多く、驚いた。ここを訪れた目的は、カルミモンシロチョウであったが、いろいろな小道を歩いて探索したが、見つからない。そこで、仕方なく二子坪林道を奥まで歩いて、池まで行ってみることにした。林道はかなり薄暗く、所々にある陽だまりでは、コノハチョウが占有行動をしており、調度、発生の盛期に当たっているため、個体数は多かった。かなり進んだ所の陽だまりでナカグロミスジを撮影することができた。そして、二子坪の池に出た。そこは、明るい草原もあり、キタテハ、トガリオオチャバネセセリなどが花に飛来していた。その道の奥には、池があるということなので、時間があったので行ってみることにした。ところが、その道が厳しく、池に着いた時には、かなりばててしまった。池の周りは、やはり明るくなっており、ルリシジミ類、コジャノメ、タイワンウラナミジャノメを撮影することができた。帰り道では、タイワンルリシジミを撮影できただけであった。二子坪に戻ってみると、何と、新記録種のフタオチョウが観光客の間を飛び回り、獣糞に飛来したり、路上で吸水したりし、たくさんの写真を撮影することができた。

<今日の出来事>
台北からは、タクシーで、二子坪まで行った。往復タクシーを使うと、待ち時間が、1時間500元出ることが分かり、片道だけにした。ちなみに片道の代金は、1000元である。二子坪のバス停は、陽明山の観光地だけを周っている路線で、台北へ戻るには、その路線で陽明山総停まで行き、そこで台北行きのバスに乗り換える必要があることが分かった。バス代は、陽明山の路線は、どこまで乗っても30元、台北行きも、どこで乗っても30元で、非常に安い。


● 7月13日 晴れ 
<今日の撮影>
 南洞は、以前、カルミモンシロチョウの記録があったので出かけてみた。

 しかし、確かに環境的には良さそうであったが、全くその姿を見ることはできなかった。小さな渓谷の周辺では、スジグロカバマダラの盛期で、多数の個体が草の花に飛来していた。アオタテハモドキ、ヒメフタオツバメ、アゲハチョウ、ヒメアカタテハ、アゲハチョウを記録することができた。
 その後、時間がったので、一度、台北へバスで戻り、ホテルで着替えをした後、再度、陽明山へバスで出かけることにした。
 陽明山のバス停から奥に続く道があり、横峯古道へ入ることができた。そして入り口付近で、ムラサキイチモンジを撮影することができた。その道は、1時間ほどは歩ける状態で、途中の陽だまりでは、タイワンホシミスジやヤエヤマイチモンジ、タイワンイチモンジなどもいた。アオバセセリもいたが、残念ながら撮影することはできなかった。ヒカゲチョウ類、コウラナミジャノメも撮影することができた。

<今日の出来事>
 台北の駅の後ろ側に、陽明山行のバス停があることが分かった。片道30元で、非常に便利である。


● 7月14日 晴れ 時々曇り 
<今日の撮影>
 石子渓は、感じの良さそうな渓谷とヤマ勘で行ってみた。

 仁愛橋から小道が上流に続いており、道沿いには、小さな花が咲いており、何かいそうな感じであった。しばらく進むと、3段ほどの石段があり、バーベキューを行った跡が残っていた。その炭には、タイワンシロチョウ、カラスアゲハ、ミカドアゲハ、ヤエヤマイチモンジ、タイワンイチモンジなどが飛来していた。すると、そこへ大型のシロチョウが現れた。その瞬間、目を疑った。何と、カルミモンシロチョウではないか! しかも、その吸水集団の周りを飛び回っている。「止まってくれ!」と心の中で叫んだ。すると、すぐそばの草に止まったではないか!!
 望遠レンズで、数枚の写真を撮影することができた。しかし、非常に敏感で、マクロで撮ろうとするとすぐに飛び立ってしまう。後を追うと、また、近くの草に止まった。望遠で連射をした。その後、対岸に飛び去り、姿を消した。
 仕方なく、上流へ進むことにした。しかし、しばらく進むと小道はなくなり、対岸にも道はなかった。おそらく、沢登りをするための道なのだろう。そこで、先ほどのカルミモンシロチョウがいた場所に戻ることにした。
 戻ってみると、タイワンシロチョウの吸水群に交じって、カルミモンシロチョウがいるではないか!さっそく、撮影をした。しかし、気配に気づくと飛び上がり、近くの草に止まった後、奥の草むらに隠れ、さらに樹上高く飛び上がり、姿を消した。
 その後、1時間ほど、その周辺を探索したが、2度と姿を現すことはなかった。このカルミモンシロチョウに撮影には、3年かかって9度目の挑戦で達成できた。その感動は、最高であった。その後は、山側の道を登ったが、何もいない状態であった。

<今日の出来事>
 石子渓へ行くのにタクシーを使ったが、分かったようなことを言って、全く違う谷に入り、地元の人に聞いても場所が分からず、ようやく、ナビに場所をセットして石空子渓に着くことができた。30分、余分に時間がかかったが、そのおかげで、カルミモンシロチョウに合えたのかも知れない。
 タクシー代は、1,000元ということだったが、余分に30分も走ったので、1,300元だと言われた。仕方がないかもしれないが、実にいい加減である。
 帰りのバスは、無料で、汐止火車站まで行くことができ、そこからは列車で台北站へ行った。36元であった。列車は、1番ホームBに着くことになっていたが、実際は、汐止火車站を通過する特急列車が遅れたため、台北行きの列車は、1番ホームAに着き、危うく、乗り過ごしてしまうところであった。だったら、表示を1番ホームAに変更すべきであるのに、何も告知しないということには驚きであった。


● 7月15日 晴れ 
<今日の撮影>
 帰国するため、なし。
<今日の出来事>
 台風11号のため、飛行機が飛ばない可能性があり、心配したが、予定通り飛ぶことが分かり、安心した。台北から空港までは、バスで行くことにしたが、切符を買うところで直達便の指定をしなかったため、空港に近づいてからは、各駅に止まるバスで、かなり時間がかかってしまった。しかし、バス代は90元で、本当に台湾の公共交通機関は安い。


● エピローグ
 本当に思い出に残る旅行であったと思う。
 桃園空港に着いてから、タクシーで桃園へ行き、そこから新幹線で左営へ行くまでは、順調であった。しかし、知本行きの列車に、すぐに乗れると思っていたが、満席で乗れず、その次の列車も満席で、ようやく席が取れたのは、3番目の列車で2時間待ちの状態であった。
 知本に着いた時には、すっかりと暗くなっており、バスはなく、仕方なしにタクシーで、ホテルに向かった。タクシーの運転手には、行先を書いた紙を渡したのであるが、着いた場所は、かなり手前の別のホテルで、知本は3回目であったので、違うと言って、もう一度紙を見せて、ちゃんと目的のホテルに着いた。何といういい加減さだ!気を付けなくてはならないと感じた。
 知本のホテルは、勝手を知っているので、洗濯等も楽だった。知本温泉の朝食はバイキングで、食べたいものだけを食べれたので、楽だった。夜は、近くの町の食堂で、軽く済ませることができた。
 初日の知本渓谷は、昨年と大きく違っていた、昨年の秋の台風で、渓谷の数か所で崖崩れがおき、特に途中の崖崩れは、瓦礫の上を歩いて、命がけで渡らないと先に行けない状況であった。その先の道は、草が覆い、まともに歩けない状況であった。何とか双子滝まで行けたが、そこも大きく崖崩れし、先には進めない状況であった。
 知本渓谷の2日目は、風がなく、かんかん照りの中、強行軍が続いた。熱中症にならないように水分の補給には務めたが、台湾へ出かける前の直前の2日間の徹夜が、体調を狂わせたか、ついに、吐き気が襲ってきた。数回吐いた。滝までは、到底行けない状況で、4分の3程度の場所で引き返した。途中、あまりにも苦しいので、リュックを枕にして寝た。これを3回ほど繰り返して、ようやく森林公園のバス停まで行けたが、売店のおばちゃんに大丈夫かと声をかけられるほどであった。
 知本渓谷の3日目は、どうしても双子滝の崖崩れの写真を撮りたかったので、無理をして行ってしまった。これが、体調を最悪の状況に追い込んだのだと思う。数回吐いて、双子滝までいき、帰りも10回以上、吐いたときは、このまま、ひょっとすると死んでしまうかもしれないと思った。物が2重に見え、あのふらつく状況は、今、考えても恐ろしい状況だった。それでもバス停まで着き、おばちゃんが、水を飲むといいと言って、温かい水を出してくれたが、飲むのが辛かった。ホテルの部屋に帰ると、そのまま晩飯も食べないで寝た。部屋でも数回、吐いたが、何も食べていないので、胃液だけしか出なく、苦しい夜を過ごした。翌朝は、かなり楽になっていた。電車で、左営まで行き、タクシーで宝来へ行くことができた。
 宝来は、タクシーで予定していた橋まで送ってもらい、そこからは渓谷沿いの道をあるいて、上流に向かう予定だった。しかし、しばらく歩いていると、渓谷に降りられる場所があり、川沿いを歩いた。しかし、先ほどの道に戻る方法がないので、下りた場所の近くに梯子があるのを見つけ、ようやく道まで戻ることができた。しかし、再び体調が悪くなり、しばらく歩いた場所に大きな木があり、その木陰が岩場になっていて、風も通るので、そこで寝て休むことにした。タクシーが迎えに来る時間まで、3時間もあり、体を動かすと吐き気が襲ってくるので、太陽の動きで木陰が移動するのに合わせて、私も寝る場所を変える程度で、時間を過ごした。タクシーは、時間通りに迎えに来てくれた。本当に助かった。宝来のホテルの朝食はお粥で、晩飯は、毎日、私だけ、献立を変えてくれた。日本的な食事を出してくれたことは、本当にありがたかった。洗濯のことを聞いた時、ホテルの若い従業員がやってくれると言ってくれたことは、ありがたかった。
 2日目は、茂林自然公園へ出かけた。しかし、体調が悪く、あまり歩くことができなかった。
 3日目は、ホテルの周辺の山を歩くことにした、体調はかなり良くなっており、ある程度、歩くことができた。
 3日目の夕方、買い物をするため、下の町まで歩いて行ったのであるが、ずっと下りであったので、帰りの登りは、めちゃめちゃ辛いものだった。しばらく歩いた頃、ホテルの従業員の人がバイクで上から降りてきた。私と目が合って、挨拶をした。すると、私が買い物袋を持って歩いているのを見て、ホテルに帰るということに気づき、何と、バイクで戻ってきて、後ろに乗れという。本当にありがたかった。しかし、乗っている途中で落ちたら大変なことになると思い、ステップに足をかけ、荷物は、バイクのバンドルの付け根のところにあるフックにかけてもらい、空いた両手で、バイクの座席の下にあった小さな溝を必死でつかんで乗った。ホテルまでは、かなりの距離があった。本当に助かった。
 ホテルをチェックアウトするとき、食堂にいた若い女の人が、何かをあげると、ずっしりと重みのあるものをくれた。胃にいいものだという。阿里山の宿に着いて開けてみると、梅の漬物の瓶詰だった。その後、毎日食べた。胃がすっきりした。本当にありがたかった。
 宝来から阿里山へは、これまでと同じタクシーを使った。本当に、この運転手は、とても親切で、時間を守ってくれたのがありがたかった。しかし、宝来から阿里山へのタクシーは、車酔いで本当に辛かった。3時間の行程であったが、何とか着くことができた。
 阿里山は、予想外に開発されていて、ホテルの周辺は、果樹園ばかりであった。1日目は、グーグルマップで探した渓谷に行ってみた。しかし、ここへは往復2時間歩く必要があり、途中はほとんど何もいないので、厳しい工程である。山奥の村の休憩所で休んでいたら、村の人が寄って来て、少し中国語で話していると、近くにあったスモモの木から新鮮な実を6個、取ってきてくれて、おいしいから食べろと進めてくれた時は、本当にうれしかったし、黄色のスモモは、みずみずしくておいしかった。
 阿里山賓館は、名前はよいが、実際は、部屋にカビが生えていいたり、ゴキブリがいたり、仕方がないかもしれないが、少し残念であった。
 阿里山から堀里は、タクシーで行くつもりであったが、ホテルのフロントの人が、日月潭までバスで行き、そこからバスで堀里に行くことを進めてくれた。そこで、日月潭までバスで行った。バスは行程が3時間半かかり、トイレが心配であったが、途中で2か所の休憩があり、トイレに行ったり、簡単な食事ができる時間があり、助かった。日月潭からから堀里まではタクシーを使ったが、800元で、歩かずに行けたのでよかったと思う。
 堀里の鎮宝大飯店は、これで3回利用であったので、勝手もわかっていたし、フロンとの女性はめちゃくちゃ美人でやさしく、いろいろ教えてくれてありがたかった。堀里のバス停であった日本人の2人は、蝶の採集に来ており、同じホテルであったので情報交換ができて、とてもありがたかった。
 堀里から梨山までのタクシーは、3500元で、途中の合歓山の山越えは、3000mの高山地帯の超える行程で、景色もよかったが、撮影ができるとよかったかもしれない。梨山賓館のフロントには、日本人の太田さんが働いており、日本語でいろいろ聞けたので助かった。朝の食事は、バイキングであったのでよかったが、夜は、4日間ともほぼ同じ食事で参った。
 梨山から拉拉山までは、タクシーがないので、ホテルの人が頼んで切れた車を使った。7000元と高かったが、それだけの時間がかかった。
 拉拉山は、台風のため、2日間しか撮影ができなかったが、ポイントとしては、最高の場所であった。来年の6月中旬には、再度、訪れようと思う。
 台北は、生活するには、最高である。台湾醤油が苦手な私にとっては、日本食をいろいろと食べることができ、本当に助かった。
 陽明山は,非常に広くて、ポイントも多い。来年は、もっといろいろな場所を探索してみたい。
 今回の旅行は、ホテルは全て予約しておいたが、足は、その場で調達する形をとったが、かなり厳しいものがあった。特に、梨山から拉拉山,拉拉山から台北は、幸運に支えられて移動できたが、やはり無理な行程であったと思う。
 今回の1か月に及ぶ旅行は、台湾の人たちの心の温かさを感じる旅となった。本当に、感謝の心で一杯である。




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