『 第14回 台湾撮影旅行記 』

2016年 6月 5日 〜 6月 30日

 ・・・・・ オオムラサキの雄姿を再び見ることはできるのか ・・・・・

杉 坂 美 典....................................
● プロローグ
 昨年の7月、中巴陵で偶然に雌のオオムラサキを見つけることができた。一瞬で飛び去ったものの、その大きさと止まった時の存在感は忘れられない思い出となった。そして、どうしても再び、オオムラサキをの雄姿を見てみたいと思うようになった。発生のピークは、6月中旬であろうと予想し、この撮影旅行を計画した。さて、本当に出会えるのであろうか・・・。
 
● 6月5日  日本:雨  宝来 : 晴れ 後 雨
 桃園国際空港から新幹線の桃園站へ行き、嘉義からタクシーを使って宝来に着くことができた。宝来は、今年になって3回目であるので、宿の人も分かっていて、サインだけでロッジの鍵を渡してくれた。レンタルのバイクがないかと聞いたところ、この宝来にはないとのことであった。仕方がないので、これまで通り、バスか徒歩での移動になることが決まった。明日は、天気が良ければ、直瀬渓へ行こうと思う。

● 6月6日  宝来 : 晴れ  午後 雷雨
 天気予報は、曇り時々雨であったが、朝起きてみると晴れていた。そこで、直瀬渓へ行くことにした。宝来7−11停から出る6時10分のバスで?濃国小のバス停まで行き、そこから直瀬渓の降り口まで、約1時間半の歩きである。
 6時30分に濃国小のバス停に着いた。そこから10分歩き、ハマヤマトシジミがいる橋の袂に着いた。しかし、時間が早いため日陰になっており、下草が濡れているため、全く何も飛んでいない状態であった。そこで、先に進むことにした。1時間ほど歩いたが、チビウラナミシジミがいただけであった。そして、しばらく歩くと、直瀬渓への降り口に着いた。ちょうど8時であった。
 川まで降りると、オジロシジミが少ないながらも飛んでいた。しばらく撮影した後、上流へ向かった。4月に来た時よりも、チョウの種類、数とも少なく、やや期待外れであった。しかし、タイワンコムラサキ、シロウラナミシジミ、コシロウラナミシジミ、ヒメフタオチョウを撮影することができた。そして、目的地としていた2つ目の小橋に着いた。この小さな橋の手前は、良いポイントで、オジロシジミ、コシロウラナミシジミ、ユウレイセセリを撮影することができた。そして、11時00分になったので下山することにした。帰り道は、来た時より気温が上がっていたので、タイワンシロチョウ、ウスキシロチョウ、マダラシロチョウ、アトムモンセセリ、ホリシャアカセセリなど、数多くのチョウが顔を出した。そして、12時30分には、川に着くことができた。すると対岸にチョウの吸水群ができていた。望遠レンズでのぞくと、タイワンシロチョウの群れの中に、ヒメフタオチョウがいることが分かった。

 そこで、急いで川を渡り、その場所に近づいた。岩の割れ目から水がしみ出していた。何かのミネラルが出ているのだろう。3頭のヒメフタオチョウがいて、たくさんの写真を撮ることができた。
 そして、斜面を上がり、上の道に出た。すると、雷が聞こえた。これは降られるかもしれないと思ったので、急いでバス停に向かった。そして予想通り、雷が迫ってきて大きな雨粒が落ちてきた。ヤバイと思い、ポンチョを出そうとリュックを降ろしたとき、後ろからやってきた車が止まってくれた。「乗る?」と聞かれたので、「ありがとう!」と言って、直ぐに乗り込んだ。本当に感謝感謝である。「どこに行くのか?」と聞かれたので、「宝来」と答えると、そこを通るので、そこまで行ってあげると言ってくれた。本当にありがたかった。そして、無事、宿に着くことができた。台湾の人は、本当に親切である。
 明日は宝来の北にある埔頭渓の高中林道に行ってみようと思う。

● 6月7日  宝来 : 快晴 夕方 雨
 天気予報は、やはり曇り時々雨であったが、朝は快晴であった。そこで、予定通り埔頭渓の高中林道に行くことにした。
 宝来7−11を9時25分のバスに乗り、約10分で高中二里に着いた。そこで、帰りのバスの時間を見ようとバスの時刻表を見ると、時間が書いてないではないか! 仕方がないので、近くの住人に聞いてみたが知らないという。そこで桃源行きのバスの時間を見ると、12時23分があった。桃源までは、20分間なので、12時50分に桃源を出たとして、高中林道に着くのは13時10分と予想した。午後1時までに戻って来れば何とかなると考え、高中林道に入った。
 道は整備されているが、自然が残っており、かなり面白そうな林道であった。しばらく進むと、センダングサに止まってるカクモンシジミを見つけることができた。木陰では、オオウラナミジャノメ、コヒトツメジャノメが現れた。すると、飛び方が違う中型のウラナミジャノメが現れた。よく見ると何と、タッパンウラナミジャノメではないか! 台東市の知本渓谷以外では、初めての記録である。数枚、撮影することができた。さらに進むと、シロウラナミシジミ、コシロウラナミシジミが現れた。そして、大規模な崖崩れの後にようやく草が生え始めた場所に出た。すると、小さなキチョウが飛んでいた。止まらないので飛んでいる様子を撮影してみると、何と、ホシボシキチョウであった。その近辺を探してみると4頭の雌が、マメ科の植物に産卵をするために集まっていることが分かった。じっくりと止まるのを待って、たくさんの写真を撮ることができた。さらに林道を進むと、タイワンコムラサキ、ユウマダラセセリが現れた。そして、埔頭渓を渡る橋まで着くことができた。ちょうど12時になったので、引き返す時間で、帰りは1時間を予定していた。途中、タイワンクロヒカゲモドキが現れ、きれいな写真を撮ることができた。しかし、ホシボシキチョウやタッパンウラナミジャノメがいたポイントでは、全くその姿を見ることができなかった。そして、午後1時にバス停に着くことができた。一息ついていると、予想通り、午後1時10分にはバスがやってきた。そこで、宝来の南にあるハマヤマトシジミのポイントまで行ってみることにした。
 ?濃国小のバス停で降り、歩いて10分、ハマヤマトシジミのポイントに着いた。ヤマトシジミ、ホリイコシジミはいるものの、発生期が違っているのか、ハマヤマトシジミは全くいなかった。仕方なしに、?濃国小、午後2時30分の宝来行きのバスに乗って宿に帰った。宿に着くと、雨が降り出し、豪雨になった。本当に運が良かった。
 明日は、宝来の町の周辺を探索してみようと思う。

● 6月8日  宝来 : 快晴 午後 雨
 朝、晴れていたので、宝来の西の山、宝来の東の浦来渓頭社戦道、宝来の北の河原の3ヶ所に行くことにした。
 まず、西の山に入った。3月に来たときは、マダラチョウやシロチョウがたくさんいたのだが、6月上旬のこの時期は、ほとんどチョウがいない状態であった。それでも、シロオビヒカゲ、オオシロモンセセリ、キレバヒトツメジャノメ、コヒトツメジャノメを撮影することができた。1時間ほど探索したが、これ以上登っても変わりがないと諦め、下山し、東の浦来渓頭社戦道に行くことにした。
 宝来の町を出たところにウラベニヒョウモンが発生している木があり、今年もたくさん発生していた。昨年は、この場所でウラナミシロチョウがいたので周りを探索していると、センダングサに大型のシロチョウが飛来した。撮影すると、ウスキシロチョウであった。次に飛来したものを撮影すると、何と、ウラナミシロチョウであった。しかし、直ぐに飛んで行ってしまい、1枚しか撮ることができなかった。その後も探したが、見つからなかった。仕方なく、東の浦来渓頭社戦道を登ることにした。カクモンシジミ、オオクロボシセセリ、オオウラナミジャノメ、ウラキマダラヒカゲを撮影した。すると、ベニモンシロチョウの雌が現れたが止まらない。しばらく後を追ったが山に消えていった。その後は、大したものが現れないので、宝来の北の河原に行くことにした。先ほどのウラナミシロチョウがいたポイントの周辺を探すと、マメ科の木の花に飛来しているウラナミシロチョウを見つけることができ、たくさんの写真を撮影することができた。
 橋を渡り、河原に出る道を下った。すると、タイワンキチョウがたくさん群れていた。そこを通り過ぎると、小さなキチョウが姿を現した。急いで撮影して確認すると、何と、ホシボシキチョウであった。しかも十数頭はいる。これはすごいポイントを見つけたと喜んで、十数枚、撮影したところで小雨が降り出した。これは大雨になると感じ、急いで橋の下に戻り、宿に帰ることにした。案の定、午後はずっと大雨になった。
 明日は、埔里へ移動するので、朝の内に、再度、宝来の北の河原を探索しようと思う。

● 6月9日  宝来 : 曇り 埔里 : 雷雨
 8時20分に宿を出て、8時30分には、河原に着くことができた。草は朝露で濡れていたがホシボシキチョウは飛び回っていた。その数は十数頭である。

 飛んでいる様子を撮影していると、1頭が草に止まり、もう1頭が直ぐ近くで飛んでいるところを見つけた。撮影していると、やがて交尾をし、静止する状態になった。絶好の撮影チャンスであった。しばらく撮影していると、飛んで場所を変えたので、さらに十数枚を撮影することができた。1時間ほど撮影したので、宿の西側の河原に行ってみた。すると、アオタテハモドキの雌を見つけることができた。きれいな個体であった。
 11時30分、宝来発のバスで、六亀站まで行き、バスを乗り換えて新幹線の新左営站で降りた。そして新幹線で台中へ行き、バスで埔里へ行き、午後4時にはホテルに着くことができた。埔里は、雷雨で、ホテルから買い出しに出るのが大変であった。
 明日は、晴れの予想なので、翠峰へ行こうと思う。

● 6月10日   埔里 : 曇り 後 一時雨 
 朝起きてみると、曇っていた。標高の高い場所へ行っても蝶は飛んでいないので、中標高の本部溪へ行くことにした。
 埔里のバス停で7時15分、翠峯行きのバスに乗り、本部溪で降りた。8時前なので、東西に長い本部溪には陽が差していない。チョウはほとんど飛んでいないので、ゆっくりと登っていくことにした。そして、8時半を過ぎると、ようやく雲を通して太陽の姿が見えるようになった。すると、ヒメクロモンコノハワモンが姿を現した。外国からやってきたチョウである。さらに、モンキアゲハ類が飛ぶようになった。本部溪の入口から1時間が過ぎ、川沿いの道が山へ入る場所は、最近、荒れていた道をコンクリートで整備したので、とてもきれいになっていた。そのコンクリートからアルカリ成分が出るようで、ルリモンアゲハ、ヒメウラナミシジミ、タイワンルリシジミ、タカサゴイチモンジなどが集まっていた。
 山に入ってしばらく行くと、松の木があるポイントに着いた。ここは、以前、タイワンキマダラヒカゲがいた場所である。ひょっとしていないかなと思っていると、獣糞に数頭のウラキマダラヒカゲが集まっている中に、何と、タイワンキマダラヒカゲがいるではないか! 数枚撮影したところで飛んで近くの草に止まったので、さらに数枚、撮影することができた。そして、さらに道を登っていくと、果樹園の手前の雑木林に着いた。タカサゴイチモンジ、タイワンコムラサキ、シロタテハがいた。さらに登ると最初の峠に出て、カシの林がある場所に着いた。ムラサキシジミ、シロウラナミシジミ、タカサゴイチモンジがおり、その先の草むらには、ワモンチョウが吸水に来ていた。たくさんの写真を撮ることができた。カシ類の木々にゼフィルスがいないかと探したが見つからなかった。時刻が12時を過ぎた頃から、天候が怪しくなってきた。そこで、下山することにした。途中、シロタテハ、ワモンチョウ、ムラサキイチモンジ、ヒメフタオチョウ、ミヤジマミスジ、キゴマダラ、アカボシゴマダラ、タイワンホシミスジを撮影することができた。そして、バス停に着いたとき雨が降り出し、豪雨になった。本当に運が良かった。
 明日は、あまり天気が良くなさそうなので、曇っていれば、埔里の北部にある恵孫へ行こうと思う。

● 6月11日   埔里 : 雨 
 終日、雨であった。写真のデータ整理を行った。
 明日は、晴れていたら合歓山、曇っていたら埔里の北部にある恵孫林場へ行くつもりである。

● 6月12日   埔里 : 曇り 後 雨 
 朝は曇っていたので、恵孫林場へ埔里発8時55分のバスで出かけた。恵孫林場へ着いたのは、10時15分であった。帰りのバスの時間を探したが、どこにもない。仕方がないので、売店の人に聞いてみると、売店の前からバスが出て、午後3時30分発だということが分かった。
 早速、山に入ることにした。情報通り、かなり整備された公園風になっていた。そこで、なるべく奥へ行こうと、関刀渓沿いの道を進むことにした。展望台の下は花畑になっており、アカネシロチョウ、タイワンキマダラを撮影することができ、台東市の知本溪で撮影して以来の2頭目のキマダラコチャバネセセリを撮影することができた。道は、木で作った階段が渓流の下の方に続いており、途中で渓谷に沿って登っていく道があった。そこで、その道を進んだ。オオウラナミジャノメ、キレバヒトツメジャノメ、キモンチャバネセセリ、ユウマダラセセリなどが姿を現した。ところが、1時間もしないうちに雨が降り出し、渓谷に降りられる場所に着いた時には、土砂降りの雨になってしまった。
 運よく、雨宿りができる小屋があり、そこで雨が小雨になるのを待った。そして、1時間ほどしたら小雨になったので、引き返すことにした。午後2時には、バスが出る場所まで戻ってきた。天候が良ければ、セセリ類、シジミ類が面白そうな場所であった。
 明日は、撮影ができそうであれば、翠峰へ行こうと思う。

● 6月13日   埔里 : 雨 
 終日、雨であった。写真のデータ整理を行った。
 明日は、台湾の北西部にある三義へ移動である。この一帯に撮影に出かけたことがなく、情報も少ないので、どのようなチョウがいるか、楽しみである。

● 6月14日   埔里 : 曇り  三義 : 雨 
 ホテルのチェックアウトは、12時であった。朝は曇っていたので、本部溪にいくことにした。7時10分のバスで本部溪に向かい、7時35分には着くことができた。しかし、連日の雨で草木は濡れており、気温も低いために、チョウはほとんどいない状態であった。それでも、ホリシャルリシジミ、クロセセリ、コジャノメを撮影できた。ところが9時になったころ、雨が降り出したので戻ることにした。
 その後、ホテルに戻り、三義に向かって出発した。台中から三義までの列車に約40分乗った。運賃は50元(日本円で200円)で、台湾の公共交通機関の安さには驚かされた。
 三義は、雨だったが、宿まで歩く5分間で、ルリモンアゲハ、オナシアゲハが現れ、カメラを取り出している間に飛び去って行った。オナシアゲハを見たのは、この3年間で3頭目で、明日からが楽しみになった。明日は、西側にある山を探索する予定である。

● 6月15日   三義 : 晴れ 一時 雨 
天候は晴れ、久しぶりである。今日は、三義の町の西側にある山に行くことにした。川にかかっている橋を渡ると道路の右下に荒れ地があり、たくさんのミズキの花が咲いていた。そこで近づいてみると、何と、100頭以上のルリモンアゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、モンキアゲハ類が吸蜜に来ているではないか! こんな光景は、これまでに見たことがない! さらによく見てみると、新記録種のジャコウアゲハがいるではないか。しかも雄が2頭、雌も2頭いる。しかも、これまでに1頭しか撮影できていないアゲハチョウも混じっている。タイワンジャコウアゲハ、ベニモンアゲハもいて、アゲハチョウ類の桃源郷であった。腰かけることができるブロックがあり、座ったままで見下ろす形で撮影ができ、30分間で1000枚以上の撮影ができた。この3年間の中で、最高の時間を過ごすことができた。
 十分、撮影ができたので、いよいよ山に入ることにした。すると、荒れ地の中にミカンの木があり、そこにオナシアゲハが産卵に来ていた。草の中にも平気で入っていって産卵する様子は、他のアゲハ類とは少し違う感じがした。
 山に入ると、やはり各所に花に集まるルリモンアゲハの集団が見られた。一体、この山には、何千頭のルリモンアゲハがいるのだろうと考えてしまう。
 所々にあるセンダングサの群落には、ルリモンアゲハ、ホリシャアカセセリ、タイワンキマダラセセリ、アトムモンセセリが多く、タイワンジャコウアゲハ、ベニモンアゲハ、アゲハチョウなども吸蜜に来ていた。
 予定していた西部の山の最奥地まで行ったところで、急に雨が降り出し、豪雨になった。傘はさせたものの、リュックを降ろしてポンチョを着れる余裕もない状態であった。ジャングルの中に入り、大きな木の下で雨が小止みになるのを待った。
 30分ほどすると、雨が止みだし、青空も見え出した。そして、小降りになったところでジャングルから出て、引き返すことにした。雨や止んだものの、木々から落ちで来る水滴で、傘を差しながらの下山となった。
 明日は、天候が良さそうなので、東部の山に行こうと思う。

● 6月16日   三義 : 晴れ 
天候は晴れ。昨日見つけた道路下の花畑に最初に行ってみることにした。橋を渡ろうとすると、ランタナの植え込みにオナシアゲハが2頭、吸蜜に来ていた。たくさんの写真を撮ることができた。そして、花畑には、やはりたくさんのアゲハチョウ類が吸蜜に来ており、その中にジャコウアゲハ、ベニモンアゲハを見つけることができた。今日は、アゲハチョウはいなかった。しかし、納得のいく撮影をすることができた。
 東の山には、列車の線路を渡る必要があった。大きな道路沿いに歩いていくと、三角山登山口と書いてある表示板を見つけた。すると、線路をくぐる道があることが分かった。トンネルを抜けると空き地があり、ヒメフタオチョウが現れた。止まってくれたので、近寄って撮影することができた。さらに道を進むと、ヒメミツオシジミが葉上に止まっているのを偶然に見つけることができた。きれいな個体であった。この道沿いには竹林があり、ヒメクロモンコノハワモンが3頭いて、ワモンチョウもいた。暗い石垣が組んであるところには、メスチャヒカゲ、クロコノマチョウ、コヒトツメジャノメがいた。道が広がった明るい場所には、タイワンホシミスジ、キタテハが多く、やや暗い場所には、ムラサキイチモンジ、ヒョウマダラ、タイワンキマダラがいた。何と、今日一日で、止まっているチョウの写真2000枚以上を撮影することができた。後の整理が大変であるが・・・
 明日が三義の最後の日なので、西の山の北側のルートを歩いてみようと思う。

● 6月17日   三義 : 晴れ 
今日は、西の山へ行き、そこから北側の道を通って、東の山に移動し、さらに南下して宿に戻るルートを通ることにした。
 最初にたくさんのアゲハチョウ類が集まっている木の花が咲いているポイントに行った。この3日間、晴れが続いているので、さすがにチョウの数は減っていた。個体の傷み具合も目立つようになり、発生のピークが過ぎたように感じた。しかし、ジャコウアゲハの雄1頭、雌2頭を確認することができた。タイワンジャコウアゲハの雄は、性格が強く、他のアゲハ類を追い回していた。
 ここから山に入る道に進んだ。途中、カバマダラを久しぶりに撮影することができた。山でもアゲハ類の数は、だいぶ少なくなっていた。北側のルートに入ったが、あまり変わり映えはしなかった。

 しかし、途中の村に続く道の脇の木に小さなウラナミシジミ類が飛び回っているのが見えた。早速、撮影して確認すると、何と、クロマダラソテツシジミであった。初めて台湾南部の墾丁国家公園に行ったときに、管理されているソテツ林で見た以来である。しかも、そこのソテツ林に次に行った時には、農薬が散布され、絶滅していた。久しぶりの撮影であった。
 東の山に行くには、2つの大きな道路と線路を越える必要があった。地図ではルートがはっきりしなかったが、実際に行ってみると、トンネルがあって、無事、東の山に入ることができた。昨日、ワモンチョウがいた場所まで登ったが、見つからなかった。すると、雨が降り出したので、仕方なしに下山することにした。途中、オナシアゲハがセンダングサに吸蜜している様子を撮影することができた。そして、三義での撮影を終えた。
 明日は、拉拉山へ移動である。

● 6月18日   三義 : 晴れ  上巴陵 : 雨
三義を8時33分の列車に乗り、10時20分には桃園に着くことができた。そして、タクシーを使って拉拉山にある上巴陵へ向かった。2時間20分の長旅であった。昨年は、下巴陵の宿をベースとしたが、上巴陵の方が自然環境が良さそうであったので、今年は、ここに宿をとった。
  
 明日からも天候は良さそうであるので、タテハチヨウ類との出会いが楽しみである。

● 6月19日   上巴陵 : 晴れ 午後 雨 
7時30分に宿を出て、北東側の谷を降りることにした。道はかなり急な下り坂で、帰り道は厳しい行程になることが分かった。しばらく進むと、道が分かれ、果樹園へと続く道がいくつもあることが分かった。その一つ一つに入りながら進んで行った。農園への道では、台湾での2頭目のカノウラナミジャノメの北部亜種を撮影することができた。しかし、それ以外には、大したものはいないことが分かった。そこで、1時間30分ほどは降りたが、このまま進んでも仕方がないと判断し、上巴陵に戻り、西側の谷を降りることにした。
 上巴陵の村を出て10分後、歩いている私の目の前にオオムラサキの雄が現れ、私の周りを旋回し始めた。青い翅が輝き、最高の一瞬であった。私はじっとして動かず、「止まってくれ!」と祈ったが、オオムラサキはそのまま飛び去ってしまった。そして、西側の谷の降り口に入ると、やはり脇道があった。最初の脇道では、タイワンキマダラヒカゲが獣糞に飛来しており、じっくりと撮影することができた。さらに、オオムラサキも上空に飛来したが、そのまま飛んでいった。別の脇道では、大型のシロシタセセリ類が現れ、後を追っていくと、センダングサで吸蜜したので、何とか撮影することができた。撮影してみると新記録種のタイワンオオシロシタセセリであった。さらに先の小道では、タイワンカラスシジミが葉上で占有行動をしており、センダングサにも吸蜜に来ていた。午後1時を過ぎると雲行きが怪しくなったので、宿に戻ることにした。やはり、午後3時には、豪雨となり、午後4時には上がった。今日は、オオムラサキを6頭、確認できたが、残念ながら撮影することはできなかった。
 明日は、オオムラサキの保護地である下巴陵の拉拉山検査站に出かけようと思う。

● 6月20日   下巴陵 : 晴れ 午後 雨 
9時40分のバスで拉拉山検査站へ行き、オオムラサキの保護区になっている場所へ行った。しかし、オオムラサキは全くおらず、期待外れであった。しかし、アサギシジミ、タイワンカラスシジミ、ムラサキツバメ、タカサゴイチモンジを撮影することができた。そして、13時のバスで上巴陵へ戻り、昨日、オオムラサキがいた西の谷へ出かけた。すると、3頭のオオムラサキを見ることができたが、上空をあっという間に飛び去って行くだけであった。その他には、ワイルマンクロヒカゲ、アオバセセリ、ダイミョウセセリを撮影することができた。
 明日は、下巴陵の崖崩れがあった場所の奥地へ行ってみたいと思う。

● 6月21日   下巴陵 : 晴れ 
9時40分のバスで拉拉山検査站に向かった。昨年見つけた崖崩れのある場所へ行くために、その近くでバスの下車鈴を押したところ、バスの運転手が、「ここで降りたいのですか?」と聞いてきたので、「降りたいです。」と答えると、バス停ではないのにバスを止めて降ろしてくれた。拉拉山検査站から崖崩れのある場所までは、登りの道で40分近くもかかるので、とても助かった。道を下っていくと、あっという間に崖崩れのある場所に着くことができた。
 崖崩れの場所は、崩れないようにするための工事が始まっていた。しかし、昨年あった向こう側に渡る道はなくなっていた。そこで、工事が行われているコンクリートの壁を登ってみた。しかし、途中からは斜度が45度を超え、足を滑らせてしまえば、谷底へ真っ逆さまという状況になった。これは、さすがにまずいと思い、壁を下ることにした。これもまた大変で、ルートを見つけるのに苦労したが、何とか、元の道に戻ることができた。そして、道を下って拉拉山検査站に行ってみると、たくさんのチョウが集まっている木を同じ高さから見ることができる観察場所があり、そこで新記録種のギンスジミツオシジミを撮影することができた。

 しかし、他には大したものがいなかったので下巴陵まで歩いて、渓谷沿いを探索することにした。そして約1時間かかったが渓谷に着くことができた。川沿いに歩いていくと、ヒメフタオチョウが2頭、吸水に訪れており、撮影することができた。その後、バスで上巴陵に戻ることができた。着いたのは、午後1時20分で、まだ時間があったので、宿の西にある山に登ってみることにした。すると、オオムラサキが現れた。止まらなかったので、飛んでいる姿を連写した。逆光であったが撮ることができた。その後も、同じポイントで3頭のオオムラサキが現れ、飛んでいる姿を撮影することができた。そこで、その場所にパイナップルトラップをかけて、青色と赤色のゴミがあったのでそれをそばに置いた。その後は、オオムラサキは飛んでこなかったが、明日の朝と夕方、明後日の朝に確認してみることにした。その後、脇道を探索したところ、カノウラナミジャノメ、ワイルマンクロヒカゲを撮影することができた。
 宿へ帰って写真を見ると、オオムラサキの飛んでいる姿がくっきりと映っていた。今日は、今回の旅行の最大の目的であるオオムラサキを撮影でき、大満足の一日となった。明日は、止まっているオオムラサキの姿を写したいものである。
 明日は、天気が良ければ、拉拉山の林班口に行ってみるつもりである。

● 6月22日   拉拉山の林班口 : 晴れ 
 7時40分、山の上のパイナップルトラップをかけた場所に行ってみると、オオムラサキは止まってはいなかった。
  
 しかし、その直後に、1頭の雄が飛来し、トラップの横の壁に止まった! 急いで連写した。手応えはあった。しかし、オオムラサキは直ぐに飛び立ち、木立の上に姿を消した。
 その後、2頭、飛来したが、距離が離れすぎていて撮影はできなかった。また、近くの林道に入ってみると、新記録種のホウライコムラサキを撮影することができた。そして、拉拉山の林班口へ行くバスが来るので下山し、予定通り、拉拉山に入った。
 拉拉山は、森林がうっそうと茂り、湿度が高い樹林であった。スギタニイチモンジが3頭、渓谷の一部に集まって占有行動をしていた。周囲が12mもある巨大な紅檜の近くでは、ダイミョウキゴマダラが道端で吸水をしていた。タカサゴシジミもいた。しかし、他の蝶は極めて少なく、やむなく下山することにした。そして、バスで上巴陵に戻り、再度、オオムラサキがいる山に登った。トラップ付近で3頭の雄を確認できたが、やはり、撮影はできなかった。しかし、近くの林道では、タイワンオオシロシタセセリが2頭、センダングサに飛来しており、写真を撮ることができた。
 宿へ帰って写真を見ると、オオムラサキは翅を動かしている様子がよく分かった。そこで、これを動画にしてみることにした。すると、面白いものができたので、ホームページに貼り付けることにした。

 明日は、台北へ移動であるが、バスが来るまでに2時間ほど時間があるので、再度、オオムラサキの山へ行ってみようと思う。

● 6月23日   上巴陵 : 晴れ  台北 : 晴れ
 7時30分、オオムラサキのいる山へ行った。トラップには来ていなかったが、1頭が上空を飛んでいくのが見えた。他には何かいないかと林道を探索してみると、スギタニイチモンジが占有行動をしているのを見つけることができ、無事、撮影することができた。さらに、大型のミスジチョウが現れた。運よく止まってくれたので、数枚、撮影することができた。画像を確認してみると、新記録種のミスジチョウであった。その後は、オオムラサキは現れず、桃園行きのバスに乗って桃園を経て台北へ着くことができた。
 明日は、金曜日なので、行楽地は混んでいないので、烏来へ行ってみようと思う。

● 6月24日   烏来 : 晴れ 
 晴れていたので、予定通り、烏来へ行くことにした。春は、モクセイアゲハの撮影で何度も訪れた場所である。7時50分、台北駅からMRTの板南線で西門へ行き、反対側のホームに行けば、そのまま松山新店線に乗り換えることができる。そして、終点の新店まで行き、駅のホームを出るとすぐ先に、烏来行きのバス停がある。土日だと行楽客で大変混んでいるが、今日は平日なので、6番目であった。並んで10分後の8時20分にはバスが来た。しかし、乗ってみると、何とか座れる状態であった。そしてバスに揺られること約40分、烏来に着くことができた。
 最初は、烏来の町中から東に続く渓谷に入ってみることにした。1時間ほどは登ったが、タイワンカラスシジミ、アゲハチョウがいたくらいであった。そこで、町に戻り、南へと続く谷に行き、ロープウェイで雲仙へ行くことにした。ここには、かつてフタオルリシジミがいたからである。
 町からロープウェイまでは、以前はトロッコがあったが、豪雨で線路が破壊され、今は普通になっている。歩いて30分ほどの行程である。途中、ヒメフタオチョウが現れ、撮影することができた。
 雲仙は、豪雨でかなり荒れており、以前の面影はあまりなかった。しかし、一番の奥のフタオルリシジミがいたポイントは、土砂が流されている場所もあったが、かなり残っていた。しかし、見つけることはできなかった。そこで、トビイロセセリ、メスチャヒカゲを撮影していると、豪雨に流されていない小さな雑木林の横の岩場に小さなチョウがいるのを見つけた。近寄ってみると、何と、フタオルリシジミの新鮮な雄であった。きれいな写真を撮ることができた。その後は、ほとんど収穫がなく、烏来から出ている台北行のバスで帰ることにした。
 明日は、台北の東部にあるカルミモンシロチョウのポイントの仁愛橋へ行き、その後は、基隆市の北西部の山を探索してみようと思う。

● 6月25日   仁愛橋、五堵 : 晴れ 
 8時前の列車で台北駅から汐止駅へ行き、タクシーでカルミモンシロチョウがいた仁愛橋へ行った。9時には着くことができた。そして、帰りのバスの時間は11時調度であったので、2時間、渓谷沿いを探索することにした。これまで2回、カルミモンシロチョウを見つけた場所に行ったが、残念ながら何もいなかった。そこで、渓谷を20分ほど登ってみたが、大したものはいなかった。時間は、たっぷりとあったので、山に登ってみることにした。マメ科の木に数百頭のウスキシロチョウが産卵に集まっており、壮観であった。それ以外には、収穫がないので、下山することにした。橋に近づいた場所で、フタオチョウが獣糞に飛来していたので、撮影することができた。その後、再度、カルミモンシロチョウを探したが見つからなかった。そこで、11時のバスで汐止駅まで戻り、列車で次の駅の五堵まで行った。五堵の北側の山に入るためである。
 駅を降りると、北側に大きな川が流れていた。そこで、川沿いに歩いて、吊り橋を渡ることにした。するとその橋の袂の側溝で飛び回る大型のジャノメチョウを見つけた。近づいて撮影してみると、何と、ウスイロコノマチョウであった。しかも2頭、いるではないか! これまで、何百頭もクロコノマチョウを見つけても、たった1頭しか見つからなかったウスイロコノマチョウを2頭も見つけることができたのである。不思議なものである。その後、大きな道路の下をくぐって、山際にたどり着くことができた。山の谷に続く小道があったので入ってみると、タテハモドキがいた。しかし、あまり奥へは入れないので戻ることにした。すると、10mほど先に翅の先の部分がオレンジ色をした見たことのないチョウが現れた。そして止まった! エウメウスヒメワモンだ! 近年、中国からの迷蝶が定着したものである。台湾の北部にしか生息していない。ついに撮影することができた。今日は、本当に運が良いと感じた。その後、山に流れる渓流の周辺を探索し、ダイミョウセセリ、タイワンホシミスジ、チャバネセセリを見つけることができた。
 明日は、日曜日なので、行楽地を避け、台北市の周辺の山を探索する予定である。

● 6月26日   剣南蝶園 : 晴れ  午後  福州山公園 : 雨
 午前8時、午前中は剣南蝶園、午後は福州山公園へ行く予定で宿を出た。まず、板南線で忠孝復興駅まで行き、文湖線で剣南路駅まで行った。そこからは、北の山に向かって10分ほど歩くと剣南蝶園の入口に着いた。階段を上っていくと最初に現れたのは、ヒメウラボシシジミであった。数頭いて、こんな場所で出会えるとは思わなかった。

 次に現れたのは、ヒメクロモンコノハワモンで、3頭を確認することができた。花畑では、オナシアゲハ、アゲハチョウ、オオルリモンアゲハが吸蜜しており、予想以上に多くの種類のチョウが生息していた。山頂は、軍事基地になっていて近寄れなかったが、面白い場所であった。
 午後は、文湖線で麟光駅まで行き、駅から南西に歩いて15分の場所にある福州山公園へ行った。ホリシャイチモンジ、ヤエヤマイチモンジなどがいたが、スコールがやってきたので、下山し、ホテルに帰った。
 明日は、陽明山へ行く予定である。

● 6月27日   陽明山 : 晴れ
 台北駅の北側から出る陽明山行のバスに午前8時に乗り、8時40分には、陽明山総站に着くことができた。そして、陽明山を周回するバスに乗り、二子坪站で降りた。ここからは、二子坪まで歩きである。コノハチョウが多く、二子坪の北側の樹林では、ワイルマンクロヒカゲを撮影することができた。しかし、狙っていたオオチャバネセセリ類は現れなかった。カルミモンシロチョウが1頭、飛来したが、止まらずに飛び去って行った。他には大したものがいなかったので、バスで陽明山総站まで戻り、横峰古道へ行くことにした。総站から5分も歩けば、入口に着くことができた。ここは林道なのでジャノメチョウ類が多く、ヒメクロモンコノハワモン、コジャノメ、シロオビヒカゲが姿を現した。古道の出口の公園では、ヒメフタオチョウ、オオクロボシセセリがいて、路上に吸水に来ており、撮影することができた。
 明日は、汐止駅の北にある八連渓谷公園を探索する予定である。

● 6月28日   八連渓谷公園 : 晴れ
 朝、食事に行く途中、台北駅の前にムラサキイチモンジがいるのを見つけた。こんな町中で見つけるなんて、驚きである。
 汐止駅からタクシーで八連渓谷公園に行った。公園と言っても整備された公園ではなく、いくつかの山が連なった自然林の広大な場所であった。しかし、植物相は豊富でなく、限られた種類の蝶しかいなかった。ヤエヤマイチモンジ、タイワンイチモンジが多く、ナカグロミスジ、タイワンホシミスジ、ルリモンアゲハを撮影できた。ムラサキイチモンジもいたが、撮影できなかった。他には大したものがおらず、11時には、汐止行きのバスに乗って12時には、台北に着いた。
 明日は、福州山公園へ行く予定である。

● 6月29日   福州山公園 : 晴れ
 7時50分にホテルを出て、MRTで鱗光へ行き、福州山公園へ行った。

 山頂まで行ったが、タイワンコムラサキがいたものの、他には普通種しかいなかった。そこで、隣にある富陽自然公園へ行ったが、同様であった。そこで、台北市立動物園へ行った。コノハチョウ、スジグロカバマダラ、シロオビヒカゲなどがいたが、珍しいものはいなかった。これで、今回の撮影旅行は終了となった。

● 6月30日   台北 : 晴れ
 11時半にホテルをチェックアウトし、台北のバスセンターから桃園国際空港への直通便で空港へ行った。そして、予定通り、帰国することができた。

● エピローグ
 今回は、オオムラサキの撮影がメインであったが、宝来では、ホシボシキチョウ、ウラナミシロチョウの撮影ができた。埔里をベースにした撮影では、本部溪でスギタニイチモンジ、シロタテハ、タイワンキマダラヒカゲが撮影できたと。そして、三義では、待望のジャコウアゲハを撮影でき、アゲハチョウ、オナシアゲハを多数見ることができた。さらに拉拉山一帯では、ついにオオムラサキの撮影に成功し、動画を作れた。また、カノウラナミジャノメ、タイワンオオシロシタセセリ、ギンスジミツオシジミ、ホウライコムラサキ、ミスジチヨウ、スギタニイチモンジ、タカサゴシジミなどを撮影できたことが成果であった。そして、台北では、エウメウスヒメワモンを撮影でき、ウスイロコノマチョウを記録できたことも大きかった。
 オオムラサキは、延べ20頭以上を見ることができたと思う。しかし止まったのは、たった1秒間。カメラで6コマの画像が撮影出来ただけであった。撮影のチャンスがあった4日間の中のわずか1秒が、動画という成果を作り上げてくれたのである。偶然とは、本当に不思議なものである。
 今年は、3月5日から6月30日まで、約4ヶ月間に渡って撮影旅行を行うことができた。途中、右足の膝に水が溜まって思うように足が動かなかった時期があり、左足のアキレス腱やくるぶしの外側の腱を痛めてうまく歩けなかったことがあった。フトオアゲハの鳩之澤では、決死の沢渡りをしたり、崖崩れに遭遇したりした。オオムラサキの下巴陵では、崖崩れの場所を登ったりと、かなり危険な場面もあったが、無事、生還することができた。本当に運が良かったと思う。
 心残りなのは、悪天候のために、モクセイアゲハと高山蝶の撮影ができなかったことである。これは、来年の課題として、更なる計画を立てていきたいと思う。





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