...<総合評価> ★ ★ ★ ★ ★
台湾の南部で発生している多くの種類がこの渓谷で見ることができる。さらに,珍チョウも多
濃国小停でバスを降りたら,道の反対側にあるバス停の時刻表で帰りのバスの時間を確認く,歩を進めるたびに感動の連続となる。川に沿って上流に続く道は,舗装してある部分もある が,全体は1m〜2mほどの土の道で歩きやすい。途中,小さな小川があり,その周辺は,珍 チョウが多い。問題は,その渓谷への行程の不便さで,最も近いバス停から降りて,国道沿い を2時間は歩かないと入口に付かない。しかも,宝来からのバスの本数が少なく,行きは早朝 6:30が1本,帰りは,ちょうどよいのは,午後2時30分,(3時半),3時40分の2(3)本であ る。 ※ (3時半)は,月,水,金のみ運行 バスは,早く来ることもあり,遅れてくることもあ るので,時刻表の時間の15分前には,バス停にいた方が安全である。 したがって,バス停から出発して,バス停に戻ってくるまで,約8時間〜9時間の歩きとなる。な お,宝来には,タクシーがない。 新左営から日帰りで直瀬溪へ行くことも可能であるが,タクシー代が片道2000元(8000円) かかり,時間も片道約2時間は必要となる。したがって,拠点を宝来に置き,そこからバスで行 くのが,最適である。 ...<標 高> 401m (國小バス停) 〜 542m (ポイントG) ...<採集の可不可> 昆虫採集は,可能である。 ...<宿泊地までの交通手段> 拠点の宝来へは,新幹線の終点駅である新左営からタクシーで行くしかない。2時間弱かか り,タクシー台は2000元である。 ...<宿 泊> 宝来の町には,5軒のホテルがあり,町の通りには食堂は10件ほどある。コンビニは,7-11 1店のみで,その店の前がバス停で,各方面へバスで移動する際の総停となっている。 ....<日 程> 宝来の7−11停から,まず,バスを使って, 濃国小停まで行く。15分くらいである。そこか ら直瀬溪の入口まで,国道を歩くことになる。寄り道をしないで行けば,1時間30分で行くことが できる。直瀬溪は,行きは,3時間登ればよい。それ以上行くと,川沿いの道は,山へ入ってい き,蝶の数や種類は,極端に減る。帰りは,2時間ほどで,国道に着く。そこからは,1時間半, ひたすら歩いて,濃国小停へ行く。 ...<昼 食> 食べ物,飲み物は,宝来の7−11か,濃国小停の近くの7−11で買っておく必要がある。 ...<ト イ レ> 直瀬溪には,トイレはないが,濃国小停の近くには,7−11がある。 ...<特筆すべき蝶と撮影ポイント> ・ ハマヤマトシジミ 台湾の各地で探したが,このAでしか見つからなかった。バス停から400m程,直瀬溪方 面へ歩いた橋の袂である。4月下旬から5月上旬は発生していたが,3月中旬,6月上旬は 見られなかった。 ・ ホソチョウ 渓谷B,直瀬溪の河原Fから奥地にある小川の横の荒れ地Gまでの小道で見られた。 ・ ウラギンシジミ 渓谷Cで見られた。 ・ テツイロビロウドセセリ 国道沿いにある木の花Dに飛来していた。 ・ ベニモンシロチョウ 国道沿いにある木の花Dに飛来していた。 ・ オジロシジミ 直瀬溪の河原Fと奥地にある小川の横の荒れ地Gで見られた。 ・ シロモンクロシジミ 直瀬溪の河原Fの近くにあるブッシュで見られた。 ・ コシロウラナミシジミ 直瀬溪の奥地にある小川の横の荒れ地Gで見られた。 ・ キモンチャバネセセリ,クロボシセセリ,ミツボシフタオツバメ 直瀬溪の河原Fから奥地にある小川の横の荒れ地Gまでの小道の脇に咲くセンダングサ の花に飛来していた。 ・ ウスグロヒメウラナミシジミ 直瀬溪の河原Fから奥地にある小川の横の荒れ地Gまでの小道の脇のブッシュで見られ た。 ・ ヒメフタオチョウ 直瀬溪の河原Fの近くにある湧き水の周辺,および直瀬溪の河原Fから奥地にある小川 の横の荒れ地Gまでの河原で見られた。 . <撮影ポイントの案内> しておく必要がある。 バス停から400mほど歩いて,大きな橋を渡ると,左側に車が数台,止められるほどの空き地 Aがある。ここだけにハマヤマトシジミが発生している。ここは,バス停から近いので,桃園など の他の場所へ出かけた帰りに寄ることもできる。 さらに国道を進むと,ポイントBがある渓谷への入り口に着く。渓谷沿いにある小道は歩きやす く,直ぐに渓谷に降りられる。3月下旬〜4月には,カバシタアゲハが見られ,ホソチョウ,ルリ ウラナミシジミなどが多い。 ポイントCまでの道は,車に気をつけて歩くだけである。Cは,人があまり入らないため,道は獣 道である。ウラギンシジミがいたり,キミスジ,コミスジが多い。 ポイントD付近には,数多くの蝶が集まる木の花があり,テツイロビロウドセセリ,ベニモンシ ロチョウがいた。 ポイントEは,直瀬溪へ降りる入口である。分かりにくいので気を付ける必要がある。 道を降りていくと,左側に畑があり,モンシロチョウ,タイワンモンシロチョウがたくさん飛んで いる。さらに道を進むと,直瀬溪の川を渡るポイントFに出る。川は幅が狭いので,足をぬらさず に,石を渡って対岸に行くことができる。この荒れ地には,オジロシジミが発生しており,少し下 流の対岸には,岩から水が染み出している場所があり,ヒメフタオチョウ,ホリシャアカセセリ, マダラシロチョウ,ウスムラサキシロチョウなどが集まっている。シロモンクロシジミもすぐそば のブッシュの中で見つけることができた。 ここから上流へは,歩きやすい道が続く。道の両側には,センダングサがたくさん咲き,キモン チャバネセセリ,クロボシセセリ,ミツボシフタオツバメ,クロコノマチョウ,キレバヒトツメジ ャノメ,リュウキュウムラサキ,アカボシゴマダラ,ウスグロヒメウラナミシジミ,マダラチョウ類 など,たくさんのチョウが現れる。 ポイントGは,小川がある場所で,コンクリートの橋が架かっている場所である。コシロウラナミ シジミ,オジロシジミが発生している。 ここから先は,300mほどは道が続くが,人が殆ど入らないために,獣道がある程度で歩きにく い。そして,道が山に入るようになると,どういう分けか舗装してある道になる。そして,50mほど で元の獣道になり,さらに道は奥へ続いているが,チョウはほとんどいなかった。ポイントGで引き 返す方がよい。 ... |
「台湾の蝶」 | |
「蝶の生態写真集」 | |
「蝶の研究」 | |
「杉坂美典」のトップページ | |
E−mail |