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<総合評価> ★ ★ ★ ★ ★
以前は,珍蝶の宝庫であったが,国家公園として整備されてからは,激減した。
崖を降りる階段の途中で撮影することができた。...<標 高> 1202m (駐車場) 〜 1274m (松林区) ...<採集の可不可> 奥萬大国家森林遊楽區内 ..国家公園として整備されていて,昆虫採集は,禁止されている。 ...<宿泊地までの交通手段> 台中から埔里までの高速バスがある。その埔里を基地として,バスを使って山岳地帯の ポイントへ出かけるとよい。 ... ...<宿 泊> 埔里には,大きな町で,たくさんのホテルがある。さらに,バスのターミナルがあり,山岳 地帯への便も良い。さらに,バス代が安いのもありがたい。 ... ...<目的地までの交通手段> 埔里から奥萬大行きのバスはあるが,使える時間帯のバスは,1本しかなく,実際は,無 理である。方法としては,タクシーで埔里から出かける。帰りは,奥萬大から埔里行きのバ スが,14:05 にあるので,それを使うとよい。乗り遅れると,もうバスはない。帰りもタクシー を使うのが安全で,行きのタクシーを使う際に,帰りに迎えができるかを確認し,迎えの時間 を指定しておくのがよい。タクシーを降りた場所に迎えに来てもらうのが安全である。ちなみ に,タクシー代は,メーターで走るのではなく,交渉で決め,往復2,500元が相場である。タク シーによっては,ふっかけて3,000元と言ってくるので,気をつける必要がある。 ... ...<昼 食> 奥萬大には,食堂があるが,山へ入ると何もないので,埔里の町で買っていく方が安全で ある。 ... ...<ト イ レ> 観光地の公園であるので,山の各所にある。 ...<特筆すべき蝶と撮影ポイント> ... ・ タイワンクロヒカゲモドキ 松林區の周辺 ... ・ カノウラナミジャノメ 松林區の周辺
吊り橋を渡る手前の薄暗くて広い草原や,吊り橋を渡った奥の草原で見ることができた。 ... ・ シロオビクロヒカゲ 松林區の周辺
吊り橋を渡る手前の薄暗くて広い草原で見ることができた。... ・ タカムクウラナミジャノメ 松林區の周辺
吊り橋を渡った奥の草原で見ることができた。... ・ ヤマナカクウラナミジャノメ 松林區の周辺
吊り橋を渡った奥の草原で見ることができた。... ・ ミヤマウラナミジャノメ 松林區の周辺
吊り橋を渡った奥の草原で見ることができた。... ・ エサキウラナミジャノメ 松林區の周辺
吊り橋を渡った奥の草原で見ることができた。... ・ ホリシャキコモンセセリ 松林區の周辺
吊り橋を渡った奥の草原で見ることができた。... . <撮影ポイントの案内> 埔里のホテルからタクシーに乗って2時間。ようやく奥萬大に着くことができた。 奥萬大は,人の手が入りすぎている公園で,最初に着いたときは,撮影には適していな いと感じた。しかし,せっかく来たので何かを撮影しようと,予定通り,奥地へと歩いて行っ た。すると,だんだんと自然の樹林になっていき,普通種であるが,コヒトツメジャノメ,ヤ マトシジミなどが姿を現した。そして,道は樹林の中をくぐるようになり,素晴らしい渓谷の 絶景を見られる場所に出た。すると,そこへヒラヒラと飛んできたのは,タイワンコムラサ キの♀であった。何とか柵に止まってくれたので撮影することができた。さらに道を進むと, 崖を下りる階段が谷底まで続いている。これは,降りると帰りが大変だと思いながら,仕方 がないので,ゆっくりと降り始めた。しばらく降りると,大型のジャノメチョウが葉に止まった。 珍しいタイワンクロヒカゲモドキであった。撮影するためには,3mほど崖を登らなくては ないらないが,足場を確保しながら近づいていっても,飛び立つ気配はない。ゆっくりと撮影 することができた。 渓谷の下まで降りると,河原には,アオタテハモドキが飛んでいた。しかし,立ち入れな いように柵があり,望遠レンズでも撮ることはできなかった。 さらに道を進んでいくと,大きな吊り橋が見えた。そして,その手前の樹林は,平原になっ ていて,下草が刈りこんであり,所々,低木の花が咲いていた。近寄ってみると,何と,珍 品のカノウラナミジャノメではないか!ところが,この蝶は,人の気配に敏感で,すぐに飛 び去ってしまう。後を追いかけるが,なかなか撮影ができない。20分以上,鬼ごっこをして, やっと数枚,撮ることができた。珍品のシロオビクロヒカゲも姿を見せてくれた。 その樹林の日当たりのよい場所では,タイワンコムラサキの♂が占有行動をしており, きれな写真を撮らせてくれた。時々,チョウセンミスジが樹間を飛んでいたが,止まらない ので撮影はできなかった。 大きな吊り橋は,長さが50m近くもあり,足下は100m以上,下にある川が丸見えで, 風が吹いていたので橋が揺れ,さすがに恐怖を感じたが,対岸に何かいるのではという期 待感から,先に進むことができた。渡ってみると,樹林に囲まれた草原になっていた。しか し,やはり手が入っていて,コヒトツメジャノメがいるくらいであった。ところが,その一番奥 の場所は,全く人手が入っていない草むらになっていた。行ってみると,ヒメジョオンが咲き 乱れ,たくさんのチョウが飛んでいた。それも,全て珍品ばかりで,タカムクウラナミジャノ メ,ヤマナカクウラナミジャノメ,ミヤマウラナミジャノメ,エサキウラナミジャノメ,ホリ シャキコモンセセリなどが次から次へと姿を現し,2時間以上は撮影に没頭した。歩いて きた行程を計算し,帰りのタクシーの迎えが午後3時であったので,午後1時30分にはここ を出発しなくてはならなかった。時間は,アッという間に過ぎ,後ろ髪を引かれる思いで,吊 り橋を渡った。 帰りには,チョウセンミスジを撮影でき,地獄の階段登りを行い,急ぎ足で撮影なしで歩 き,迎えの場所に着いたときは,午後2時50分であった。タクシーは,約束通りの午後3時 ジャストに現れ,無事,ホテルに帰ることができた。 |
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