...<総合評価> ★ ★ ★ ★ ★
台北の松山空港から飛行機で台東空港に行き,そこから蘭嶼空港まで飛行機で行く方 法と,台東から船便で蘭嶼に置く方法がある。どちらも事前の予約をしておく必要がある。 特に,台東空港から蘭嶼空港への飛行機は,蘭嶼空港が小さいため,風の影響を受け やすく,天候が悪いと飛行機が欠航になりやすい。また,帰りも同様で,飛行機が飛ばない ことも多い。欠航した場合,以降の便のキャンセル待ちになるのだが,満席状態で席を確 保することは非常に難しい。実際,私の場合も欠航となり,翌日の便を取るのが精一杯で あった。 島には,タクシーは1台しかなく,バイクをレンタルして動きまわるのがよい。免許は,日本 の免許証の翻訳書をJAFに作ってもらい,それも持参すれば,運転が許可される。 島には,ツツガムシ病があるので,草に触れるようなジャングルに入らないことが安全で ある。どうしてもジャングルに入る必要があるときは,吸血されないように,足元や腕の部分 の衣服に隙間がないように着ることや虫よけスプレーを十分に散布しておくことが必要であ る。 ...<標 高> 10m ~ 304m (ポイントH) ...<採集の可不可> 昆虫採集は,コウトウキシタアゲハなど,一部の昆虫は,法律で採集が禁止されている。 ...<宿泊地までの交通手段> 宿の人に到着の時間を知らせておくと,空港まで自家用車で迎えに来てくれる。その他の 方法はない。 ...<宿 泊> 蘭嶼の島には,民宿がたくさんあるが,観光地のため,予約をしておく必要がある。 価 格は結構高い。朝食はついていない民宿が多く,村のどこかで朝食を売っている店があり, 村人が大勢,買いに来ている。 ...<目的地までの交通手段> 民宿からポイントまで歩くのは無理なので,バイクを使うしかない。 ...<日程> 島を一周する道路があり,40kmほどである。また,島の南西部には,島を横断する道路 があり,標高が324mある山の山頂付近まで行くことができる。そこには,気象観測所があ る。また,島の北西部には,やはり小高い山の山頂まで行ける道があり,山頂は,軍事基地 になっていて,入れない。 ...<昼 食> 村に雑貨屋があり,パンや飲み物を買うことができる。 ...<ト イ レ> 宿以外はない。 ...<特筆すべき蝶と撮影ポイント> ・ コウトウキシタアゲハ A ※ 採集禁止 このポイントには,ハイビスカスの花が咲き乱れていて,午前中に吸蜜に集まってくる。 午後は,いない。1日に10頭近くを近距離で見ることができる。この周辺でも見ることは できるが,少ない。 ・ カラスアゲハ(紅頭亜種) A,C,G,L A,Cでは,ハイビスカスの花に集まるが少ない。 Gでは,センダングサの群落があり, そこに時々飛来した。Lでは,尾根沿いに時々飛来した。 ・ アリサンクロセセリ B,C センダングサの群落があり,そこに集まってくる。 ・ シロオビマダラ B 台湾では,近年は記録がない。センダングサに飛来した。 ・ ベレニケアマミウラナミシジミ,ニセウラナミシジミ B センダングサの群落があり,そこに集まってくるが,非常に少ない。 ・ ルリウラナミシジミ C ここは,ジャングルの中にアスファルトで舗装された道があり,ツツガムシに怯える必 要がない。うっそうとした木々の間を飛翔しているが少ない。 ・ コウトウシロシタセセリ C ジャングルの一角で見られたが,非常に少ない。 ・ オオゴマダラ C,F Cでは,ジャングルの樹間に見られ,Fでは,小さな木々の樹上を十数頭の個体が乱 舞する姿が見られた。 ・ ツマグロヒョウモン D,H Dでは,草原に入ることができる小道があり,その周辺で見られる。Hでは,山頂に集 まる数頭の個体を撮影できた。 ・ オオシロモンセセリ E 山の斜面にある小さな木々の一角に発生地があり,数頭を確認することができた。 ・ ウラナミシジミ,コウシュンルリシジミ I 豆科の草が生えている場所があり,産卵や吸蜜に訪れていた。 ・ タテハモドキ J 岩場と草が一帯に広がっており,かなり多数の個体が発生していた, ・ キシタシロチョウ K この場所のみで見られ,センダングサに飛来した。 . <撮影ポイントの案内> 海岸線に沿って進むと,Aでは,ハイビスカスの植え込みが50mほどは続いている。3月 上旬は,コウトウキシタアゲハの最盛期で,一日に十頭近くの個体を見ることができる。 カラスアゲハ(紅頭亜種)も時々飛来するが,少ない。 さらに進むと,大きな橋があり,その袂には,センダングサの群落Bがあり,アリサンクロ セセリ,ベレニケアマミウラナミシジミ,ニセウラナミシジミ,カワカミシロチョウなど,各種 の蝶が集まる。台湾初記録?のシロオビマダラも飛来したのもこの場所である。 その橋の向こう側には,ジャングルへ続く道Cがあり,舗装してあるので安全に入ることが できる。カラスアゲハ(紅頭亜種),アリサンクロセセリ,ルリウラナミシジミ,コウトウシロ シタセセリ,オオゴマダラ,ユウレイセセリなど,たくさんのチョウが姿を現す。 Dからは,海岸側に広がる草原に入ることができる。土の道や木道が整備されていて,安 全である。ツマグロヒョウモンは,センダングサに飛来したり,草原を飛び回っている。 さらに進むと,崖沿いの斜面に岩がゴツゴツと顔を出し,背丈の低い草が繁茂している場 所Eに出る。その一か所にオオシロモンセセリの発生地があり,数頭の個体が飛翔してい た。 Fまでの道の周辺は,畑になっており,ヤマトシジミがいるくらいで,殆ど何もいない。Fで は,オオゴマダラがたくさん集まっている。木の花に飛来したり,仲間同士で乱舞している様 子を間近で見ることができる。 Gは,山に上る途中の場所で,センダングサの群落があり,カラスアゲハ(紅頭亜種), カワカミシロチョウなどが姿を現す。 Hは,山頂で,気象台の観測所があり,入ることができる。そこは,平地であるので,山頂 性のあるツマグロヒョウモン,アサギマダラなどを見ることができた。 Iは,廃家の隣にある荒れ地で,マメ科の植物が生えており,ウラナミシジミが飛来してい た。蘭嶼では,非常に少ないコウシュンルリシジミも撮影することができた。 Jからは,山に向かって道が続いている。その周辺では,タテハモドキが発生しており,こ こでしか見られなかった。この道は急峻で,一番奥が軍事基地になっている。 Kでは,蘭嶼でしか見られないキシタシロチョウが姿を現した。他の場所では,全く見られ なかったので,平地には分布せず,このような急峻な斜面のジャングルに生息しているもの と思われる。飛び方は非常に速く,3頭を確認することができた。Kには,センダングサの群 落があり,吸蜜に来るならば,空間が広がっているこの場所が最適と考え,しばらく待ってい ると,本当に吸蜜にやってきて,たくさんの写真を撮らせてくれた。 Lは,尾根沿いの林道で,カラスアゲハ(紅頭亜種),リュウキュウムラサキなどが姿を現 した。 |
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