...<総合評価> ★ ★ ★ ★ ★
拉拉山は,大きく3つにわけることができる。林斑口(標高1379m),上巴陵(標高1207m), 下巴陵(標高656m)である。6月中旬〜下旬は,珍チョウが多く,パラダイスであった。 ...<標 高> 656m(下巴陵) 〜 1207m(上巴陵) 〜 1628m (拉拉山森林遊楽区) ...<採集の可不可> 拉拉山風景特定區内 林班口付近や奥の森林遊楽区,上巴陵,下巴陵は,収費站の西に保護区があり,全て,採 集禁止である。 ..<宿泊地までの交通手段> 桃園,中櫪からバスが出ているが,1日2本程度である。終点は,下巴陵の系統と林斑口の 系統がある。 .. ...<宿 泊> 上巴陵,下巴陵には,いくつかの宿がある。 ... ...<目的地までの交通手段> ※ 上巴陵の宿をベースにした場合 ・林班口へ行くには,9:20のバスがある。帰りは,13:30 のバスがある。 ・下巴陵や収費站へ行くには,9:35のバスがある。帰りは,下巴陵 12:50 検査站 13:00 のバスがある。 ※ いずれも1本しかないので,15分前には,バス停にいないと乗り遅れる可能性がある。 ... ...<昼 食> 上巴陵,下巴陵の雑貨屋で買っていくしかない。 ... ...<ト イ レ> ・林班口の奥の拉拉山生態教育館にはある。 ・収費站には,立派な建物があり,その中にあり,保護区の中にもある。 ・下巴陵には,公衆トイレはない。 ...<特筆すべき蝶と撮影ポイント> ・スギタニイチモンジ A 拉拉山森林遊楽区,C 上巴陵 Aでは,限られた場所であるが,小さな渓谷の開けた場所で数頭を確認できた。Cでは, オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,その周辺で見られた。 ・ダイミョウキゴマダラ A 拉拉山森林遊楽区 林道に飛来し,吸水していた。 ・タカサゴシジミ A 拉拉山森林遊楽区 林道沿いの葉上に飛来した。 ・カノウラナミジャノメ B,C,D 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,そこで生息していた。果樹園の中の 林道沿いの雑木林でも見られた。 ・オオムラサキ C,E,F 上巴陵 ※ 採集禁止 上巴陵の西側の斜面一体で,1日に数頭は飛んでいる姿を見ることができた。特に, Cでは,木が低いために,間近で観察することができた。 ・タイワンオオシロシタセセリ C 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,そこに咲くヒメジョオンに飛来した。 ・オオシロシタセセリ C 上巴陵,I 収費站 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,そこに咲くヒメジョオンに飛来した。 ・タイワンコムラサキ C 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,その周辺で見られた。 ・ホウライコムラサキ C 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,その周辺で見られた。 ・ワイルマンクロヒカゲ C,E,F 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,その周辺で見られた。 ・ワモンチョウ C 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,その周辺で見られた。 ・ミスジチョウ C 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,その周辺で見られた。 ・アカネシロチョウ C 上巴陵 オオムラサキが飛来する場所の奥に林道があり,そこに咲くヒメジョオンに飛来した。 ・アオバセセリ D 上巴陵 果樹園の中の林道沿いに咲くヒメジョオンに飛来した。 ・タイワンキマダラヒカゲ E 上巴陵 果樹園の中の林道沿いにあった獣糞に飛来した。 ・ホリシャイチモンジ H 収費站 がけ崩れで今は通行できないが,道が完成すれば,出会える可能性が高い。 ・タカサゴイチモンジ I 収費站 オオムラサキを保護している園の入り口付近で見られた。 ・ギンスジミツオシジミ I 収費站 オオムラサキを保護している園の入り口付近で見られた。 ・アサギシジミ I 収費站 オオムラサキを保護している園の入り口付近で見られた。 ・タイワンカラスシジミ I 収費站 オオムラサキを保護している園の中で見られた。 ・ヒメフタオチョウ J 下巴陵 三光溪に降りられる道があり,その水際に飛来した。 ・オスアカミスジ P 林班口 林班口のバス停から少し下った場所に東に上る林道があり,梅の腐実に数頭が飛来 していた。 . <撮影ポイントの案内> ・林班口付近は,バスで行くか,車で行くしかない。バスで行った場合,林班口が終点で,そ こから拉拉山森林遊楽区までは歩くことになる。車で行けば,拉拉山生態教育館まで行け, そこからは歩きになる。 拉拉山生態教育館までは,車がよく通るので,蝶は少ない。拉拉山生態教育館の奥のA 付近には,小さな渓流がいくつかあり,その周辺では,スギタニイチモンジ,ダイミョウキゴ マダラ,タカサゴシジミ を見ることができたが,チョウの数は少ない。 ・上巴陵は,珍チョウの宝庫である。上巴陵は,拉拉山の尾根沿いにできた村である。村の 左右は急な崖になっていて,降りるのは簡単だが,帰りは地獄である。拉拉山に向かって右 側の谷は,午前中は日陰になるので,チョウの数は極端に少ない。左側の谷は,朝から日が 差す。下の渓流まで続く道があり,果樹園に入る小道には,カノウラナミジャノメがいた。しか し,歩いてBの渓流まで行くことは無理で,車で行くしかない。今回は行けなかったが,渓流沿 いには,たくさんのチョウが飛来していると思われる。 ・上巴陵の村の中心部にバス停・上巴陵があり,そこから西に山に登る道がある。100mほど 行くと,小学校があり,学校を右に回り込むように道が続いている。さらに道を登っていくと,突 き当りがCである。ここには,車が1台置けるスペースがあり,その周辺は,オオムラサキの 飛翔コースになっていた。パイナップルトラップをかけたが,直接は止まらなかったが,近くに 止まってくれ,撮影することができた。そこからは,雑木林の奥に続く小道があり,珍チョウの 宝庫であった。タイワンオオシロシタセセリ,オオシロシタセセリ,ホウライコムラサキ,ワ イルマンクロヒカゲ,ミスジチョウが姿を現し,ワモンチョウ,アカネシロチョウ,タイワンコ ムラサキなど,次から次へと飛来するので,林道から抜け出せないほどであった。ただ,林道 が100mほどと短いため,2時間あれば十分であった。バスが来るまでの時間やバスで帰って きてから訪れると調度よかった。 ・Dは,果樹園へ続く小道で,アオバセセリがセンダングサに飛来していた。 ・E,Fは,ホテルへ続く小道であるが,上空を飛ぶオオムラサキを見ることができた。タイワ ンキマダラヒカゲが獣糞に飛来しており,たくさんの写真を撮影することができた。 ・Gは,果樹園へ続く小道である。上空を飛ぶオオムラサキを見ることができた。 ・Hは,がけ崩れのために行くことができないが,昨年は,ホリシャイチモンジを見ることがで きた。 ・Iは,収費站の西にある昆虫の保護区である。オオムラサキの看板を作って大きく宣伝してい るが,実際は,見ることはなかった。しかし,ギンスジミツオシジミ,アサギシジミを見ることが でき,タイワンカラスシジミは,樹林内の一か所に数頭が集まっていた。 ・Jは,橋の手前を右側に降りる小道があり,そこを降りていくと,橋の下をくぐって,川沿いに 続く小道があり,さらに川沿いを進むと,川に降りられるようになる。その水際では,2頭のヒメ フタオチョウが吸水に来ていた。 ・Kは,下巴陵の対岸の山の道で,道沿いにいろいろなチョウが現れたが,車がよく通るため, 珍チョウは少ない。 ・Lは,上巴陵から延びる林道で,ほとんど平坦で,蝶の種類も個体数も多く,最高の場所であっ た。珍蝶が次々に現れ,1日に3,000枚近くの撮影をすることができた。 ・Mは,Lの上にある林道であるが,登りがきつく,蝶の種類も個体数もあまり多くなく,厳しい場 所であった。 ・Nは,林斑口へ行く途中のバス停付近から延びる林道で,平坦で,蝶の種類も個体数も多く, 珍蝶がたくさんいた。 ・Oは,林斑口へ行く途中のバス停付近から延びる林道で,平坦で,蝶の種類も個体数も多く, 珍蝶がたくさんいた。 ・バス停・林斑口の北側にある草地は,センダングサの群落があり,珍蝶がたくさんいた。 ・Pは,林斑口から少し下った東の山に登る林道で,タカサゴシジミ,オスアカミスジが多産して いた。 |
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