社頂自然公園



...<総合評価>     ★ ★ ★ ★

● 発生数        
★ ★ ★ ★ ★ (3月〜4月)
★ ★ ★ (5月)
★ ★ ★ ★ (6月)
● 種類数
★ ★ ★  (3月〜4月)
★ ★ ★ (5月)
★ ★ (6月)
● 行程の容易さ★ ★ ★ ★ (楽)
● 行程の安全性   
★ ★ ★ (安全)
● 目的地までの経費 
★ ★ ★ (往復タクシー=400元)
● 人の多さ  
★ ★ ★ (少ない)

  墾丁公園の原生林には,入れないので,その周辺を探してみると,社頂自然公園を
 見つけることができた。入園は無料で,原生林がいたるところに残っており,蝶の個体
 数は非常に多く,種類も多い。

...<標   高>  275m (ポイントB)

...<採集の可不可>    墾丁国家公園内
  昆虫採集は禁止されていて,ネットを振ることはできない。

...<宿泊地までの交通手段>
  左営から墾丁までの高速バスがある。他には,タクシーを使うしかない。

...<宿   泊>
  墾丁の町には,ホテルがたくさんあるが,観光地のため,予約をしておく必要がある。
  価格は高いところが多い。町には,毎夜,夜市が出ており,群衆はお祭り騒ぎをして
 おり,回っているだけでも楽しい。店も多く,食べ物には事欠かない。

...<目的地までの交通手段>
  墾丁の町から社頂自然公園へいくには,やはり,タクシーを使うしかない。

...<入園・日程>
  入園は,無料で,ゆっくり1日中,公園内を探索することもできるし,社頂自然公園と
 墾丁国家公園を回ることも可能である。ただし,墾丁国家公園の出入口からA地点ま
 では,上りであるので,結構つらい。地点にタクシーで送ってもらい,迎えは,墾丁国
 家公園の出入口にし,午前中は社頂自然公園を回り,午後は,墾丁国家公園を回る
 という方法もある。

...<昼   食>
  地点から道路沿いに南に進むと,食事ができる場所や土産物店がある。墾丁国家
 公園の出入口に戻ってから,昼食をとることもできる。墾丁の町には,コンビニが数件
 あるので,そこで昼食を手に入れていくのもよい。

...<ト イ レ>
  地点から地点に向かって進んでいくと,途中にトイレがある。墾丁国家公園の入
 場券売り場の横にもある。

...<特筆すべき蝶と撮影ポイント> 
  ・ キシタアゲハ B  ※ 採集禁止
     このポイントは,キシタアゲハが多い。1日に10頭近く見ることができる。
  ・ トビイロセセリ 
     この公園では,少なくない。
  ・ オオベニモンアゲハタイワンジャコウアゲハベニモンアゲハミカドアゲハ
   コモンタイマイオナシアゲハナガサキアゲハタイワンルリモンアゲハ 等
                                       
     ランタナの花に集まるアゲハチョウ類は多く,撮影は容易である。
  ・ キシタウスキシロチョウ 
     道端の小さな白い花に飛来していた。
  ・ タイワンカラスシジミ 
     ランタナの群生地に隣接するブッシュで確認できた。
  ・ ヒメミツオシジミ 
     ランタナの群生地に隣接するブッシュで確認できた。
  ・ ウスアオオナガウラナミシジミ 
     ランタナの群生地に隣接するブッシュで確認できた。
  ・ ルリウラナミシジミ 
     ランタナの群生地に隣接するブッシュで確認できた。
  ・ タイワンクロツバメシジミ 
     足場の悪い岩場になっている道で数頭を確認することができた。
  ・ コウシュンルリシジミ B,E
     道沿いのブッシュの下草など,特定な場所で生息していた。
  ・ スジグロカバマダラウスコモンマダラヒメアサギマダラオオゴマダラ
   ルリマダラマルバネルリマダラマサキルリマダラ  
     ランタナの花に飛来し,数,種類とも多く,他の産地に比較にならないほどであっ
    た。
  ・ ヤエヤマイチモンジタイワンイチモンジ 
     道沿いの草地に飛来していた。

. <撮影ポイントの案内>   
   墾丁国家公園から歩いた場合,出入り口の南には,大きな駐車場がある。それを
  通り過ぎると,左に大きな道路があり,登っていくことになる。道の途中では,キシタ
  アゲハが姿を見せることが多いが,ランタナなどの止まる花はほとんどないので,す
  ぐに飛んで行ってしまうことが多い。道沿いでは,ジャノメタテハモドキヒメウラナミ
  シジミオナガウラナミシジミキミスジなどを見ることができる。
   20分ほど歩くと,峠に出る。そこは,左右に道が分かれているので,右側に向かう。
  5分ほど歩くと,社頂部落(地図A)と書いてある石碑が左手に現れるので,その狭い
  道に進んでいく。墾丁の町から,この社頂自然公園を目標とするならば,タクシーをこ
  の石碑がある場所で降り,ここに迎えに来てもらうのも方法である。慣れてくれば,タ
  クシーに,降りるのは,この石碑の前で,迎えは,墾丁の出入り口の門の前という方
  法もあり,午前中は,社頂自然公園を回って,昼からは,墾丁国家公園へ行く方法も
  ある。社頂自然公園から墾丁国家公園への道は,下りなので,歩くのは楽である。
   社頂自然公園の奥への道沿いには,小さな白い花が咲いており,そこでキシタウス
  キシロチョウを撮影できた。道沿いには,リュウキュウミスジタイワンミスジヤエ
  ヤマイチモンジタイワンイチモンジなどが姿を現す。道は,1本道なので迷うことは
  ない。
   樹林帯に入ると,オオベニモンアゲハオオゴマダラが多産する場所がある。道は,
  上り下りがあまりないので,楽である。石碑から20分ほど歩くと,道が二股になるの
  で,右側に進んでいく。道の右側では,キジを飼育しているので,分かりやすい。その
  30m先は,二股になっており,その周辺は最高のポイントとなっている。ランタナの花
  畑になっており,分岐点の右側のブッシュには,キシタアゲハがよく集まる木の花があ
  る。その道を少し下った場所にもランタナの花畑があり,マルバネルリマダラタイワン
  アサギマダラタイワンジャコウアゲハベニモンアゲハキシタアゲハコモンタイ
  マイミカドアゲハナガサキアゲハなどが集まる。ヒメミツオシジミも見つけることが
  できた。タイワンアオバセセリトビイロセセリコウトウシロシタセセリオオクロボ
  シセセリなども見ることができる。道は,ほとんど下り道である。しばらく進むと,明るい
  草原に出る。ここから他の道に行くこともできるが,慣れるまでは,元の道を戻った方が
  良い。
   地点Bに戻ったら,地点Dに向かう。Dへの途中のやや暗い場所では,コウシュンル
  リシジミが道沿いやブッシュの中を飛んでいる。そこを通り過ぎると,地点Dになる。ラ
  ンタナの花畑で,タイワンルリモンアゲハカラスアゲハが多い。道沿いの木に咲く花
  には,アマミウラナミシジミヒメウラナミシジミキミスジなどが集まり,道沿いには,
  タイワンミスジがよく姿を現す。地点Dは,二股になっており,右に進む。しばらくは,樹
  林の中を通る道になっているが,すぐにランタナの花畑にある。蝶の数は,非常に多く,
  谷になっているため,台湾の南部に強風が吹いてもここだけは風がなく,別天地である。
   道の途中の岩場になっている場所では,タイワンクロツバメシジミが発生している。マ
  ダラチョウ類やアゲハチョウ類,シロチョウ類など,数十種を見ることができる。日が差
  す明るい道が続いた後は,暗い樹林の中を通る道地になり,足場は岩場で歩きにくい。
  メスチャヒカゲアマミウラナミシジミなどが姿を現す。5分ほど歩くと,トイレがある。や
  はり慣れるまでは,下の道を戻った方が安全である。
   地点Dからは,少しの間は,ランタナの花畑になっているが,すぐにジャングルの樹林
  に入る道になる。道は狭く,足場もあまりよくない。かなり歩くと,ランタナの花畑がある
  が,どういう訳か,あまり蝶の数は多くない。ブッシュが道を覆うようになったら,元の道
  を戻った方が良い。
   社頂公園の奥地は,まだ昔のジャングルが残っており,むやみに歩き回るのは危険
  である。ジャングルの中の分岐点では,先ばかりを見て進むのではなく,振り返って見
  て,どのような景色になっているか,何か目印になるものはないか,確認することが大
  切である。不安になったら,元の道を引き返すことが重要である。
   
<下の地図をクリックすると,大きな画像を見ることができます>

墾丁国家公園と社頂自然公園の位置関係


社頂自然公園への分岐点   ※ 社頂部落という石碑あり...


原生林が残っているポイント 


ランタナが咲き乱れる通路 



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