ボルネオ島の蝶 <アゲハチョウ科>


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・アンフリサスキシタアゲハ (ボルネオ島産)   Troides amphrysus flavicollis (Druce,1873)

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Troides amphrysus はボルネオ島では森林周辺で見られ、前翅は黒色に近い深い色調で後翅の鮮やかな黄色を際立たせる構成になっています。
後翅では黄色地に黒い縁取りが広く入り、飛翔時には強いコントラストが目を引く点が特徴です。
分布は東南アジアの広い地域に及び、ボルネオ島では低地から山地の森林帯で安定して記録されています。
近似種の Troides helena は後翅の黄色部がやや淡く黒帯の形状も異なるため外観で識別が可能です。
本種は観察すると大きな翅がゆったりと動き、森の中でひときわ存在感を放つ姿が印象的です。
 

・アカエリトリバネアゲハ (ボルネオ島産)   Trogonoptera brookiana brookiana (Wallace, 1855)

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Trogonoptera brookiana brookiana はボルネオ島では湿った森林帯で見られ、前翅の深い黒色と鮮やかな緑の帯が強いコントラストを生み出します。
後翅では黒地に緑の光沢が広がり、飛翔時には金属的な輝きが際立つ点が特徴です。
分布は東南アジアの一部に広がり、ボルネオ島では低地から山地の森林周辺で安定して記録されています。
近似種の Trogonoptera trojana は緑帯の幅が狭く色調もやや暗いため外観で識別が可能です。
本種は観察すると翅の緑色が光の角度で変化し、森の中でひときわ鮮烈な存在として映ります。
マレー半島には,別亜種のTrogonoptera brookiana albescens がいます。

・メムノンアゲハ (旧ナガサキアゲハ) (ボルネオ島産)   Papilio memnon memnon Linnaeus, 1758

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Papilio memnon は,これまでは,ナガサキアゲとされてきましたが,遺伝子解析によって,別種となり,メムノンアゲハとなりました。
ボルネオ島では森林周辺で見られ、前翅は黒色を基調に広い面積を占めるため重厚な印象を示します。
後翅では尾状突起を欠く型が多く、黒地に淡い模様が控えめに入る点が特徴です。
分布は南アジアから東南アジアの島々に広く及び、ボルネオ島では低地から山地の森林帯で安定して記録されています。
近似種の Papilio agenor は,日本や台湾を含むアジア大陸に分布しています。
本種は観察すると大きな翅が滑らかに動き、黒色の深みが周囲の光を吸い込むように見えるのが印象的です。

・タイワンモンキアゲハ (ボルネオ島産)   Papilio nephelus albolineatus Forbes; D'Abrera, 1982

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Papilio nephelus はボルネオ島では黒色部が深く,後翅の白斑が比較的幅広く見える傾向があります。
雄は後翅の白斑が明瞭で,雌はやや灰白色味が強く,全体に重厚な印象になります。
分布はボルネオ島全域の低地から山地の森林に広く見られ,特に湿潤な林縁で観察されやすいです。
近似種の Papilio helenus と比べると,本種は後翅の白帯がより大きくなり,尾状突起が短めである点が識別の助けになります。
また,前翅の形状はやや丸みがあり,飛翔時のコントラストが強く見えることが特徴です。
最後に,本種は地域ごとの変異が豊かで,観察するたびに新しい発見がある魅力的な蝶です。

・アオスソビキアゲハ (ボルネオ島産)   Lamproptera meges meges (Zinken, 1831)

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Lamproptera meges はボルネオ島では林縁や渓流沿いで見られ、細長い前翅と透明部をもつ独特の形態が軽やかな印象を示します。
後翅では長い尾状突起が目立ち、黒と白の対比がはっきりと現れる点が特徴です。
分布は東南アジアの広い地域に及び、ボルネオ島では低地から山地の森林周辺で安定して記録されています。
近似種の Lamproptera curius は透明部の形状が異なり尾状突起もやや短いため外観で識別が可能です。
本種は観察すると細い翅が素早く揺れ、流れるような飛び方が特に印象に残ります。



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