ブラジルの蝶 <アゲハチョウ科>


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・ウスキオビアゲハ (ブラジル産)
   Heraclides astyalus (Godart, 1819)

1枚
Heraclides astyalus はブラジルでは森林周縁部や開けた環境で見られ、翅の黄色帯が太く明瞭に発達することが多いです。
雄は後翅の尾状突起がやや細長く、黄色帯のコントラストが強く、雌は全体に幅広い黒色部をもち、模様が重厚に見えます。
成虫は日中に高い位置を滑空することが多く、地上近くに降りる際は素早く方向を変える動きが目立ちます。
ブラジルではアマゾン南縁からマットグロッソ、ミナスジェライスにかけて広く分布し、乾燥地帯にも入り込みます。
吸蜜は樹冠付近で行うことが多く、地表の水分を求めて集まる場面は比較的少ないです。
雄は雌よりも行動範囲が広く、開けた河川沿いを巡回する傾向が強いです。
近似種の Heraclides thoas では黄色帯が細く、後翅の尾状突起が短いため、ブラジル産の本種とは外観で容易に区別できます。

・キオビジャコウアゲハ (ブラジル産)
   Battus polydamas polydamas (Linnaeus, 1758)

5枚
Battus polydamas polydamas はブラジルでは黒色地が深く、後翅外縁の黄色斑が大きめに並ぶため、力強い印象の姿になります。
雄は前翅が細長く、黄色斑が明瞭で、雌は翅形がやや幅広く、斑紋が控えめに見える傾向があります。
成虫は林縁を高く飛び、花を訪れる際は短い滞空を繰り返す動きが特徴的です。
ブラジルではアマゾン南部からセラード地帯、さらに大西洋岸林まで広く分布し、標高の低い地域でよく見られます。
地上で吸水する場面は少なく、日差しの強い時間帯に活発に移動することが多いです。
雄は開けた場所を巡回し、雌は植生の濃い区域に入ることが多いです。
近似種の Battus crassus は後翅の黄色斑が小さく、前翅の帯も細いため、ブラジル産の本種とは模様の強さで明確に区別できます。






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