エクアドルの蝶 <タテハチョウ科>


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・アカネトンボマダラ (エクアドル産)   Ithomia cleora Hewitson, 1855

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Ithomia cleora は前翅の透明部が広く、褐色帯が細く整う点がエクアドル産の特徴として見られます。
雄は前翅の暗色がやや強く、雌は透明部が広いため全体が軽い印象になります。
成虫は林内の薄明るい場所をゆっくり飛び、低い位置で吸蜜する姿がよく観察されます。
エクアドルではアンデス西側の湿潤林を中心に分布し、標高帯に沿って連続的に生息が確認されています。
ペルー産との比較では、両地域とも Ithomia cleora cleora に含まれ、形態差はあるものの固定的な違いは認められていません。
近似種の Ithomia agnosia は前翅の暗色帯が太く、透明部が狭い点で本種と容易に区別できます。

・イピアナッサトンボマダラ (エクアドル産)   Ithomia iphianassa Doubleday, 1847

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Ithomia iphianassa はエクアドル西部の湿潤な山地林で見られ、透明度の高い翅と細い体つきが特徴的に映ります。
本種は標高の変化に応じて翅の褐色部の濃さがわずかに変わることがあり、光の角度で印象が異なって見えます。
成虫は林縁を静かに移動し、薄暗い場所でも一定の高さを保ちながら植物の周囲を巡ります。
分布はコロンビア南部からエクアドル北西部にかけて連続しており、特にチョコ地域の森林で記録が多いです。
雄は翅の縁取りがやや明瞭で、体色が引き締まって見えるのに対し、雌は翅の透明部が広く全体に柔らかい印象になります。
本種は林内での行動が安定しており、周囲の環境に溶け込むように生活しています。
近似種の Ithomia salapia は翅の橙色部が強く、透明部の形が本種より狭く、雌雄ともに前翅先端の暗色域が広い点で区別できます。








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