ベトナムの蝶 <アゲハチョウ科>


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・キシタアゲハ (ベトナム産)
   Troides aeacus aeacus (Felder & Felder, 1860)

3枚
Troides aeacus aeacus はベトナムでは後翅の黄色帯が広く,黒脈が太く浮き上がるため力強い外観になります。
雄は後翅の黄色が鮮明で前翅の黒色部が締まり,雌はより大型で黄色帯が淡く広がり模様が柔らかく見えます。
成虫は林縁の高所を大きく羽ばたきながら移動し,花を訪れる際にはゆっくり下降する動きが見られます。
分布は北部から中部の森林帯に広く記録され,低地から山麓まで安定して確認されています。
後翅裏面では黄色帯が均一に広がり,黒脈が明瞭で識別の助けになります。
近縁の Troides helena では後翅の黄色帯が狭く黒脈がより太く,前翅の黒色部が広い点で異なります。
同じ地域に分布する Troides aeacus szechwanus は中国南部に分布する別亜種で,後翅の黄色が濃く帯幅がやや狭い点で区別できます。

・オナシアゲハ (ベトナム産)
   Papilio demoleus demoleus Linnaeus,1758

1枚
Papilio demoleus demoleus はベトナム産では黄色帯が明瞭で、翅全体のコントラストが強く見えます。
台湾産と同じ亜種であり、模様の配置や色調の傾向もよく一致します。
雄は翅の黒色部が引き締まり、雌は黄色部が広く柔らかい印象の形状になります。
成虫は開けた場所を軽快に飛び、花を巡りながら短い間隔で吸蜜を繰り返します。
分布はベトナム全域に広がり、低地から市街地周辺まで幅広い環境に見られます。
飛翔中の模様の見え方が特徴的で、観察時に識別しやすい姿を示します。
近似種の Papilio polytes は後翅に赤斑を持つ型があり、黄色帯の形状が異なる点で区別できます。

・ナガサキアゲハ (ベトナム産)
   Papilio memnon agenor (Linnaeus, 1758)

1枚
Papilio memnon agenor はインドシナ半島に広く分布する亜種で、ベトナム産では後翅の赤紋が鮮明に出る個体が多いです。
雄は翅の黒色部が均質で、雌は白帯の幅が変化しやすく複数の型が見られます。
成虫は林縁や農耕地周辺を広く移動し、花を訪れながら短い間隔で吸蜜を行います。
分布はベトナム全域に及び、低地から丘陵帯まで多様な環境に生息しています。
地域によって翅の模様がわずかに変化し、個体差が比較的目立つ傾向があります。
飛翔中の黒色部の質感が特徴的で、観察時に識別の手がかりになりやすいです。
近似種の Papilio polytes は後翅に赤斑を持つ型があり、帯模様の構成と翅形が異なる点で区別できます。

・モンキアゲハ (ベトナム産)
   Papilio helenus helenus (Linnaeus, 1758)

2枚
Papilio helenus helenus はベトナム産では後翅の白帯が太く、黒色部との対比が強く見えます。
雄は白帯が直線的で幅が安定し、雌は白帯がやや広がり翅形に柔らかい印象が出ます。
成虫は林縁を広く移動し、花を訪れながら一定の間隔で吸蜜を行います。
分布はベトナム北部から南部まで広く、低地から丘陵帯にかけて生息しています。
地域によって白帯の太さがわずかに変化し、模様の差異が観察されることがあります。
飛翔中の白帯の見え方が特徴的で、識別の際に役立つことが多いです。
近似種の Papilio nephelus chaon は白帯が細く、黒色部が広い点で区別できます。

・タイワンモンキアゲハ (ベトナム産)
   Papilio nephelus chaonulus Fruhstorfer, 1902

4枚
Papilio nephelus chaonulus は台湾産と同じ亜種で、ベトナム産では後翅の白帯が細めで黒色部が広く見える傾向があります。
雄は白帯が直線的で締まった印象があり、雌は白帯がやや広がり翅形に変化が出ます。
成虫は林縁を素早く移動し、花を巡りながら吸蜜を行う姿がよく見られます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は山地の麓から丘陵帯まで多様です。
地域差によって白帯の太さや形がわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔時の白帯の見え方が特徴的で、観察時の識別に役立つことがあります。
近似種の Papilio helenus helenus は白帯が本種よりやや小さい点で区別できます。

・ルリモンアゲハ (ベトナム産)
   Papilio paris paris Linnaeus, 1758

1枚
Papilio paris paris はベトナム産では後翅の青緑色の光沢が強く、中央の青斑が大きく見える傾向があります。
雄は青斑の輪郭が明瞭で、雌は黒色部が広く全体に落ち着いた色調になります。
成虫は林内の薄明るい場所を滑らかに移動し、花を訪れて吸蜜する姿がよく見られます。
分布はベトナム北部から中部を中心に広がり、山地の麓から森林周辺まで多様な環境に生息しています。
地域差によって青斑の大きさや輝きが変化し、個体ごとの模様に幅が見られます。
翅の光沢が角度によって変化し、観察時に特徴を捉えやすい姿を示します。
近似種の Papilio arcturus は後翅の青斑が細長く、光沢の質が異なる点で区別できます。

・コモンマダラタイマイ (メガルスタイマイ) (ベトナム産)
   Graphium megarus megarus (Westwood, 1844)

5枚
Graphium megarus megarus はコモンマダラに擬態するアゲハチョウ科の蝶で、ベトナム産では淡色帯が細く黒色部が広く見える傾向があります。
雄は帯が直線的で締まった印象があり、雌は淡色部がやや広がり翅形に変化が出ます。
成虫は林縁を軽快に移動し、花を巡りながら吸蜜する姿が観察されます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は山地の麓から丘陵帯まで多様です。
地域差によって帯の幅や形がわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
翅の淡色帯が飛翔中に細く見える点が特徴で、識別の際に役立つことがあります。
近似種の Graphium sarpedon は前翅の帯が太く、後翅に青緑色の光沢が強い点で区別できます。

・マカレウスタイマイ (ベトナム産)
   Graphium macareus (Godart, 1819)

2枚
Graphium macareus はコモンマダラタイマイに似た外観をもち、ベトナム産では後翅裏面の青色斑がよく発達する点が特徴です。
雄は淡色帯が細く整い、雌は帯がやや広がり翅形に変化が出る傾向があります。
成虫は林縁を軽やかに移動し、花を巡って吸蜜する姿が見られます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は山地の麓から丘陵帯まで多様です。
地域差によって青色斑の大きさがわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔時に青色斑が光を受けて強調されることがあり、観察時の識別に役立ちます。
近似種の Graphium xenocles は後翅裏面の青色斑がさらに大きく、帯模様の配置が異なる点で区別できます。

・オナガタイマイ (ベトナム産)
   Graphium antiphates nebulosus (Butler, 1881)

2枚
Graphium antiphates nebulosus はベトナム産では前翅の淡色帯が細く伸び、後翅の黒斑が整った並びで見える傾向があります。
雄は淡色部が明るく透明感があり、雌は帯がやや広く全体に落ち着いた色調になります。
成虫は林縁を軽やかに移動し、花を訪れて吸蜜する姿がよく観察されます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は低地から丘陵帯まで多様です。
地域差によって淡色帯の幅がわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔中の帯模様の見え方が特徴的で、観察時の識別に役立つことがあります。
近似種の Graphium sarpedon は前翅の帯が太く、後翅に青緑色の光沢が強い点で区別できます。

・アリステウスオナガタイマイ (ベトナム産)
   Graphium aristeus hermocrates (C. & R. Felder, 1865)

3枚
Graphium aristeus hermocrates はベトナム産では前翅の淡色帯が明るく、後翅の赤斑が鮮やかに際立つ傾向があります。
雄は淡色帯が細く整い、雌は帯が広がり翅形に柔らかい変化が見られます。
成虫は水たまりや湿地に集まり、多数で吸水する行動がよく観察されます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は山地の麓から丘陵帯まで多様です。
地域差によって赤斑の大きさや形がわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔時に赤斑が光を受けて強調されることがあり、識別の際に役立つ特徴になります。
近似種の Graphium antiphates は前翅の帯が細く、後翅の赤斑が小さい点で区別できます。

・オオミカドアゲハ (ベトナム産)
   Graphium eurypylus acheron (Moore, 1885)

1枚
Graphium eurypylus acheron はベトナム産では前翅の淡色帯が細く明瞭で、後翅の白斑が整った形で並ぶ傾向があります。
雄は淡色帯が直線的で締まりがあり、雌は帯が広がり翅形に柔らかい印象が出ます。
成虫は林縁を軽やかに移動し、花を訪れて吸蜜する姿が観察されます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は山地の麓から丘陵帯まで多様です。
地域差によって白斑の大きさや配置がわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔時に淡色帯が光を受けて浮き上がるように見えることがあり、識別の助けになります。
近似種の Graphium doson は淡色帯が太く湾曲し、後翅の黒斑の配置が異なる点で区別できます。

・アオスソビキアゲハ (ベトナム産)
   Lamproptera meges annamiticus (Fruhstorfer, 1909)

8枚
Lamproptera meges annamiticus はベトナム産では透明部が広く、尾状突起が細長く伸びる姿が目立ちます。
雄は前翅の黒帯が締まり、雌は帯がやや淡く幅が広い傾向があります。
成虫は林縁を低く滑るように移動し、日差しの差す場所で吸蜜する姿がよく見られます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は低地の森林から丘陵帯まで多様です。
地域差によって透明部の広さや黒帯の太さがわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔時に尾状突起が大きく揺れるため、観察時に特徴を捉えやすい姿を示します。
近似種の Lamproptera curius は透明部が広く、尾状突起が短い点で区別できます。

・シロスソビキアゲハ (ベトナム産)
   Lamproptera curius curius (Fabricius,1787)

12枚
Lamproptera curius curius はベトナム産では透明部が広く、尾状突起が細く伸びる姿が印象的に見えます。
雄は前翅の黒帯が締まり、雌は帯がやや淡く幅が広い傾向があります。
成虫は林縁を低く滑るように移動し、日差しの差す場所で吸蜜する姿が観察されます。
分布はベトナム北部から中部にかけて広く、生息環境は低地の森林から丘陵帯まで多様です。
地域差によって透明部の広さや黒帯の太さがわずかに変化し、模様の個体差が比較的目立ちます。
飛翔時に尾状突起が大きく揺れ、観察時に特徴を捉えやすい姿を示します。
近似種の Lamproptera meges annamiticus は透明部が狭く、尾状突起が長い点で区別できます。






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