ベトナムの蝶 <タテハチョウ科>


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・スジグロカバマダラ (ベトナム産)
   Danaus genutia genutia (Cramer, [1779])

3枚
Danaus genutia genutia は,雄は翅表の橙色が深く,黒帯が太く連なるため,力強い対比が際立ちます。
雌は橙色がやや淡く黒帯が広がり,全体に柔らかい印象となり,雄よりも色調が穏やかに見えます。
成虫は林縁をゆっくり進み,花で吸蜜するほか,開けた場所で翅を広げて休む姿が確認できます。
ベトナムでは北部から中部にかけて分布し,草地や農地周辺など人為的環境でも普通に観察されます。
本種は翅裏の橙色地に細い白帯が入り,黒斑が整って並ぶ点が特徴で,外縁の黒帯が明瞭に区切られます。
雄は橙色が濃く黒帯が太く,雌は淡色で黒帯が広がるため,両者の識別は比較的容易です。
近似種の Danaus chrysippus chrysippus は翅表の橙色が明るく,黒帯が見られない点で本種と異なります。

・リュウキュウアサギマダラ (ベトナム産)
   Ideopsis similis persimilis (Moore, 1879)

6枚
Ideopsis similis persimilis はベトナムでは湿った林縁に多く見られ、翅は淡い青白色に黒帯が入り、全体に透明感のある印象を与えます。
雄は前翅の黒帯がやや太く、雌は翅色が少し白っぽく、斑紋のコントラストが弱く見えます。
成虫は林内をゆっくり漂うように飛び、日中は低い位置で吸蜜する姿がよく観察されます。
分布は北部から中部の森林地帯に広く見られ、標高の低い地域でも安定して記録されています。
本種は季節による翅色の変化が少なく、年間を通して似た姿で観察されます。
雌雄ともに翅の形は細長く、飛翔は直線的で、林縁を繰り返し往復する傾向があります。
近似種の Ideopsis vulgaris は翅の黒帯がより太く、青白色部が狭い点で区別できます。

・ヒメアサギマダラ (ベトナム産)
   Parantica aglea melanoides Moore,1883

11枚
Parantica aglea melanoides はベトナムでは翅の青白色部が明るく、黒帯が細く伸びるため軽やかな印象に見えます。
雄は青白色帯が広く、雌は黒色部が強く出て全体がやや暗く映ります。
成虫は林縁の開けた場所を滑るように移動し、日差しの差し込む地点で短時間とどまって吸蜜することがあります。

分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して確認されています。

本種は後翅裏の淡褐色地に白帯が整い、外縁の黒帯が太めで地域的特徴が明瞭です。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の明るい筋を選んで移動する傾向があります。
近似種の Parantica swinhoei は後翅裏面が赤褐色になり、青白色部が狭い点で本種と明確に区別できます。

・タイワンアサギマダラ (ベトナム産)
   Parantica swinhoei szechuana (Fruhstorfer,1899)

3枚
Parantica swinhoei szechuana はベトナムでは青白色帯が細長く伸び、翅全体が軽い印象に見えます。
雄は前翅の青白色部が明瞭で、雌は黒色部が広く、模様の境界がやや柔らかく映ります。
成虫は林縁の明るい場所を選んで移動し、花が多い地点では短時間とどまって吸蜜することがあります。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、低地から丘陵まで幅広い環境で記録されています。
本種は後翅裏が赤褐色を帯び、白帯が細く整う点が地域的な特徴として安定しています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の開けた筋を往復するように飛ぶ傾向があります。
近似種の Parantica sita は後翅裏がより暗色で、青白色帯が太く広がるため本種と容易に区別できます。

・コモンマダラ (ベトナム産)
   Tirumala septentrionis septentrionis (Butler, 1874)

3枚
Tirumala septentrionis septentrionis はベトナムでは青白色部が広く、黒帯が細く伸びるため軽い印象の翅になります。
雄は前翅の青白色帯が明瞭で、雌は黒斑がやや強く、全体のコントラストが控えめに見えます。
成虫は林縁の開けた場所を選んで移動し、湿った地面で吸水する姿が観察されることがあります。
分布は北部から中部の森林地帯で広く記録され、低地から丘陵まで安定して確認されています。
本種は後翅裏の淡褐色地に白帯が整い、外縁の黒帯が細く続く点が地域的な特徴として見られます。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の明るい筋をゆっくり往復するように飛ぶ傾向があります。
近似種の Tirumala limniace limniace は青白色部がより広く、後翅裏の白帯が太い点で本種と容易に区別できます。

・マサキルリマダラ (ベトナム産)
   Euploea tulliolus dehaani Lucas,1853

1枚
Euploea tulliolus dehaani はベトナムでは翅が濃い青紫色を帯び、黒色部との境界が滑らかに見えるのが特徴です。
雄は前翅の光沢が強く、雌はやや落ち着いた色調で白斑が控えめに並びます。
成虫は林内の薄明るい場所を静かに移動し、湿った地面で吸水する姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で広く確認され、低地から丘陵まで安定して見られます。
本種は後翅裏面の亜外縁の中室外側と外縁の白点列がどちらも小さく、中央部には白点が存在しない点が特徴です。
前翅裏面では前縁に白点が一つあり、中室外側に三つの白点が並ぶことが安定した形質となっています。
近似種の Euploea modesta modesta は後翅裏の白斑が大きく、翅色がより黒く見える点で本種と区別できます。

・ミダムスルリマダラ (ベトナム産)
   Euploea midamus Linnaeus, 1758

1枚
Euploea midamus はベトナムでは翅が深い青紫色を帯び、黒色部との境界がはっきり見えるのが特徴です。
雄は前翅の光沢が強く、雌はやや落ち着いた色調で白斑が控えめに並びます。
成虫は林内の明るい筋を静かに移動し、湿った地面で吸水する姿が記録されています。
分布は東南アジアに広く見られ、ベトナムでは北部から中部の森林地帯で安定して確認されています。
本種は後翅裏面の亜外縁の中室外側の白点列が外縁列の二倍の長さとなり、両列の間隔が広い点が特徴です。
さらに後翅裏中央の四から七個の白点が弧を描くように並び、前翅裏では前縁に一つ、中室外側に二つの白点が整います。
近似種の Euploea eyndhovii は後翅裏の白斑が大きく、青色光沢が弱い点で本種と区別できます。

・ツマムラサキマダラ (ベトナム産)
   Euploea mulciber mulciber (Cramer, [1777])

12枚
Euploea mulciber mulciber はベトナムでは翅が深い青紫色を帯び、黒色部との境界がはっきり見えるのが特徴です。
雄は前翅の光沢が強く、雌はやや鈍い色調で白斑が控えめに並びます。
成虫は林内の薄明るい場所を静かに移動し、湿った地面で吸水する姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で広く確認され、低地から丘陵まで安定して見られます。
本種は後翅裏の白斑が小さく、外縁に沿って整然と並ぶ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに丸みのある翅を持ち、林縁を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Euploea core godartii は後翅裏の白斑が大きく、翅色がより黒く見える点で本種と区別できます。

・ガランピマダラ (ベトナム産)
   Euploea core amymone (Godart, 1819)

1枚
Euploea core amymone はベトナムでは黒褐色の翅を持ち、白斑が小さく整って並ぶ落ち着いた印象の個体が多いです。
雄は後翅裏面の亜外縁に白点を欠くことが特徴で、雌は小さな白斑が並び全体がやや明るく見えます。
成虫は林縁の開けた場所を静かに移動し、湿った地面で吸水する姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で広く確認され、低地から丘陵まで安定して見られます。
本種は後翅裏の白斑が小さく、外縁に沿って均等に並ぶ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに丸みのある翅を持ち、林内の明るい筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Euploea mulciber mulciber は後翅裏の白斑がさらに小さく、青紫色の光沢が強い点で本種と区別できます。

・クルーギークルリマダラ (ベトナム産)
   Euploea klugii erichsonii C. Felder et R. Felder, [1865]

1枚
Euploea klugii erichsonii はベトナムでは濃褐色の翅を持ち、白斑が控えめで落ち着いた印象を与える個体が多いです。
雄は前翅の光沢が強く、雌はやや淡い色調で白点がわずかに目立つ傾向があります。
成虫は林内の薄明るい場所を静かに移動し、湿った地面で吸水する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、低地から丘陵まで幅広い環境で見られます。
本種は後翅裏面の中央に白点を持たず、外縁の白点列が前縁付近まで連続する点が特徴として知られています。
雌雄ともに丸みのある翅を持ち、林縁を一定の高さで往復するように飛ぶことが多いです。
近似種の Euploea sylvester harrisii は後翅裏中央に白点が並び、白斑がより大きく明瞭な点で本種と区別できます。

・ホソチョウ (ベトナム産)
   Acraea issoria issoria Hubner, 1816

16枚
Acraea issoria issoria はベトナムでは橙色の翅が明るく、黒斑が細かく並ぶため繊細な印象に見えます。
雄は前翅の黒斑がやや弱く、雌は斑紋が濃く出て全体が落ち着いた色調になります。
成虫は林縁の開けた場所を軽く漂うように移動し、花の多い地点で短時間吸蜜する姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、低地から丘陵まで幅広い環境で見られます。
本種は後翅裏の黒斑が細かく、外縁に沿って均等に並ぶ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の明るい筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Acraea issoria formosana(台湾産) は後翅裏の黒斑が大きく、斑紋がより強調される点で本種と区別できます

・ツマグロヒョウモン (ベトナム産)
   Argynnis hyperbius hyperbius (Linnaeus, 1763)

2枚
Argynnis hyperbius hyperbius はベトナムでは橙色の翅が鮮やかで、黒斑が細かく並ぶため軽快な印象に見えます。
雄は前翅の黒斑がやや弱く、雌は斑紋が濃く出て全体が落ち着いた色調になります。
成虫は日当たりのよい草地や林縁を広く移動し、花の多い場所で吸蜜する姿がよく観察されます。
分布は北部から中部の丘陵地帯を中心に記録され、開けた環境の多い地域で安定して見られます。
本種は後翅裏の銀白色の帯が細く、外縁の黒斑が整って並ぶ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅広い翅を持ち、日差しの差し込む場所を選んで滑るように飛ぶ傾向があります。
近似種の Argynnis childreni は後翅裏の銀白帯が太く、黒斑が大きく強調される点で本種と区別できます。

・タイワンキマダラ (ベトナム産)
   Cupha erymanthis lotis Sulzer (1776)

1枚
Cupha erymanthis lotis はベトナムでは橙色部が明るく、黒斑が細く並ぶため軽い印象の翅になります。
雄は前翅の橙色が鮮明で、雌は黒斑がやや強く全体が落ち着いた色調に見えます。
成虫は林縁の開けた場所を素早く移動し、花の多い地点で短時間吸蜜する姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、低地から丘陵まで幅広い環境で見られます。
本種は後翅裏の黒斑が細かく、外縁に沿って均等に並ぶ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、日差しの差し込む場所を選んで滑るように飛ぶ傾向があります。
近似種の Cupha arias は後翅裏の黒斑が大きく、橙色部が濃く見える点で本種と区別できます。

・リュウキュウミスジ (ベトナム産)
   Neptis hylas kamarupa Moore, 1875

13枚
Neptis hylas kamarupa はベトナムでは白帯が細く伸び、黒色部との対比が強いため鋭い印象の翅になります。
雄は前翅の白帯が明瞭で、雌は白帯がやや広く全体が柔らかい色調に見えます。
成虫は林縁の明るい筋を軽く移動し、湿った地面に短く降りる姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で広く確認され、低地から丘陵まで安定して見られます。
本種は前翅の白帯が直線的で、後翅の白帯が細く整う点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の開けた場所を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Neptis clinia は前翅の白帯が湾曲し、後翅の白帯がさらに細くなる点で本種と区別できます。

・イエルブリイミスジ (ベトナム産)
   Neptis yerburii Butler, 1886

2枚
Neptis yerburii はベトナムでは白帯が細く明瞭で、前翅中室外側の三角斑が非常に大きい点が特徴的です。
雄は白帯が直線的に伸び、雌は白帯がやや広く全体が柔らかい印象になります。
成虫は林縁の明るい場所を軽く移動し、湿った地面に短く降りる姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、低地から丘陵まで幅広い環境で見られます。
本種は後翅の白帯が細く整い、前翅の大きな三角斑が目立つ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Neptis clinia は前翅の白帯が湾曲し、後翅の白帯がさらに細くなるため本種と区別できます。

・タイワンミスジ (ベトナム産)
   Neptis nata adipala Moore, 1872

1枚
Neptis nata adipala はベトナムでは白帯が細く明瞭で、黒色部との対比が強くすっきりした印象の翅になります。
雄は前翅の白帯が直線的に伸び、雌は白帯がやや広く全体が柔らかい色調に見えます。
成虫は林縁の明るい場所を素早く移動し、湿った地面に短く降りる姿が観察されています。
分布はインドシナ半島に広く見られ、ベトナムでは北部から中部の森林地帯で安定して記録されています。
本種は後翅の白帯が細く整い、前翅の白帯が直線的に走る点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Neptis clinia は前翅の白帯が湾曲し、後翅の白帯がさらに細くなる点で本種と区別できます。

・タイワンイチモンジ (ベトナム産)
   Athyma cama camasa (Fruhstorfer, 1906)

1枚
Athyma cama camasa はベトナムでは白帯が太く明瞭で、黒褐色部との境界がはっきりするため力強い印象の翅になります。
雄は前翅の白帯が直線的に伸び、雌は白帯がやや広く全体が柔らかい色調に見えます。
成虫は林縁の明るい場所を素早く移動し、日差しの差し込む地点で短く静止する姿が観察されています。
分布はインドシナ半島の北東部に広く見られ、ベトナムでは北部から中部の森林地帯で安定して記録されています。
本種は後翅の白帯が太く整い、前翅の白帯が直線的に走る点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Athyma nefte asita は白帯が細く、前翅の帯がわずかに湾曲する点で本種と区別できます。

・ツマジロアカイチモンジ (ベトナム産)
   Lebadea martha (Fabricius, 1787)

1枚
Lebadea martha はベトナムでは翅の橙褐色が濃く、後翅の白斑が細く並ぶため落ち着いた印象になります。
雄は前翅の光沢が強く、雌はやや淡い色調で白斑が明瞭に見える傾向があります。
成虫は林縁の明るい場所をゆっくり移動し、花の多い地点で短時間吸蜜する姿が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、低地から丘陵まで幅広い環境で見られます。
本種は後翅裏面の中央に白点を持たず、外縁の白点列が前縁近くまで連続する点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに丸みのある翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Lebadea alexis は後翅裏の白斑が大きく、外縁の白点列が途中で途切れるため本種と区別できます。

・ルリタテハ (ベトナム産)
   Kaniska canace canace (Linnaeus, 1763)

1枚
Kaniska canace canace はベトナムでは青色帯が鮮明で、黒褐色部との対比が強く力強い印象の翅になります。
雄は青色帯が細く鋭く見え、雌は帯がやや広く全体が柔らかい色調になります。
成虫は林縁の暗い場所から急に飛び出し、日差しの差す地点で短く静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯で確認され、山地から丘陵まで幅広い環境で記録されています。
本種は後翅の青色帯が太く、前翅の外縁が深く切れ込む形状が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに力強い飛び方を示し、林内の陰影の多い場所を選んで移動する傾向があります。
近似種の Kaniska canace muscosa(インド北部産)は青色帯が淡く、後翅外縁の切れ込みが浅い点で本種と区別できます。

・リュウキュウムラサキ (ベトナム産)
   Hypolimnas bolina jacintha (Drury, [1773])

7枚
Hypolimnas bolina jacintha はベトナムでは黒色部が深く、前翅の白斑が大きく際立つため力強い印象になります。
雄は白斑の輪郭が鋭く光沢が強く、雌は斑紋がやや淡く全体が柔らかい色調に見えます。
成虫は林縁の開けた場所を広く移動し、花の多い地点で短時間吸蜜する姿が観察されています。
分布は大陸亜種としてインドシナ半島に広く見られ、ベトナムでは北部から中部の低地から丘陵まで安定して記録されています。
本種は後翅の白斑が丸く整い、前翅の斑紋が大きく広がる点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、日差しの差し込む場所を選んで滑るように飛ぶ傾向があります。
近似種の Hypolimnas misippus は雌が橙色型を示し、前翅の白斑が小さい点で本種と明確に区別できます。

・メスアカムラサキ (ベトナム産) 
  Hypolimnas misippus misippus (Linnaeus,1764)

2枚
Hypolimnas misippus misippus はベトナムでは橙色部が濃く、黒色帯との境界がくっきりするため鮮やかな外観になります。
雄は黒地に白斑が明瞭に現れ、雌は橙色型と暗色型があり模様の変化が大きく見えます。
成虫は開けた草地を軽く飛び回り、日中に花を訪れて短時間吸蜜する行動が知られています。
分布は日本産や台湾産と同じ亜種としてインドシナ半島にも広く見られ、ベトナムでは低地から農地周辺まで安定して記録されています。
本種は雌の斑紋変異が多く、季節によって出現する型の割合が変わる点が地域的な特徴として挙げられます。
雌雄ともに翅裏が淡褐色で、乾季でも大きな色調変化を示さない傾向があります。
近似種の Hypolimnas bolina は雄が紫光を帯びた黒色地を示し、雌の白斑配置も異なるため本種と容易に区別できます。

・スンダハレギチョウ (ベトナム産)
   Cethosia penthesilea methypsea Butler, 1879

1枚
Cethosia penthesilea methypsea はベトナムでは橙色部が濃く、黒帯との境界が明瞭なため力強い外観になります。
雄は前翅の橙色が鮮やかで、雌は白斑が大きく全体が落ち着いた色調に見える点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を素早く飛び回り、花の咲く地点で短時間吸蜜する行動が記録されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く見られ、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅裏面亜外縁部の黒点列の前縁側に斑紋が二つ並ぶことが特徴で、地域個体群でも安定して観察されます。
雌雄ともに翅縁が強く波打ち、林内の開けた筋を軽快に移動する傾向があります。
近似種の Cethosia cyane は同部の斑紋が一つであり、この点で本種と容易に区別できます。

・キアネハレギチョウ (ベトナム産)
   Cethosia cyane euanthes Fruhstorfer, 1912

6枚
Cethosia cyane euanthes はベトナムでは橙色部が淡く、黒帯との対比が柔らかいため軽やかな印象になります。
雄は前翅の橙色が明るく、雌は白斑が大きく全体がやや落ち着いた色調に見えます。
成虫は林縁の明るい場所を素早く移動し、花の咲く地点で短時間吸蜜する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅外縁の切れ込みが浅く、裏面の模様が細かく連続する点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに波打つ翅縁を持ち、林内の開けた筋を軽快に飛び抜ける傾向があります。
近似種の Cethosia penthesilea methypsea は後翅裏面亜外縁部の黒点列前縁側の斑紋が二つであり、一つしか持たない本種と容易に区別できます。

・カバシタゴマダラ (ベトナム産)
   Hestinalis nama nama (Doubleday, 1845)

6枚
Hestinalis nama nama はベトナムでは翅の白帯が広く、黒褐色部との対比が強いため明るい印象になります。
雄は白帯が直線的に伸び、雌は帯がやや広く全体が柔らかい色調に見える点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を軽く移動し、湿った地面に短く降りる行動が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯で記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅の白帯が太く整い、裏面の淡色部が広いことが地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Hestinalis nama confucius(中国南部産) は白帯が細く、裏面の淡色部が狭い点で本種と区別できます。

・チャイロタテハ (ベトナム産)
   Vindula erota erota (The Common Cruiser)

6枚
Vindula erota erota はベトナムでは橙褐色が濃く、翅の黒帯が引き締まって見えるため力強い印象になります。
雄は前翅の橙色が明るく、雌はやや淡色で白斑が大きく見える点が異なります。
成虫は林縁の開けた場所を滑るように移動し、湿った地面に短く降りる行動が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅外縁の切れ込みが深く、裏面の褐色模様が細かく連続する点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の明るい筋を一定の高さで飛び抜ける傾向があります。
近似種の Vindula dejone は前翅の橙色が淡く、後翅外縁の切れ込みが浅いことから本種と容易に区別できます。

・キミスジ (ベトナム産)
   Symbrenthia lilaea lilaea (Hewitson, 1864)

13枚
Symbrenthia lilaea lilaea はベトナムでは橙色帯が鮮明で、黒斑との対比が強く引き締まった印象になります。
雄は前翅の橙色部が広く、雌は色調がやや淡く翅形が丸みを帯びる点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を敏捷に移動し、樹液や落果に短く集まる行動が見られます。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅裏面の樹皮状模様が細かく、乾季型でも模様が締まって見える点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに素早い飛翔を示し、林内の開けた筋を一定の高さで通過する傾向があります。
近似種の Symbrenthia hypatia は前翅の橙色帯がより広く、裏面の樹皮模様が粗いことから本種と容易に区別できます。

・ルリボシタテハモドキ (ベトナム産)
   Junonia hierta (Fabricius, 1798)

3枚
Junonia hierta はベトナムでは黄色部が濃く、黒帯との対比が強いため明るく目立つ外観になります。
雄は前翅の黄色が鮮明で、雌はやや淡色で黒帯が広く見える点が異なります。
成虫は草地の周縁を素早く移動し、日差しの差す地点で短く翅を開く行動が観察されています。
分布は北部から中部の開けた環境に広く記録され、低地の草原や農地周辺でも安定して見られます。
本種は後翅裏面の細い線模様が整い、乾季でも色調の変化が少ない点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに地面近くを直線的に飛ぶ傾向があり、開けた場所での活動が多く見られます。
近似種の Junonia lemonias は黄色部を欠き全体が暗色で、翅裏の線が太く直線的なため本種と容易に区別できます。

・クロタテハモドキ (ベトナム産)
   Junonia iphita iphita (Cramer, [1779])

6枚
Junonia iphita iphita はベトナムでは翅裏の波状線が細かく、全体が淡褐色で落ち着いた印象になります。
雄は表面の褐色が濃く翅形が締まり、雌は淡色で模様の境界が柔らかく見える点が異なります。
成虫は林縁の薄暗い場所を低く移動し、湿った地面に短く降りる行動が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅裏面の太い波状線が連続し、休止時に枯葉状に見える点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに短い距離を滑るように飛び、林内の開けた筋を選んで移動する傾向があります。
近似種の Junonia lemonias は前翅先端が角ばり、翅裏の線が細く直線的で、表面に橙色帯が入る点で本種と区別できます。

・ハイイロタテハモドキ (ベトナム産)
   Junonia atlites (Linnaeus, 1763)

3枚
Junonia atlites はベトナムでは翅表の灰褐色が淡く、帯状模様が細く整うため落ち着いた印象になります。
雄は翅表の褐色がやや濃く縁取りが締まり、雌は淡色で翅形が幅広く見える点が異なります。
成虫は林縁の薄暗い場所を低く移動し、落葉の上に短く降りて静止する行動が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は翅裏の細い線が規則的に並び、全体が灰褐色で均質に見える点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに弱い飛翔で地面近くをふわりと進み、林内の陰影の多い場所を選んで移動する傾向があります。
近似種の Junonia lemonias は前翅先端が角張り橙色帯が明瞭で、翅裏の線が太く波状になるため本種と容易に区別できます。

・イシガケチョウ (ベトナム産)
   Cyrestis thyodamas thyodamas Doyere, [1840]

6枚
Cyrestis thyodamas thyodamas はベトナムでは白色部がやや灰色を帯び、帯模様が細く整うため落ち着いた印象になります。
雄は前翅の帯が直線的に並び、雌は褐色部が広く全体が柔らかい色調に見える点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を静かに移動し、日差しの差す地点で短く翅を開く行動が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅の帯が乱れにくく、裏面の線模様が細かく連続する点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで滑るように飛ぶ傾向があります。
近似種の Cyrestis nivea は白色部が広く帯が細く、後翅の帯が直線的で、本種とは模様の太さと配置で区別できます。

・キレバイシガケチョウ (ベトナム産)
   Cyrestis themire vatinia Fruhstorfer, 1901

14枚
Cyrestis themire vatinia はベトナムでは白色部がやや黄味を帯び、帯模様が太く際立つため力強い印象になります。
雄は前翅の帯が直線的に並び、雌は褐色部が広く全体が柔らかい色調に見える点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を静かに移動し、日差しの差す地点で短く翅を開く行動が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅外縁の黒褐色帯が明瞭で、裏面の線模様が太く連続する点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで滑るように飛ぶ傾向があります。
近似種の Cyrestis thyodamas は帯が細く白色部が広いため、本種とは模様の太さと色調で容易に区別できます。

・ウスイロヒメイシガケ (ベトナム産)
   Chersonesia risa risa (Doubleday, [1848])

3枚
Chersonesia risa risa はベトナムでは橙色帯が濃く、黒褐色部との境界が明瞭なため引き締まった外観になります。
雄は前翅の橙色が鮮やかで帯が細く整い、雌は淡色で斑紋が広く見える点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を軽く移動し、日差しの差す地点で短く翅を開く姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は前翅表面の亜外縁にある黒褐色の線が直線的で、裏面の帯模様が細かく連続する点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに細長い翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで滑るように飛ぶ傾向があります。
近似種の Chersonesia intermedia(ナミオビヒメイシガケ) は同部の黒褐色線が曲線となり、直線になる本種とは線の形状で明確に区別できます。

・カバイロスミナガシ (ベトナム産)
   Pseudergolis wedah wedah (Kollar, 1848)

2枚
Pseudergolis wedah wedah はベトナムでは翅表の褐色が濃く、帯模様が太く浮き上がるため重厚な印象になります。
雄は前翅の褐色部が締まり、雌は淡色で斑紋が広く見える点が異なります。
成虫は林縁の薄暗い場所をゆっくり移動し、落葉の上に短く降りて静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅裏面の帯が太く、樹皮状の模様が密に並ぶ点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の陰影の多い場所を選んで一定の高さで進む傾向があります。
近似種の Pseudergolis avesta は帯が細く色調が淡いため、本種とは模様の太さと濃さで容易に区別できます。

・ハガタイナズマ (ベトナム産)
   Euthalia monina kesava (Moore, 1859)

2枚
Pseudergolis wedah wedah はベトナムでは翅表の褐色が深く、帯模様が太く浮き上がるため重みのある外観になります。
雄は前翅の暗色部が締まり、雌は個体変異が大きく雄に似た濃色型から淡色で斑紋が広い型まで幅がある点が特徴です。
成虫は林縁の薄暗い場所をゆっくり進み、落葉の上に短く降りて静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は翅頂が鋭く尖り、雌の変異型が多様でもこの形状によって安定して識別できる点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の陰影の多い場所を選んで一定の高さで移動する傾向があります。
近似種の Pseudergolis avesta は帯が細く淡色で、翅頂が丸みを帯びるため本種とは輪郭の違いで区別できます。

・ハイイロヒメイナズマ (ベトナム産)
   Cynitia lepidea mirditta (Fruhstorfer, 1913)

6枚
Cynitia lepidea mirditta はベトナムでは淡橙色部が広く、黒褐色との境界が滑らかに続くため柔らかい外観になります。
雄は前翅の淡色帯が細く整い、雌は帯が広く色調がやや淡く見える点が異なります。
成虫は林縁の明るい場所を軽く移動し、花の咲く地点で短く吸蜜する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅表面の灰色帯が狭く、同属内の類似種と比べても帯の幅が一定して細い点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに軽い飛翔で林内の開けた筋を一定の高さで進む傾向があります。
近似種の Cynitia lepidea lepidea(タイ北部産) は後翅の灰色帯が広く、帯の幅が狭い本種とは模様の広がりで区別できます。

・アオヘリコイナズマ (ベトナム産)
   Tanaecia julii odilina (Fruhstorfer, 1913)

4枚
Tanaecia julii odilina はベトナムでは前翅表の白帯がほとんど現れず、全体が暗褐色で引き締まった印象になります。
雄は暗色部が濃く帯状部が細く見え、雌は褐色がやや淡く斑紋が広がる点が異なります。
成虫は林縁の薄明るい場所を素早く移動し、湿った地面に短く降りて静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の常緑林に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は前翅前縁の白斑が弱く、後翅の淡色帯も細いため、同属内でも暗色の比率が高い点が地域的特徴として知られています。
雌雄ともに直線的な飛び方で林内の開けた筋を一定の高さで進む傾向があります。
別亜種の Tanaecia julii julii(タイ南部産) は前翅前縁の白斑が明瞭ではなく、白帯が細いため、本種とは暗色部の広がりと帯の幅で区別できます。

・イアピスコイナズマ (ベトナム産)
   Tanaecia iapis (Godart, 1824)

5枚
Tanaecia iapis はベトナムでは前翅の翅頂が鋭く尖り、暗褐色部が広いため引き締まった外観になります。
雄は暗色が濃く帯の境界が明瞭で、雌は淡色部がやや広く柔らかい色調に見える点が異なります。
成虫は林縁の半陰影の場所を軽く移動し、湿った地面に短く降りて静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は裏面の細い線模様が密に並び、前翅の尖った輪郭が識別点として特に有効とされています。
雌雄ともに直線的な飛び方で林内の開けた筋を一定の高さで進む傾向があります。
近似種の Tanaecia munda は前翅の先端が丸く中央帯が広いため、翅頂が尖る本種とは輪郭と帯の幅で区別できます

・ウスグロコイナズマ (ベトナム産)
   Tanaecia jahnu jahnides (Fruhstorfer, 1905)

2枚
Tanaecia jahnu jahnides はベトナムでは翅表の暗褐色が強く、中央帯が細く見えるため落ち着いた外観になります。
雄は暗色部が締まり帯の境界が明瞭で、雌は淡色部がやや広く柔らかい印象になる点が異なります。
成虫は林縁の薄明るい場所を素早く移動し、湿った地面に短く降りて静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は裏面の線模様が細かく連続し、前翅の輪郭がやや尖ることで同属内でも識別しやすい特徴があります。
雌雄ともに直線的な飛び方で林内の開けた筋を一定の高さで進む傾向があります。
近似種の Tanaecia munda は中央帯が広く淡色部が強く出るため、帯が細い本種とは模様の幅と色調で区別できます。

・タイリクオビイナズマ (ベトナム産)
   Bassarona recta monilis Moore, 1897

1枚
Bassarona recta monilis はベトナムでは前翅の白帯が細く、暗褐色部が広いため落ち着いた外観になります。
雄は翅表の暗色が濃く帯が直線的に並び、雌は淡色部がやや広く柔らかい印象になる点が異なります。
成虫は林縁の半日陰を軽く移動し、樹液や湿った地面に短く降りて静止する姿が観察されています。
分布は北部から中部の森林地帯に広く記録され、低地から丘陵まで安定して生息しています。
本種は後翅外縁の暗色帯が太く、裏面の線模様が連続して明瞭に走る点が地域的な特徴として知られています。
雌雄ともに幅のある翅を持ち、林内の開けた筋を一定の高さで滑るように進む傾向があります。
近似種の Bassarona dunya は白帯が白点状に並ぶため、帯が連続する本種とは斑紋の形状で区別できます。

・アタマスヒメフタオチョウ (ベトナム産)
   Polyura athamas Drury, 1773

6枚
Polyura athamas は,前翅の外縁がやや張り出し,後翅の尾状突起が短く力強い形を示します。
ベトナム産では地色の褐色が深く,後翅の淡色帯が細めで,模様の境界が引き締まって見えます。
雄は後翅の淡色帯が明瞭で光沢が強く,雌は褐色部が広く淡色帯が弱く出るため,全体が落ち着いた印象になります。
成虫は林縁付近を素早く飛び,日差しの差す場所で短時間とどまって吸水する姿が見られます。
分布はベトナム北部から中部の森林地帯に広く生息し,低地から丘陵の樹林周辺で観察されます。
本種は地域によって帯の幅に変異が見られますが,ベトナム個体は比較的均質な模様を保つ傾向があります。
近似種の Polyura eudamippus は後翅の尾状突起が長く細く,淡色帯が広い点で,本種とは尾の形状と帯の幅で容易に区別できます。

・トラフタテハ (ベトナム産)
   Parthenos sylvia lilacinus Butler,1879

3枚
Arthenos sylvia lilacinus は,前翅の白帯が広く明瞭で,外縁の黒色部との対比がはっきり見えます。
ベトナム産では後翅の淡色部がやや細く,地色の灰褐色が濃く出る傾向があります。
雄は白帯の輪郭が鋭く光沢が強く,雌は褐色味が増して白帯がやや弱く,全体に柔らかい印象になります。
成虫は林縁の開けた場所を軽快に移動し,樹液の出る幹に集まることが多いです。
分布はベトナム北部から中部の森林帯に広がり,低地から山地の樹林周辺で確認されています。
本種は地域差が小さく,ベトナム個体は帯の形状が比較的安定している点が特徴です。
近似種の Arthenos ransonnetii は前翅白帯が細く後翅の暗色部が広いため,本種とは帯の幅と後翅の濃色域の広さで区別できます。

・カバシタビロウドタテハ (ベトナム産)
    Terinos clarissa militum Oberthur, 1897

12枚
Terinos clarissa militum は,翅表の橙色が濃く,白帯が細く締まり,全体が引き締まった印象になります。
ベトナム産では後翅外縁の黒色部が広めで,橙色部との境界が明瞭に見えます。
雄は橙色が深く白帯が細く,雌は淡色部が広がり翅形もやや丸みを帯びるため,雌雄で雰囲気が異なります。
成虫は林内の薄明るい場所を滑らかに移動し,湿った地面で短時間とどまる姿が観察されます。
分布はベトナム北部から中部の森林地帯に広がり,低地から丘陵の樹林周辺で記録されています。
本種は地域差が比較的小さく,ベトナム個体は帯の幅が安定している点が特徴です。
近似種の Terinos terpander robertsia は橙色部がほとんど見られないため,本種とは帯の幅と橙色域の有無で区別できます。

・コノハチョウ (ベトナム産)
    Kallima inachus siamensis Fruhstorfer, 1912

6枚
Kallima inachus siamensis は,翅表の青帯が幅広く,黒色部との境界がはっきりして力強い印象になります。
ベトナム産では青帯の発色がやや淡く,後翅の暗色部が広めに出る傾向があります。
雄は青帯が濃く輪郭が鋭く,雌は褐色味が増して青帯が細く,全体に落ち着いた色調になります。
成虫は林内の通路を素早く移動し,落果の汁や樹液に集まる姿が見られます。
分布はベトナム北部から中部の森林帯に広がり,湿り気のある林縁や谷沿いで観察されています。
本種は翅裏の葉脈状の線が明瞭で,枯葉に似た保護色が安定している点が特徴です。
別亜種の Kallima limborgii limborgii は青帯が細く褐色部が広いため,本種とは帯の幅と翅表の色調で区別できます。

・チビコムラサキ (ベトナム産)
    Rohana parisatis pseudosiamensis Nguyen-Phung, 1985

1枚
Rohana parisatis pseudosiamensis は,翅表の橙褐色帯が太く,外縁の黒色部が濃く締まり,力強い模様になります。
ベトナム産では後翅の角張りがやや弱く,翅裏の褐色模様が細かく刻まれる点が特徴として見られます。
雄は橙褐色帯が明瞭で光沢が強く,雌は暗色部が広がり帯のコントラストが弱く,全体に落ち着いた色調になります。
成虫は林床近くを不規則に移動し,薄暗い場所で樹液に集まる姿が観察されます。
分布はベトナム北部から中部の森林帯に広がり,湿度の高い谷沿いや林縁で記録されています。
本種は地域差が比較的小さく,ベトナム個体は翅裏の褐色模様が細密で均質な点が際立ちます。
近似種の Rohana tonkiniana は橙色帯が濃く後翅の角張りが弱いため,本種とは帯の幅と翅形の違いで識別できます。

・コウラナミジャノメ (ベトナム産)
   Ypthima baldus baldus (Fabricius, 1775)

39枚
Ypthima baldus baldus は,淡褐色の翅に整った眼状斑が並び,控えめながら均整の取れた模様を示します。
ベトナム産では翅裏の線が細かく刻まれ,眼状斑の縁取りが繊細に見える傾向があります。
雄は斑が締まり色調が濃く,雌は淡色部が広がり眼状斑がやや大きく出るため,雌雄で印象が異なります。
成虫は地表近くを跳ねるように移動し,イネ科植物の間を行き来する姿がよく見られます。
分布はベトナム北部から中部の低地から丘陵にかけて広く,クックフォン国立公園では草地や木陰で特に普通です。
本種は翅裏の線模様が均質で,ベトナム個体では細密さが際立つ点が特徴になります。
近似種の Ypthima huebneri は眼状斑が小さく数も少ないため,本種とは斑の大きさと配置で容易に区別できます。

・フエブネリウラナミジャノメ (ベトナム産)
   Ypthima huebneri Kirby, 1871

1枚
Ypthima huebneri は,翅表が淡褐色で眼状斑が小さくまとまり,控えめながら整った模様を示します。
ベトナム産では翅裏の線が細く,乾いた色調が強く出るため,全体がすっきりした印象になります。
雄は眼状斑の輪郭が締まり色味が濃く,雌は淡色部が広がり斑がやや大きく見える点で雌雄が区別できます。
成虫は地表近くを軽く跳ねるように移動し,草の間を細かく行き来する姿が見られます。
分布はベトナム北部から中部の低地から丘陵にかけて広く,林縁の草地や半開放的な環境で普通に記録されています。
本種は翅裏の線模様が均質で,ベトナム個体では細い線が明瞭にそろう点が特徴になります。
近似種の Ypthima baldus baldus は眼状斑が大きく数も多いため,本種とは斑の大きさと配置で容易に区別できます。

・コノマムラサキ (ベトナム産)
   Coelites nothis nothis Westwood, [1850]

1枚
Coelites nothis nothis は,前翅の白帯が細く締まり,後翅裏面の暗色帯がはっきり区切れて見える点が特徴です。
雄は前翅の白帯が直線的で濃く,雌では帯がやや広く,翅色も淡くなる傾向があります。
成虫は林内の湿った場所を移動し,木陰を選んで静かに飛ぶことが多いです。
分布はベトナム北部から中部の山地で知られ,標高の高い森林で記録されています。
本種は薄暗い環境を選んで行動し,地表近くで姿を見せることが多いです。
雌は雄よりも動きが控えめで,植生の密な場所にとどまることが多いです。
近似種の Coelites epiminthia は後翅裏面の帯が細く不規則で,本種よりも白帯のコントラストが弱い点で区別できます

・タイリクシマジャノメ (ベトナム産)
   Ragadia critolaus critolaus de Niceville, 1893

9枚
Ragadia critolaus critolaus は,前翅の淡帯が細く整い,後翅の眼状紋が丸く均等に並ぶ点が特徴です。
雄は眼状紋の縁が濃く締まり,雌では紋がやや大きく,翅色が全体に明るく見えます。
成虫は林内の低い位置をゆっくり移動し,薄暗い場所を選んで飛ぶことが多いです。
分布はベトナム北部から中部の山地で確認され,湿度の高い森林で記録されています。
本種は落葉の多い地表付近で姿を見せ,木陰を選んで行動する傾向があります。
雌は雄よりも移動が控えめで,植生の密な区域にとどまることが多いです。
近似種の Ragadia makuta は後翅の眼状紋が細長く,本種よりも紋の間隔が不揃いで,前翅の淡帯が広い点で区別できます。

・シロオビクロヒカゲ (ベトナム産)
   Lethe verma stenopa Fruhstorfer, 1908

1枚
Lethe verma stenopa は,前翅の淡帯が細く伸び,後翅裏面の縞模様が明瞭に区切れる点が特徴です。
雄は翅の地色が濃く,雌では淡色部が広く見えるため,全体の印象が柔らかくなります。
成虫は林内の暗い場所を選んで移動し,樹木の根元付近を静かに飛ぶことが多いです。
分布はベトナム北部から中部の山地で確認され,湿度の高い森林で記録されています。
本種は落葉の多い地表近くで姿を見せ,木陰を選んで行動する傾向があります。
雌は雄よりも移動が控えめで,植生の密な区域にとどまることが多いです。
近似種の Lethe confusa は後翅裏面の帯が太く,本種よりも眼状紋が大きく,前翅の淡帯が短い点で区別できます。

・ヒメシロオビクロヒカゲ (ベトナム産)
   Lethe confuse Aurivillius, 1897

16枚
Lethe confusa は,後翅裏面の中央にある褐色帯が幅広く,その形が明瞭に区切れて見える点が特徴です。
雄は地色が濃く,雌では淡色部が広がるため,全体がやや明るい印象になります。
成虫は林内の薄暗い場所を選んで移動し,樹木の根元付近で短い距離を飛ぶことが多いです。
分布はベトナム北部から中部の山地で知られ,湿度の高い森林で記録されています。
本種は落葉の多い地表近くで姿を見せ,木陰を選んで行動する傾向があります。
雌は雄よりも移動が控えめで,植生の密な区域にとどまることが多いです。
近似種の Lethe verma stenopa は後翅裏面の中央の褐色帯の形状が異なり,本種よりも帯が細く整う点で区別できます。

・コヒトツメジャノメ (ベトナム産) 
  Mycalesis sangaica tunicula Fruhstorfer, 1911

1枚
Mycalesis sangaica tunicula は,後翅裏面の帯が太く湾曲し,眼状紋が均等に並ぶ点が特徴です。
雄は地色が濃く,雌では淡色部が広がるため,翅の模様がやや柔らかく見えます。
成虫は林内の低い位置を移動し,薄暗い場所で短い距離を飛ぶことが多いです。
分布はベトナム北部から中部の森林で知られ,湿度の高い山地で記録されています。
本種は落葉の多い地表近くで姿を見せ,木陰を選んで動く傾向があります。
雌は雄よりも行動範囲が狭く,植生の密な区域にとどまることが多いです。
近似種の Mycalesis mineus mineus は後翅裏面の帯が細く,本種よりも眼状紋が小さく,前翅の淡帯が直線的に見える点で区別できます。

・キレバヒトツメジャノメ (ベトナム産)
   Mycalesis mucianus mucianus Fruhstorfer, 1908

43枚
Mycalesis mucianus mucianus は,前翅翅頂がまっすぐに伸び,後翅裏面の帯が太く続く点が特徴です。
雄は翅の地色が濃く,雌では淡色部が広がるため,模様の境界が柔らかく見えます。
成虫は日陰を選んで移動し,ジャングル内の各所で活発に飛ぶ姿が確認されています。
分布はベトナム北部から中部の森林で知られ,湿度の高い山地で記録されています。
本種は後翅裏面の斑紋に個体差があるものの,翅形の特徴には大きな違いが見られません。
雌は雄よりも移動が控えめで,植生の密な区域にとどまることが多いです。
近似種の Mycalesis sangaica tunicula は後翅裏面の帯が細く,本種よりも眼状紋が小さく,斑紋の区切れ方が異なる点で識別できます。

・ヒメヒトツメジャノメ (ベトナム産)
   Mycalesis perseus tabitha (Fabricius, 1793)

6枚
Mycalesis perseus tabitha は,前翅裏面の翅頂付近に眼状紋が3つあり,前翅の白帯が細く伸び,後翅裏面の縞模様が明瞭に区切れる点が特徴です。
雄は白帯が直線的で濃く,雌では帯がやや広く,翅全体が淡く見える傾向があります。
成虫は林内の薄暗い場所を選んで移動し,地表近くを静かに飛ぶ姿がよく見られます。
分布はベトナム北部から中部の山地で知られ,湿度の高い森林で記録されています。
本種は落葉の多い地表付近で姿を見せ,木陰を選んで行動することが多いです。
雌は雄よりも移動が控えめで,植生の密な区域にとどまる傾向があります。
近似種の Mycalesis mineus mineus は後翅裏面の帯が細く,本種よりも眼状紋が小さく,前翅の白帯が短い点で区別できます。

・マルサラコジャノメ (ベトナム産)
   Mycalesis malsara Moore, 1857

31枚
Mycalesis malsara は,後翅裏面の白帯がくっきり浮き上がり,眼状紋が小さく整って並ぶ点が特徴です。
雄は翅の地色が濃く,雌では淡色部が広がるため,模様が柔らかく見える傾向があります。
成虫は林内の暗い場所を選んで移動し,地表近くを控えめに飛ぶ姿が観察されます。
分布はベトナム北部の山地で知られ,湿度の高い森林環境で記録されています。
本種は落葉の多い地表付近で姿を見せ,木陰を通るように行動することが多いです。
雌は雄よりも移動が少なく,植生の密な区域にとどまる傾向があります。
近似種の Mycalesis lepcha は後翅裏面の白帯が太く直線的で,本種よりも眼状紋が大きく,帯の輪郭が鋭い点で区別できます。

・シロオビイチモンジジャノメ (ベトナム産)
   Orsotriaena medus medus (Fabricius, 1775)

1枚
Orsotriaena medus medus は,前翅の白帯が細く伸び,後翅裏面の暗色帯がはっきり区切れて見える点が特徴です。
雄は翅表が濃色で眼状紋が小さく,雌では紋がやや大きく,翅の色調も明るくなります。
成虫は林内の湿った場所を選んで移動し,草本の間を低くゆっくり飛ぶ姿が観察されます。
分布はベトナム北部から中部の森林で知られ,日陰の多い山地で記録されています。
本種は地表近くの薄暗い環境を好み,落葉の多い場所で姿を見せることが多いです。
雌は雄よりも行動範囲が狭く,植生の密な区域にとどまる傾向があります。
近似種の Orsotriaena medus mandata はインド北部からミャンマーに分布し,後翅裏面の帯が広く,本種よりも眼状紋が大きい点で区別できます。

・コジャノメ (ベトナム産)
   Mycalesis francisca ulia Fruhstorfer, 1908

16枚
Mycalesis francisca ulia は裏面の帯が細く屈曲し、眼状紋が整った列をつくる点が特徴として見られます。
雄は濃色で前翅の性標が明瞭に現れ、雌は淡色で眼状紋がやや強調されて見えます。
成虫は林内の地表近くを静かに移動し、落葉の間を縫うように飛ぶ姿が観察されます。
北ベトナムに生息する亜種で、森林の中でも比較的明るい場所に局所的に分布します。
本種はジャングル内の開けた環境で見られましたが、発生地は限られていました。
近似種の Mycalesis mineus mineus は裏面の帯が直線的で、眼状紋が本種より大きく、前翅外縁の丸みが弱い点で区別できます。

・デフィシエンスコジャノメ (ベトナム産)
   Mycalesis deficiens Fruhstorfer 1906

1枚
Mycalesis deficiens は翅形が丸く、後翅裏面の褐色帯が大きく湾曲して流れるように続く点が特徴として見られます。
雄は濃色で前翅の性標が明瞭に現れ、雌は淡色で眼状紋がやや強く、模様の境界が柔らかく映ります。
成虫は林内の低い位置をゆっくり進み、落葉の間を抜けるように飛ぶ姿が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿り気のある環境に局所的に生息します。
本種は丸みのある翅形と湾曲した褐色帯がよく目立ち、暗い林内で静かに行動する傾向があります。
近似種の Mycalesis mineus mineus は裏面の帯が直線的で、眼状紋が本種より大きく、前翅外縁の丸みが弱い点で区別できます。

・ルリモンワモンチョウ (ベトナム産)
   Thaumantis diores diores Tytler, 1939

1枚
Thaumantis diores diores は翅表の青紫色帯が広く、黒褐色部との対比が強い点が特徴として知られます。
雄は青紫帯の発色が濃く、雌は帯が淡く幅がやや狭いことが外観の違いとして見られます。
成虫は林内の木陰を静かに移動し、薄暗い場所で翅を閉じて休む姿がよく確認されます。
インドシナ半島の北部に広く分布する亜種で、ベトナムでは北部から中部の森林で見られます。
本種は林床近くを穏やかに進み、光が差し込む場所で静止することが多いです。
近似種の Thaumantis odana は青紫帯が弱く、翅表の黒褐色部が広く、本種より帯の発色が控えめな点で区別できます。

・マルバネワモンチョウ (ベトナム産)
   Faunis canens Hubner, 1826

1枚
Faunis canens は翅表が深い褐色で、裏面には太く弧を描く帯が入り、落ち着いた色調が特徴として見られます。
雄は濃色で翅の質感が重く、雌は淡色で帯の境界が明瞭に現れる点が違いとして分かります。
成虫は林内の地表近くを静かに移動し、薄暗い場所で翅を閉じて休む姿が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿り気のある林床で局所的に生息します。
本種は裏面がシラホシワモンチョウと似ていますが、表面の模様が大きく異なるため識別は容易です。
近似種の Faunis eumeus は裏面の帯が細く直線的で、翅表の光沢が本種より強く、前翅外縁の丸みが弱い点で区別できます。

・シラホシヒメワモン (ベトナム産)
   Faunis eumeus eumeus (Drury,1773)

8枚
Faunis eumeus eumeus は翅表が深い褐色で、裏面には細く弧を描く帯が入り、落ち着いた色調が特徴として見られます。
雄は翅の光沢が強く、雌は淡色で帯の境界がはっきりし、模様の印象が異なって見えます。
成虫は林内の低い位置を静かに進み、薄暗い場所で翅を閉じてとどまる姿が確認されます。
台湾に分布する亜種と同じ亜種で、ベトナムでは北部から中部の森林に生息します。
本種は湿り気のある林床で局所的に見られ、落葉の多い環境で観察されることが多いです。
近似種の Faunis canens は裏面の帯が太く大きく湾曲し、翅表の色調が本種より濃く、模様の対比が強い点で区別できます。

・クロコノマチョウ (ベトナム産)
   Melanitis phedima ganapati Fruhstorfer, 1908

1枚
Melanitis phedima ganapati は翅形がやや角ばり、裏面の褐色帯が波状に続き、落葉に似た保護色が特徴として見られます。
雄は濃色で前翅の暗色域が広く、雌は淡色で眼状紋がやや大きく、模様の境界が柔らかく映ります。
成虫は林内の薄暗い場所を低く移動し、夕方に活動が増える傾向が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿り気のある林床で局所的に生息します。
本種は落葉の多い環境で姿を見せることが多く、周囲に溶け込むような外観が特徴的です。
近似種の Melanitis leda leda は翅の切れ込みが浅く、裏面の帯がより均一で、眼状紋が本種より控えめな点で区別できます。

・キオビコノマチョウ (ベトナム産)
   Melanitis zitenius (Herbst, 1796)

4枚
Melanitis zitenius は前翅表面に黄褐色の斑紋がよく発達し、裏面では褐色帯が大きく曲がる点が特徴として見られます。
雄は翅表の暗色が強く、雌は淡色で眼状紋がやや明瞭に出るため、外観の差が分かりやすいです。
成虫は林内の地表近くを断続的に移動し、薄暗い場所で翅を閉じてとどまる姿が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿り気のある林床で局所的に生息します。
本種は落葉に似た外観をもち、林内で周囲に溶け込むような姿が印象的です。
近似種の Melanitis leda leda は裏面の帯が均一で、眼状紋が本種より小さく、前翅外縁の丸みが強い点で区別できます。

・ダルリサマダラジャノメ 北部亜種 (ベトナム産)
   Penthema darlisa melema Riley & Godfrey, 1921

3枚
Penthema darlisa melema は翅表に白斑がよく発達し、黒褐色との対比が強く、はっきりした模様が特徴として見られます。
雄は白斑が直線的に並び、雌は斑紋がやや淡く、翅形に丸みが出る点が違いとして分かります。
成虫は林内の木陰を静かに移動し、薄暗い場所で翅を閉じてとどまる姿が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿度の高い常緑樹林で局所的に生息します。
本種は台湾のシロスジマダラに似た印象を持ちますが、白斑の形状と配置が異なり識別は容易です。
近似種の Penthema lisarda lisarda は白帯が細く湾曲し、翅表の黒褐色部が本種より広く、斑紋の直線性が弱い点で区別できます。

・ダルリサマダラジャノメ 南部亜種 (ベトナム産)
   Penthema darlisa mimetica Lathy, 1900

10枚
Penthema darlisa mimetica は翅表の白斑があまり発達せず、黒褐色部が広く見える南部亜種として知られます。
雄は白斑が細く控えめで、雌はやや淡色で斑紋の境界が柔らかく映る点が違いとして分かります。
成虫は林内の木陰を低く移動し、薄暗い場所で翅を閉じてとどまる姿が確認されます。
ベトナムでは中部から南部の森林に分布し、湿度の高い常緑樹林で局所的に生息します。
本種は白斑が弱いため全体に暗色の印象が強く、林内で落ち着いた外観を示します。
近似種の Penthema lisarda lisarda は白帯が細く湾曲し、翅表の黒褐色部が本種より広く、斑紋の直線性が弱い点で区別できます。

・ルリモンジャノメ (ベトナム産)
   Elymnias hypermnestra hainana Moore, 1878

3枚
Elymnias hypermnestra hainana は翅表が暗色で、前翅の白帯が細く、全体に落ち着いた色調が特徴として見られます。
雄は白帯が控えめで光沢が強く、雌は帯がやや広く淡色で、模様の境界が柔らかく映る点が違いとして分かります。
成虫は林内の木陰を低く移動し、薄暗い場所で翅を閉じて静止する姿が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿度の高い林縁や林床で局所的に生息します。
本種は暗い環境で周囲に溶け込むような外観を示し、林内で控えめに行動する傾向があります。
近似種の Elymnias malelas malelas は前翅の白帯が太く明瞭で、翅表の暗色部が本種より狭く、帯の対比が強い点で区別できます。

・サウエリルリモンジャノメ (ベトナム産)
   Elymnias saueri Distant, 1882

1枚
Elymnias saueri は翅表が暗色で、前翅の白帯が細く、全体に引き締まった模様が特徴として見られます。
雄は白帯が控えめで光沢が強く、雌は帯がやや広く淡色で、模様の境界が柔らかく映る点が違いとして分かります。
成虫は林内の木陰を低く移動し、薄暗い場所で翅を閉じて静止する姿が確認されます。
ベトナムでは北部から中部の森林に分布し、湿度の高い林縁や林床で局所的に生息します。
本種は暗い環境で周囲に溶け込むような外観を示し、林内で控えめに行動する傾向があります。
近似種の Elymnias hypermnestra hainana は前翅の白帯が本種より太く、翅表の暗色部が狭く、帯の対比が強い点で区別できます。






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