インドネシアの蝶 <シロチョウ科>


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・ベニモンシロチョウ (インドネシア・バリ島産)   Delias hyparete hyparete (Linnaeus, 1758)

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Delias hyparete hyparete は白色の地に黒い縁取りが明瞭に入り、後翅の赤橙色斑が鮮やかに際立つことが特徴です。 裏面は淡黄色を基調とし、前翅と後翅に細い黒線が走り、表面よりも柔らかい印象になります。 インドネシアではジャワ島・スマトラ島・バリ島などに広く分布し、低地から丘陵帯の開けた環境や林縁でよく見られます。 雄は白色部がより明るく、黒縁が引き締まり、後翅の赤橙色斑が小さめで整った形になります。 雌は白色部がやや黄味を帯び、黒縁が太く、後翅の赤橙色斑が大きく不規則になる傾向があります。 近似種のDelias pasithoe は後翅の赤色斑がより濃く広く、前翅の黒縁が太い点で本亜種と区別できます。

・ヤエヤマシロチョウ (インドネシア・バリ島産)   Appias olferna Swinhoe, 1890

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Appias olferna は前翅が細長く白色部が広いことが特徴で、インドネシア産個体では白帯が明瞭でコントラストが強く見えます。
雄は翅表の黒縁がやや広く、雌は黒縁がさらに太く後翅外縁に灰色を帯びるため全体が重く見えます。
裏面は淡黄色で、インドネシア産では乾いた色調になりやすく、季節変異による濃淡の幅が比較的狭いです。
分布はスマトラ、ジャワ、バリ、ロンボク、スラウェシ南部などインドネシアの広い地域に見られ、低地から丘陵帯まで幅広く生息します。
飛翔は直線的で速く、日中に林縁や開けた場所を活発に移動することが多いです。
近似種の Appias lyncida は翅表の黒縁がより広く、裏面の黄色が濃い点で区別できます。

・アサギシロチョウ (インドネシア・バリ島産)   Pareronia valeria valeria (Cramer, 1776)

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Pareronia valeria valeria は前翅が細長く、淡い青白色の地色に黒帯が明瞭に入り、光の角度で色調がやや変化して見えます。
雌は全体に白色部が広く、黒帯が太くなるため雄よりもコントラストが強く見えます。
インドネシアではジャワ島やバリ島を中心に低地からやや開けた森林周辺まで広く分布し、比較的よく見られる種です。
後翅の外縁は丸みがあり、飛翔時には淡色部が強く目立つため識別しやすい特徴を示します。
雄は前翅の青白色がより鮮明で、雌は黒帯が太く翅形もやや幅広くなる点で判別できます。
近似種のPareronia hippia は青色味が弱く、前翅の黒帯が細く均一で、雌の白色部がさらに広い点で本種と異なります。

・クロテンシロチョウ (インドネシア・バリ島産)   Leptosia nina malayana Fruhstorfer, 1910

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Leptosia nina malayana は小型で翅が薄く、白色の地に淡い灰色の斑が前翅先端付近に控えめに入るのが特徴です。
雌は白色部がやや広く、前翅先端の灰色斑が濃くなるため、雄よりも模様がはっきり見えます。
インドネシアではスマトラ島やジャワ島の林縁や草地に広く分布し、低地の開けた環境でよく観察されます。
翅は細長く、飛翔は弱くふわりとした動きで、近距離でも識別しやすい印象を与えます。
雄は前翅の灰色斑が薄く、雌は斑が濃く翅形もやや丸みを帯びる点で区別できます。
近似種のLeptosia alcesta は前翅の灰色斑がより明瞭で、翅形がやや幅広く、本亜種よりも全体のコントラストが強い点で異なります。






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