カンボジアの蝶 <アゲハチョウ科>


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・キシタアゲハ (カンボジア産)
   Troides aeacus aeacus (Felder & Felder, 1860)

2枚
Troides aeacus aeacus は後翅の黄色帯が広く、黒脈が太く浮き上がり、力強い印象の模様が特徴として見られます。
雄は黄色帯が鮮明で前翅の黒色部が締まり、雌はより大型で黄色帯が淡く広がる点が違いとして分かります。
成虫は林縁の高所を大きく羽ばたきながら移動し、花を訪れる際にはゆっくり下降する動きが確認されます。
カンボジアでは低地から丘陵の森林に分布し、湿度の高い林縁で安定して記録されています。
本種は開けた場所と林内を行き来しながら飛翔し、日差しの差す場所で吸蜜する姿がよく見られます。
近似種の Troides helena は後翅の黄色帯が狭く、黒脈がより太く、前翅の黒色部が本種より広い点で区別できます。

・タイワンモンキアゲハ (カンボジア産)
   Papilio nephelus chaon Westwood, 1845

1枚
Papilio nephelus chaon は後翅の白帯が幅広く、黒色部との対比が強く見え、力強い模様が特徴として知られます。
雄は白帯が直線的で締まった印象があり、雌は帯がやや広がり翅形に柔らかさが出る点が違いとして分かります。
成虫は林縁を素早く移動し、花を訪れる際にはゆっくりと下降する動きが確認されます。
カンボジアでは低地の森林から丘陵部にかけて分布し、湿度の高い林縁で安定して記録されています。
本種は開けた場所と林内を行き来しながら飛翔し、日差しの差す場所で吸蜜する姿がよく見られます。
近似種の Papilio helenus helenus は後翅の白帯が太く丸みを帯び、翅表の黒色部が本種より広く、帯の形状が異なる点で区別できます。

・ベニモンアゲハ (カンボジア産)
   Pachliopta aristolochiae goniopeltis (Rothschild, 1908)

1枚
Pachliopta aristolochiae goniopeltis は前翅が細長く、後翅の白斑が丸く並び、赤帯が鮮明に見える点が特徴として知られます。
雄は白斑が小さく黒色部が締まり、雌は斑がやや大きく翅形に幅が出る点が違いとして分かります。
成虫は林縁をゆっくり移動し、花を訪れる際には一定の高さを保ちながら滑空する姿が確認されます。
カンボジアでは低地の森林から農地周辺まで広く分布し、湿度の高い環境で安定して記録されています。
本種は開けた場所と林内を行き来しながら吸蜜し、赤帯が光を受けて目立つことが多いです。
近似種の Pachliopta hector は後翅の白斑が細長く、赤帯が太く広がり、翅表の黒色部が本種より濃い点で区別できます。

・アオスジアゲハ (カンボジア産)
   Graphium sarpedon luctatius (FRUHSTORFER, 1907)

3枚
Graphium sarpedon luctatius は翅表の青緑色帯が細く締まり、黒色部との対比が強く、鋭い印象の模様が特徴として見られます。
雄は青緑帯が直線的で光沢が強く、雌は帯がやや広く淡色で、翅形に丸みが出る点が違いとして分かります。
成虫は林縁を素早く移動し、吸水のために地面へ降りる際には短時間とどまる姿が確認されます。
カンボジアでは低地から丘陵の森林に広く分布し、湿度の高い林縁や河川周辺で安定して記録されています。
本種は開けた場所と林内を行き来しながら飛翔し、青緑帯が光を受けて鮮やかに見えることが多いです。
近似種の Graphium doson は青帯が細く直線的で、後翅の黒斑が本種より大きく並ぶ点で区別できます。

・クセノクレスタイマイ (カンボジア産)
   Graphium xenocles (Doubleday, 1842)

1枚
Graphium xenocles は前翅の黒色部が広く、淡色帯が細く通り、後翅が丸く尾状突起を欠く形が特徴です。
カンボジア産では淡色帯が直線的に見え、翅全体のコントラストが強く引き締まった印象になります。
雄は翅の光沢が明瞭で、雌は淡色部がやや広く、後翅外縁がより丸く見える傾向があります。
分布はカンボジア南部から中部の森林周辺に多く、低地の林縁や林道沿いで普通に観察されます。
本種は素早く移動し、林道を一定の高さで飛び、吸水のために地面へ降りることがあります。
近似種の Graphium megarus は淡色帯が太く、前翅の帯が幅広く、後翅の形がより角張る点で本種と区別できます。

・コモンマダラタイマイ (カンボジア産)
   Graphium megarus megapenthes (Fruhstorfer, 1902)

2枚
Graphium megarus megapenthes は前翅の淡色帯が太く明瞭で、後翅は尾状突起を欠き、丸みのある形が特徴です。
カンボジア産では淡色部のコントラストが強く、翅の縁取りがはっきり見える傾向があります。
雄は翅の光沢が強く、雌は淡色帯がやや広がり、後翅外縁がより柔らかい輪郭になります。
分布はカンボジア南部から中部の森林周辺に多く、低地の林縁や林道沿いで普通に見られます。
本種は林道を素早く移動し、地表で吸水する姿が観察されることがあります。
近似種の Graphium xenocles は淡色帯が細く、翅の黒色部が広く、後翅の形がより丸く見える点で本種と区別できます。

・キベリアゲハ (カンボジア産)
   Chilasa clytia clytia (Linnaeus, 1758)

7枚
Chilasa clytia clytia は前翅の黒色部が広く、淡色帯が細く入り、後翅の白帯が明瞭に並ぶ姿が特徴です。
カンボジア産では淡色部のコントラストが強く、翅の縁取りがはっきり見える傾向があります。
雄は翅の光沢が強く、雌は白帯がやや広がり、後翅外縁が丸みを帯びて見えます。
分布はカンボジア南部から中部の森林周辺に多く、低地の林縁や林道沿いで普通に観察されます。
本種は林道を軽快に移動し、湿った地面に降りて吸水することがあります。
近似種の Chilasa paradoxa は白帯が太く、前翅の黒色部が狭く、後翅の形がより角張る点で本種と区別できます。

・ミカドアゲハ (カンボジア産)
   Graphium doson axion (C. & R. Felder, 1864)

6枚
Graphium doson axion は前翅の淡色帯が細く伸び、後翅が丸く尾状突起を欠く形が特徴です。
カンボジア産では淡色部の境界がくっきりし、黒色部との対比が強く見える傾向があります。
雄は翅の光沢が強く、雌は淡色帯がやや広がり、後翅外縁が柔らかい輪郭になります。
分布はカンボジア南部から中部の森林周辺に多く、低地の林縁や湿った林道沿いで普通に観察されます。
本種は林道を軽快に移動し、湿った地面に降りて吸水することがあります。
近似種の Graphium xenocles は淡色帯がさらに細く、前翅の黒色部が広く、後翅の形がより丸く見える点で本種と区別できます。

・コモンタイマイ (カンボジア産)
   Graphium agamemnon agamemnon (Linnaeus, 1758)

1枚
Graphium agamemnon agamemnon は前翅の緑色帯が細く連なり、黒色部との境界が鋭く見える点が特徴です。
カンボジア産では緑帯の色調が濃く、後翅の模様が整って見える傾向があります。
雄は緑帯が直線的に並び、雌は帯がやや乱れ、後翅の黒色部が広く重厚な印象になります。
分布はカンボジア南部から中部の森林周辺に多く、低地の林縁や林道沿いで普通に観察されます。
本種は素早く飛び、林道を一定の高さで移動し、日当たりのよい場所で吸蜜することがあります。
近似種の Graphium arycles は緑帯が太く、後翅の黒色部が狭く、前翅の帯が幅広い点で本種と区別できます。

・アリクレスタイマイ (カンボジア産)
   Graphium arycles arycles (Fruhstorfer, 1899)

1枚
Graphium arycles arycles はカンボジアでは前翅の淡緑色帯が均質で、黒地との境が滑らかに見えることが特徴です。
雄は前翅の帯が細く直線的で、雌は帯が幅広く後翅外縁の黒部が強く出て重みのある印象になります。
裏面は淡褐色で斑紋が細かく並び、カンボジア産ではその配置が整って見えます。
成虫は林縁で吸水や吸蜜を行い、素早く高度を変えながら移動することが多いです。
分布はカンボジア中部から南部の森林周辺に広く見られます。
近似種の Graphium arycles は前翅帯がやや太く、後翅外縁の黒部が広い点で区別できます。

・オナガタイマイ (カンボジア産)
   Graphium antiphates nebulosus (Butler, 1881)

2枚
Graphium antiphates nebulosus はカンボジアでは前翅の淡色帯が細く、後翅の黒紋が締まって見える個体が多いです。
雄は淡色部が明るく、雌は帯が広めで全体に落ち着いた色調になります。
成虫は林縁を軽快に移動し、湿った地面で吸水する姿がよく観察されます。
分布はカンボジア南部から中部の森林地帯に広く、低地の樹林周辺に多く見られます。
地域差によって帯の幅や黒紋の濃さが変化し、模様の強弱に個体差が生じます。
飛翔中の淡色帯の細さが識別の際に役立つことがあります。
近似種の Graphium nomius は前翅の帯が太く、後翅の黒紋が大きい点で本種と明確に異なります。

・アリステウスオナガタイマイ (カンボジア産)
   Graphium aristeus hermocrates (C. & R. Felder, 1865)

6枚
Graphium aristeus hermocrates はカンボジアでは後翅の赤斑が鮮明で、前翅の淡色帯が細く整う傾向があります。
雄は赤斑が明るく際立ち、雌は帯がやや広く翅形に柔らかい印象が出ます。
成虫は林縁を敏速に移動し、花を巡って吸蜜する姿がよく見られます。
分布はカンボジア南部から中部の森林地帯に広く、丘陵から低地の樹林周辺で多く確認されています。
地域差によって赤斑の大きさや形が変化し、模様の強弱に個体差が生じます。
飛翔時に赤斑が光を受けて強調されることがあり、観察時の識別に役立ちます。
近似種の Graphium nomius は前翅の帯が太く、後翅の赤斑が小さい点で本種と明確に異なります。

・ノミウスオナガタイマイ (カンボジア産)
   Graphium nomius swinhoei (Moore, 1878)

1枚
Graphium nomius swinhoei はカンボジアでは前翅の白帯が細く、後翅外縁の黒部が締まり全体が引き締まって見えます。
雄は白帯が直線的で明るく、雌は帯がやや広く後翅の黒部が強調されるため重厚な印象になります。
成虫は林道沿いを素早く移動し、湿った地面で吸水する姿がよく確認されます。
分布はカンボジア南部から中部の森林周辺に広く、低地の樹林帯で安定して見られます。
地域差によって白帯の幅や黒部の濃さが変化し、模様の整い方に個体差が生じます。
飛翔時には白帯の細さが際立ち、観察時の識別に役立つことがあります。
近似種の Graphium antiphates は前翅の帯が広く、後翅の黒斑が小さい点で本種と区別できます。






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