カラスアゲハ



・カラスアゲハ  名義タイプ亜種, 日本本土・朝鮮半島亜種    Papilio dehaanii dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864


写真数: 76枚 


★★★★
【特  徴】  雄は,山地の渓谷などに多く見られ,夏には,林道などで湧き水があるような場所では,十数頭が集まって吸水集団を作ることがある。
 日本のカラスアゲハは,以前は, P.bianor dehaanii とされ,bianor の1亜種とされていたが,近年,亜種から種へ格上げとなった。
 日本産は,次の亜種に分かれている。
   名義タイプ亜種, 日本本土・朝鮮半島亜種 P.dehaanii dehaanii C. Felder et R. Felder, 1864
   八丈島亜種 P.dehaanii hachijonis Matsumura, 1919
   トカラ亜種 P.dehaanii tokaraensis Fujioka, 1975
 台湾産は,カラスアゲハという和名になっているが P.bianor thrasymedes Fruhstorfer,1909 であり,ヤエヤマカラスアゲハと同種である。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面にビロード条の黒斑が現れるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 キハダ・コクサギ・サンショウ・カラスザンショウ・イヌザンショウ¥ミヤマシキミ・カラタチ・ミカン類・ヒラミレモン(ミカン科),ハマセンダン
【発生期】  暖地では,年3回,発生し,3月下旬〜9月にかけて見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,5月中旬〜9月上旬にかけて見られる。
【発生地】  北海道からトカラ列島まで見られる。
 愛知県では,山地に多いが,平野部には少ない。
 長野県では,ミヤマカラスアゲハの方が多い。
【分  布】 種としては,日本以外では,朝鮮半島,サハリンに分布している。
【近似種】 ミヤマカラスアゲハに似るが,本種は,前翅裏面の黄白条がV字状になり,ミヤマカラスアゲハは外縁と平行に近い帯状になるので,区別することができる。
発生期

1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1979.5.20,愛知県岡崎市奥殿町,1♂
1979.5.20,愛知県岡崎市渡通津町,1♂
1979.5.24,愛知県岡崎市須渕町,2♂♂
1979.5.25,愛知県岡崎市須渕町,2♂♂
1979.5.30,愛知県岡崎市坂左右町,1♀
1979.8.9,愛知県岡崎市奥山田町,1♂
1979.8.22,愛知県岡崎市山綱町,1♂2♀♀
1979.8.31,愛知県岡崎市奥山田町,1♂
1979.9.5,愛知県岡崎市山綱町,1♂
1980.7.31,愛知県岡崎市矢作町,1♀
1980.8.22,愛知県岡崎市山綱町,1♂
1981.5.5,愛知県岡崎市須渕町,2♂♂
1981.6.7,愛知県岡崎市蓬生町,1♂
1991.8.19,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.5.7,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
2003.5.13,愛知県岡崎市高隆寺町,1♂,柵木宗孝
2003.8.29,愛知県岡崎市桑谷町,1♂3♀♀,柵木宗孝
2009.5.10,愛知県岡崎市東河原町,3♂♂
2010.8.18,長野県松本市白骨温泉,1♂
2015.7.29,岐阜県水鳥谷,1♀,関戸裕靖
2017.6.10,愛知県岡崎市石原町,1♂
2018.3.30,愛知県豊川市宮地山,1♂
2018.5.15,愛知県豊川市宮路山,7♂♂
2019.5.6,愛知県豊川市宮路山,1♂
2019.5.16,長野県飯田市下栗,3♂♂1♀
2019.5.19,滋賀県長浜市,1♂,足立幸子
2019.5.22,愛知県豊橋市葦毛湿原,1♂
2019.6.4,愛知県田原市蔵王山,1♂
2019.7.6,高知県香美市,1♂,高月陽生
2019.9.20,愛知県岡崎市本宮山,2♂♂4♀♀
2019.9.3,愛知県田原市蔵王山,1♀



 

 どうしても見つからなかったら,写真を下記まで送ってください。

E−mail

名前を調べるためのヒントをお知らせします! 
  



「チョウの名前調べ」
「日本の蝶」
「蝶の生態写真集」
「蝶の研究」
杉坂美典」のトップページ
E−mail