日本の蝶 <タテハチョウ科- ジャノメチョウ亜科 1


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・ルリモンジャノメ    Elymnias hypermnestra hainana Moore, 1878


写真数: 2枚


出現頻度
☆☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  迷蝶である。2021年は,西表島で偶産した。2022年以降,定着するかどうかを確認する必要がある。
 開長60〜68mm。中型のジャノメチョウで,飛び方はゆっくりで,長く飛び続けることが少なく,直ぐに止まる習性があるが,人の気配には敏感ですぐに飛び去ってしまう。単独で生活していることが多い
【雌  雄】 生態写真では,裏面だけでは,顕著な違いはなく,個体変異が大きいため,雌雄を区別することは難しいが,表面が見える場合は,♀は前後翅の亜外縁に青白斑が発達し,翅形が尖るので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 トウジュロ(ヤシ科)
【生  態】 1994年4月,6月に記録され,2021年は秋に偶産した。
【生息地】 竹富島,与那国島で2例が記録され,2021年は,西表島で偶産した。
【分  布】  種としては,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島(シンガポールタイ),フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,中国の南西部・南部,台湾に分布している。
 中国では,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省に,台湾と同じ亜種が分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
八重山



































記録
2021.11.10,沖縄県西表島,1♂,安中弘行
2021.11.28,沖縄県西表島,1ex.,三河和夫 

・ヒメウラナミジャノメ  名義タイプ亜種  Ypthima argus argus Butler, 1866


写真数: 114枚


出現頻度
★★★★
分布域 と 記録地点
【特  徴】  やや暗い場所を好み,林道や荒れ地などに生息し,地上近くを低く飛ぶ習性がある。
 後翅表面の眼状紋は,通常2個〜4個であるが,稀に5個〜6個の個体も出現する。


※ 後翅表面に眼状紋が6個ある個体
 春型と夏型があり,春型は,夏型よりも大きくなる。北海道や中部山岳地帯,寒冷地に生息する個体は,大型になる傾向があり,翅表の地色は薄くなり,裏面も白化する傾向がある。
【雌  雄】 ♀は,前翅翅表の翅頂近くの眼状紋がよく発達し,若干,翅形が丸くなり,翅表に薄い白色の部分が現れるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 アシボソ・チヂミザサ・ススキ・チガヤ・ネズミガヤ・ササクサ・シバ(ササ科)
【生  態】  暖地では,年4回,発生し,4月上旬〜11月中旬に見られる。
 寒冷地では,年1〜2回,発生し,5月下旬〜9月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から九州・屋久島まで広く見られる。
 愛知県では,平野部から山地にかけて広く生息している。
 長野県でも,平野部には多産していた。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の北部,ウスリー,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1978.4.15,愛知県岡崎市池金町,4♂♂2♀♀
1979.4.23,愛知県岡崎市茅原沢町,2♂♂
1979.5.20,愛知県岡崎市大柳町,2♂♂1♀
1979.6.3,愛知県岡崎市保母町,1♂
1979.6.21,愛知県岡崎市池金町,2♂♂2♀♀
1979.8.9,愛知県岡崎市奥山田町,2♂1♀
1979.9.15,愛知県岡崎市羽根町,2♂♂2♀♀
1980.5.3,愛知県岡崎市東蔵前町,2♂♂,村田文彦
1980.5.18,愛知県岡崎市須渕町,2♂♂
1980.7.13,愛知県岡崎市大幡町,4♂♂3♀♀
1981.4.29,愛知県岡崎市奥殿町,5♂♂2♀♀
1981.4.29,愛知県岡崎市丹坂町,7♂♂3♀♀
1981.6.7,愛知県岡崎市古部町,3♂♂1♀
1981.6.28,愛知県岡崎市大幡町,2♂♂
1982.5.5,愛知県岡崎市大柳町,2♂♂1♀
1988.9.10,愛知県岡崎市本宿町,2♂♂1♀,松井直人
1989.4.29,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1995.7.23,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.4.29,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.11.16,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
2000.5.29,愛知県岡崎市欠町,1♂1♀,大矢佑基
2000.6.11,愛知県岡崎市日名南町,1♂
2002.8.25,岐阜県高山市,3♂♂
2004.4.30,愛知県岡崎市美合町,6♂♂3♀♀
2005.5.3,愛知県額田郡額田町河原,2♂♂1♀
2005.5.15,愛知県南設楽郡鳳来町柿平,2♂♂1♀
2007.5.8,愛知県岡崎市秦梨町,1♀
2008.5.12,愛知県岡崎市秦梨町,1♀
2008.5.14,愛知県岡崎市秦梨町,1♂
2010.9.6,愛知県岡崎市池金町,1♂
2012.6.10,愛知県岡崎市池金町,2♂♂
2013.7.18,北海道層雲峡,1♀
2014.7.15,愛知県岡崎市小呂湿地,2♂♂
2015.4.24,愛知県豊田市野口町,1♂1♀
2015.5.26,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2015.7.21,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2015.9.26,愛知県岡崎市小呂湿地,1♀
2016.8.23,愛知県新城市作手,2♂♂2♀♀
2016.8.29,愛知県岡崎市池金町,2♂♂
2016.8.29,愛知県岡崎市小呂湿地,3♂♂
2016.9.19,愛知県岡崎市小呂湿地,4♀♀
2016.9.21,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂3♀♀
2016.11.3,愛知県岡崎市高隆寺町,1♂
2017.5.29,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2017.6.10,愛知県豊橋市岩崎町葦毛湿原新城市作手,1♂
2017.6.23,愛知県豊田市昭和の森,1♀
2017.9.19,愛知県岡崎市小呂湿地,4♂♂
2017.9.24,愛知県岡崎市小呂湿地,3♂♂1♀
2017.9.27,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2017.9.30,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂1♀
2017.10.3,愛知県岡崎市自然体験の森,多数exs.
2018.4.20,愛知県豊川市豊川,2♂♂2♀♀
2018.5.10,愛知県新城市七郷一色,1♂
2018.5.18,愛知県岡崎市池金町,多数exs.
2018.5.24,長野県美ヶ原,1♂
2018.6.17,愛知県新城市作手,1♂
2018.7.16,愛知県岡崎市小呂湿地,1♂
2018.7.16,愛知県岡崎市北山湿地,2♀♀
2018.8.31,長野県上伊那郡辰野町,1♀
2019.4.21,愛知県岡崎市上衣文町,1♂
2019.4.22,愛知県豊田市昭和の森,3♂♂
2019.4.23,愛知県岡崎市日名本町,3♂♂
2019.4.25,愛知県岡崎市日名本町,1♂2♀♀
2019.5.17,愛知県岡崎市自然体験の森,1♀
2019.7.13,愛知県春日井市落合公園,1♀,荒川尚彦
2019.7.13,高知県香美市,1♀,高月陽生
2019.9.2,愛知県岡崎市日名本町,3♂♂
2019.9.9,愛知県岡崎市小呂湿地,2♂♂1♀
2020.4.16,愛知県新城市大野,1♂
2020.4.24,愛知県岡崎市日名本町,2♂♂
2020.5.18,愛知県春日井市,1♀,荒川尚彦
2020.6.7,愛知県新城市作手,1♂
2020.7.9,愛知県岡崎市日名南本町,1♀
2020.7.11,高知県香美市,1♀,高月陽生
2020.7.19,愛知県岡崎市鶇巣町,3♂♂1♀
2020.8.29,高知県日高村,1♂1♀,高月陽生
2021.4.3,高知県香美市,1♂1♀,高月陽生
2021.4.21,愛知県新城市,1♀
2021.5.14,愛知県岡崎市渡通津町,4♂♂
2021.5.28,愛知県新城市作手,3♂♂
2021.7.12,愛知県岡崎市上衣文町,1♀
2021.9.7,愛知県岡崎市,2♂♂1♀
2021.11.7,愛知県岡崎市,細川町,3♀♀
2022.4.3,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.4.13,高知県香美市,1♂,高月陽生
2022.4.25,愛知県豊田市,3♂♂
2022.4.28,東京都小金井市,1♂,小林清二
2022.4.29,愛知県岡崎市矢作町,1♂,高村葉子
2022.4.30,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子
2022.5.2,岐阜県本巣市,3♂♂
2022.5.3,愛知県岡崎市池金町,1♂1♀,高村葉子
2022.6.19,愛知県新城市作手,1♂,高村葉子
2022.9.3,岩手県盛岡市,1♂1♀,山本和彦
2022.9.12,青森県階上町,1♀,三河和夫
2022.9.13,愛知県岡崎市八ツ木町,1♂,高村葉子

・ヤエヤマウラナミジャノメ    Ypthima yayeyamana Nire, 1920     日本特産種


写真数: 12枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 薄暗い場所を好み,林道などに生息し,地上近くを低く飛ぶ習性がある。
【雌  雄】 ♀は,前翅翅表の翅頂近くの眼状紋がよく発達し,若干,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 エダウチチヂミザサ・ササクサ・チガヤ(イネ科)
【生  態】 年4回,発生し,3月下旬〜11月中旬に見られる。
【生息地】  沖縄県の八重山諸島の石垣島と西表島のみに生息する固有種である。
 石垣島のバンナ岳では,2013年4月には,かなりの数の個体を見ることができた。幼虫で越冬する。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】 日本の特産種である。
【近似種】 マサキウラナミジャノメに似るが,本種は,後翅裏面の前縁にある眼状紋の外縁側には,マサキウラナミジャノメのように白色帯が現れないので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
八重山



































記録
2013.4.17,沖縄県石垣島バンナ岳,4♂♂2♀♀
2013.11.9,沖縄県西表島,1♂,安中弘行
2015.11.6,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2019.11.6,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2019.11.7,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行2019.11.9,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行

・ウラナミジャノメ  日本本土亜種    Ypthima multistriata niphonica Murayama, 1969


写真数: 68枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  薄暗い場所を好み,沼地や池などの周辺,草原,林道などに生息し,地上近くを低く飛ぶ習性がある。
 日本では,次の2亜種がある。
   日本本土亜種 Y.multistriata niphonica Murayama, 1969
   対馬・大陸亜種 Y.multistriata ganus Fruhstorfer, 1911
【雌  雄】 ♀は,前翅翅表の翅頂近くの眼状紋がよく発達し,若干,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ショウジョウスゲ(カヤツリグサ科),ススキ・ヌマガヤ(イネ科)
【生  態】  この亜種は,暖地では,年2回,発生し,6月上旬〜7月中旬,8月下旬から9月中下旬に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,6月上旬〜7月に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,静岡県から九州に見られるが激減している。
 神奈川県,福井県,和歌山県では,絶滅した。岐阜県,大阪府,鳥取県,島根県,徳島県,高知県,愛媛県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 愛知県では,絶滅危惧U類に指定され,数ヶ所で発生しているに過ぎない。
 岡崎市では,1ヶ所の生息地が残っているに過ぎない。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の南部・東部,朝鮮半島,台湾に分布している。
 台湾産は,以前は,日本産とは別種とされていたが,最近は,同種として扱われるようになり,台湾産は,Y. multistriata multistriata 名義タイプ亜種で,日本産のウラナミジャノメは,台湾産のウラナミジャノメ(別名 タイワンウラナミジャノメ)の亜種となった。しかし,現在,台湾産と日本産の違いが分析されており,別種になる可能性もある。
 中国では,河南省,江蘇省,江西省,浙江省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1967.6.14,愛知県岡崎市大幡町,2♂♂1♀
1968.6.15,愛知県岡崎市大幡町,1♂1♀
1970.6.20,愛知県岡崎市上池金町,1♀,高橋 昭
2001.6.25,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2001.6.30,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2001.9.14,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2001.9.25,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2002.6.28,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2002.9.5,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2002.9.18,愛知県岡崎市,1♂,鈴木栄二
2003.6.30,愛知県岡崎市,1♀,鈴木栄二
2015.6.9,愛知県新城市,1♂,関戸裕靖
2009.6.14,愛知県岡崎市,2♂♂
2010.7.11,愛知県岡崎市,2♂♂
2010.9.12,愛知県岡崎市,3♂♂1♀
2011.9.4,愛知県岡崎市,1ex.
2014.9.6,愛知県豊田市,1♂,関戸裕靖
2014.9.6,愛知県新城市,2♂♂,関戸裕靖
2016.8.29,愛知県岡崎市,1♀
2017.6.23,愛知県豊田市,4♂♂1♀
2018.6.1,兵庫県加古川市,1♀,安中弘行
2018.6.7,愛知県豊田市,1♂
2018.6.12,愛知県岡崎市,1♂
2020.6.24,愛知県岡崎市,1♀
2021.6.15,愛知県岡崎市,4♂♂2021.6.17,愛知県岡崎市,5♂♂1♀2021.9.7,愛知県岡崎市,3♀♀
2022.6.12,愛知県岡崎市,3♂♂


・ウラナミジャノメ  対馬・大陸亜種    Ypthima multistriata ganus Fruhstorfer, 1911


写真数: 7枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  薄暗い場所を好み,沼地や池などの周辺,草原,林道などに生息し,地上近くを低く飛ぶ習性がある。
 この亜種は,前翅の翅表の基部近くにある性標が大きく発達し,裏面の地色は薄くなるという特徴がある。
 8月下旬に訪島したときは,島内の各所で見ることができた。
【雌  雄】 ♀は,前翅翅表の翅頂近くの眼状紋がよく発達し,若干,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ショウジョウスゲ(カヤツリグサ科),ススキ・ヌマガヤ(イネ科)
【生  態】 この亜種は年2回発生し,6月中旬〜7月中旬,8月下旬〜9月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,九州の対馬にのみ分布している。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国の南部・東部,朝鮮半島,台湾に分布している。
 台湾産は,以前は,日本産とは別種とされていたが,最近は,同種として扱われるようになり,台湾産は,名義タイプ亜種で,日本産のウラナミジャノメは,台湾産のタイワンウラナミジャノメの亜種となった。しかし,現在,台湾産と日本産の違いが分析されており,別種になる可能性もある。
 中国では,河南省,江蘇省,江西省,浙江省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































記録
2012.6.24,長崎県対馬,1♂,足立幸子
2013.9.27,長崎県対馬,1♀,安中弘行
2013.9.28,長崎県対馬,1♂1♀,安中弘行

・マサキウラナミジャノメ     Ypthima masakii Ito, 1947     日本特産種


写真数: 19枚


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  薄暗い場所を好み,林道などに生息し,地上近くを低く飛ぶ習性がある。
 高温期に出現する個体は,低温期の個体よりも小型になる傾向がある。
【雌  雄】 ♀は,前翅翅表の翅頂近くの眼状紋がよく発達し,若干,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 リュウキュウチク・ササクサ・ススキ(イネ科)
【生  態】 年数回,発生し,3月中旬〜12月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  沖縄県の八重山諸島の石垣島と西表島のみに生息する固有種である。
 石垣島や西表島では,各所で見ることができた。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】 日本の特産種である。
【近似種】 (ヤエヤマウラナミジャノメの欄を参照)
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
八重山



































記録
2013.4.17,沖縄県石垣島バンナ岳,6♂♂3♀♀
2013.4.19,沖縄県西表島上原,2♂♂1♀
2013.5.19,沖縄県石垣市撮影,1♀,安中弘行
2013.11.7,沖縄県石垣市,1♂,安中弘行
2017.7.16,沖縄県石垣市,1♀,安中弘行
2021.11.26,沖縄県石垣島,1♀,三河和夫
2021.11.30,沖縄県西表島,1♂1♀,三河和夫



・リュウキュウウラナミジャノメ     Ypthima riukiuana Matsumura, 1906     日本特産種


写真数: 12枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 薄暗い場所を好み,林道などに生息し,地上近くを低く飛ぶ習性がある。
【雌  雄】 ♀は,前翅翅表の翅頂近くの眼状紋がよく発達し,若干,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 コゴメスゲ(カヤツリグサ科),オオササガヤ(イネ科)
【生  態】 年数回,発生し,5月下旬〜11月上旬に見られる。
【生息地】  沖縄県の沖縄本島の北部と周辺の島のみに生息する固有種である。幼虫で越冬する。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】 日本の特産種である。
【近似種】 マサキウラナミジャノメに似るが,本種の方が,後翅亜外縁の白帯がより鮮明になるので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
沖縄本島



































記録
2014.6.8,沖縄県名護市多野岳,1♀,栗栖和信2014.7.27,沖縄県名護市多野岳,1ex.,栗栖和信2014.10.25,沖縄県名護市,2♀♀,安中弘行
2015.5.30,沖縄県名護市多野岳,1♂,栗栖和信
2015.6.5,沖縄県名護市,2♂♂,安中弘行
2022.10.11,沖縄県国頭村,1♂1♀,三河和夫

・ベニヒカゲ  本州亜種    Erebia neriene niphonica Janson, 1877


写真数: 28枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  高山の明るい草原に生息し,晴れた日に地上近くをかなり速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
 日本では,以前は,17亜種が記載されたが,現在では,次の2亜種にまとめられた。
   本州亜種 E.neriene niphonica Janson, 1877
   北海道亜種 E.neriene scoparia Butler, [1882]
 次の地域では,法律で採集禁止種に指定されている。
群馬県全域(県),山梨県全域(県),長野県全域(県),重複指定:長野県小諸市(市)
【雌  雄】 ♀は,地色が淡く,後翅裏面に幅の広い淡い白帯または黄帯が出るので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 オニノガリヤス・ヒメノガリヤス(イネ科),ホンモンジスゲ・ミヤマカンスゲ・ナンブスゲ・ヤワラスゲ・タテヤマスゲ・ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 この亜種は,年1回,発生し,8月上旬〜9月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  東北地方から中部地方の高山帯で見ることができる。
 発生地は限られるが,発生地での個体数は多い。
 山梨県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国,朝鮮半島,サハリン,千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 クモマベニヒカゲに似るが,クモマベニヒカゲには裏面に鮮明なジグザグ状の白帯があり,本種には裏面にはないので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
寒冷地



































記録
2006.8.19,長野県池の平湿原,1♂,川瀬弘幸
2010.8.17,長野県木曽駒ケ岳千畳敷,4♂♂2♀♀
2011.8.16,長野県八ヶ岳横岳,2♂♂4♀♀
2018.8.30,長野県八ヶ岳横岳,2♂♂1♀
2019.8.21,長野県須崎市,1♂1♀,関戸裕靖
2019.9.7,長野県東御市,1♀,関戸裕靖

・ベニヒカゲ  北海道亜種    Erebia neriene scoparia Butler, [1882]


写真数: 8枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 明るい草原に生息し,晴れた日に地上近くをかなり速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
【雌  雄】 ♀は,地色が淡く,後翅裏面に幅の広い淡い白帯または黄帯が出るので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 オニノガリヤス・ヒメノガリヤス(イネ科),ホンモンジスゲ・ミヤマカンスゲ・ナンブスゲ・ヤワラスゲ・タテヤマスゲ・ヒメカンスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 この亜種は,年1回,発生し,7月中旬〜8月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,北海道の低地から高山まで分布する。発生地は限られるが,発生地での個体数は多い。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中国,朝鮮半島,サハリン,千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 (ベニヒカゲ本州亜種の欄を参照)
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録
2002.8.15,北海道札幌市定山渓,1♂,川瀬弘幸
2007.8.19,北海道札幌市,2♀♀,安中弘行
2013.7.27,北海道層雲峡,2♂♂,安中弘行

・クモマベニヒカゲ  北海道亜種    Erebia ligea rishirizana Matsumura, 1928


写真数: 1枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  明るい草原に生息し,晴れた日に地上近くをかなり速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
 卵から成虫になるまで,3年間を要する。
 日本では,次の2亜種がある。
   北海道亜種 E.ligea rishirizana Matsumura, 1928
   本州亜種 E.ligea takanonis Matsumura, 1909
  北海道産は,小型で,表面の亜外縁にある褐色帯は,赤味を帯びて暗く,幅が細くなるという特徴がある。
【雌  雄】 ♀は,翅表の褐色帯が淡く,褐色帯中の黒斑の中央に小白斑があるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 イワノガリヤス・ヒメノガリヤス(イネ科),カワラスゲ・ミヤマクロスゲ・タニスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 この亜種は,年1回,発生し,7月中旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,北海道の高山地帯に分布している。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ヨーロッパ,シベリア,アルタイ,モンゴル,中国,朝鮮半島北部,サハリンに分布している。
 中国では,新疆ウィグル自治區,山西省,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 ベニヒカゲに似るが,本種は,後翅表面の亜外縁に褐色帯が発達し,その中央に黒斑が発達するので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録


・クモマベニヒカゲ  本州亜種    Erebia ligea takanonis Matsumura, 1909


写真数: 22枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  明るい草原に生息し,晴れた日に地上近くをかなり速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
 卵から成虫になるまで,3年間を要する。
 次の地域では,法律で採集禁止種に指定されている。
長野県全域(県),山梨県全域(県)
【雌  雄】 ♀は,翅表の褐色帯が淡くて幅広く,褐色帯中の黒斑の中央に小白斑があるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 イワノガリヤス・ヒメノガリヤス(イネ科),カワラスゲ・ミヤマクロスゲ・タニスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 この亜種は,年1回,発生し,7月中旬〜8月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,本州の高山地帯に分布ししている。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ヨーロッパ,シベリア,アルタイ,モンゴル,中国,朝鮮半島北部,サハリンに分布している。
 中国では,新疆ウィグル自治區,山西省,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 ベニヒカゲに似るが,本種は,後翅表面の亜外縁に褐色帯が発達し,その中央に黒斑が発達するので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
本州高山



































記録
2001.8.27,長野県木曽駒ケ岳,2♂♂2♀♀
2013.8.13,長野県駒ヶ岳,1♀,足立幸子
2018.8.1,長野県乗鞍岳,1♀,関野祥子
2020.8.19,長野県木曽駒ケ岳,2♂♂5♀♀


・ジャノメチョウ    Minois dryas bipunctata (Motschulsky, [1861])


写真数: 68枚


出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  明るい草原に生息し,地上近くを飛ぶが,すぐに止まる習性がある。人の気配にはとても敏感である。
 寒冷地に生息する個体は,小型になる傾向がある。
【雌  雄】 ♀は,地色が淡く,翅表の眼状紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ススキ・スズメノカタビラ・ノガリヤス(イネ科),ヒカゲスゲ・ショウジョウスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】  年1回,発生し,暖地では,6月下旬〜9月下旬に見られる。
 寒冷地では,6月下旬〜9月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から九州まで広く分布する。発生地は限られるが,発生地での個体数は多い。
 愛知県では,丘陵地から産地にかけて,局部的に発生している。
 東京都では,絶滅した。
【分  布】  種としては,日本以外では,ヨーロッパ,中央アジア,シベリア,チベット,アルタイ,モンゴル,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,新疆ウィグル自治區,山西省,黒竜江省,吉林省,遼寧省,浙江省,陳西省,河南省,江西省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
1979.8.20,愛知県岡崎市蔵次町,1♀
1980.7.5,愛知県岡崎市中園町,1♂,村田文彦
1980.7.13,愛知県岡崎市大幡町,2♂♂1♀
1980.7.13,愛知県岡崎市鴇巣町,1♀
1980.7.13,愛知県岡崎市上衣文町,1♂2♀♀
1980.8.23,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1982.9.5,愛知県岡崎市大柳町,2♂♂
1982.9.10,愛知県岡崎市東蔵前町,3♂♂2♀♀
1988.7.2,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1988.7.3,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
1988.7.22,愛知県岡崎市本宿町,1♀,松井直人
1998.6.27,愛知県岡崎市本宿町,1♂,松井直人
2004.8.12,千葉県君津市東粟倉,2♀♀
2011.8.17,長野県車山高原,3♂♂
2012.7.15,愛知県岡崎市奥殿町,1♀
2013.7.21,北海道層雲峡,2♂♂
2013.7.24,北海道陸別町,1♂
2014.7.15,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2014.9.9,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2016.8.23,愛知県新城市作手,2♂♂1♀
2017.9.19,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2018.7.18,愛知県豊田市面ノ木峠,3♀♀
2018.8.6,長野県開田高原西野,多数exs.
2018.8.31,長野県茅野市北山,3♂♂4♀♀
2018.8.31,長野県上伊那郡辰野町,2♂♂2♀♀
2019.7.28,愛知県豊田市旭八幡町,5♂♂1♀
2019.7.29,長野県下伊那郡阿智村,4♂♂2♀♀
2019.8.6,長野県下伊那郡阿智村,3♂♂2♀♀
2019.8.25,長野県飯田市しらびそ高原,9♂♂
2019.8.26,長野県飯田市しらびそ高原,6♂♂1♀
2020.7.2,長野県松本市,1♂
2020.7.15,岡山県新見市,1♂,高月陽生
2020.7.16,愛知県豊田市旭八幡町,2♂♂3♀♀
2020.7.18,山梨県北杜市,1♂,関野祥子
2020.7.28,長野県高ボッチ高原,4♂♂1♀
2020.7.29,長野県東御市,3♂♂2♀♀
2020.8.1,愛知県設楽町,多数♂♀
2020.8.13,愛知県豊根村,1♀
2021.6.26,長野県松本市,2♂♂
2021.7.21,長野県開田高原,3♂♂
2021.7.22,長野県湯の丸山,1♂
2021.7.24,長野県諏訪市八島ヶ原湿原,2♂♂
2022.7.2,長野県松本市,3♂♂
2022.7.30,岩手県久慈市,1♀,三河和夫
2022.8.24,青森県八戸市,1♀,関野祥子
2022.9.3,岩手県盛岡市,2♀♀,山本和彦

・タカネヒカゲ   飛騨山脈亜種    Oeneis norna asamana Matsumura, 1919    


写真数: 6枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  標高2500m以上の高山に生息し,ハイマツ帯の岩礫地で見られる。
 卵から成虫になるまで,3年間を要する。
 日本では,次の2亜種がある。
   飛騨山脈亜種 O.norna asamana Matsumura, 1919
   八ヶ岳亜種 O.norna sugitanii Shirozu, 1952
 次の地域では,法律で採集禁止種に指定されている。
沖縄県全域(県),長野県全域(県),山梨県全域(県)
【雌  雄】 ♀は,地色が明るく,翅形は丸みを帯び,眼状紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメスゲ・イワスゲ(カヤツリグサ科),ヒナガリヤス(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜7月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  本州の飛騨山脈に生息している。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】 種としては,日本以外では,アルタイ,シベリアに分布している。
【近似種】 ダイセツタカネヒカゲに似るが,本種は,より小型で,後翅表面の後角部に黒褐色斑があるので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
飛騨山脈



































記録
2010.7.23,長野県安曇野市常念岳,4♀♀,安中弘行

・タカネヒカゲ   八ヶ岳亜種    Oeneis norna sugitanii Shirozu, 1952    


写真数: 1枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  標高2500m以上の高山に生息し,ハイマツ帯の岩礫地で見られる。 
 卵から成虫になるまで,3年間を要する。
 この亜種は,地色が顕著に暗くなり,眼状紋の発達は悪く,裏面の波状の斑紋は明瞭になる。
 長野県では,法律によって採集禁止になっている。
【雌  雄】 ♀は,地色が明るく,翅形は丸みを帯び,眼状紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメスゲ・イワスゲ(カヤツリグサ科),ヒナガリヤス(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜7月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  長野県の八ヶ岳に生息している。
 長野県では,八ヶ岳亜種が絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧IA類(CR)に指定されている。
【分  布】 種としては,日本以外では,アルタイ,シベリアに分布している。
【近似種】 ダイセツタカネヒカゲに似るが,本種は,より小型で,後翅表面の後角部に黒褐色斑があるので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
八ヶ岳



































記録

・ダイセツタカネヒカゲ    Oeneis melissa daisetsuzana Matsumura, 1926


写真数: 6枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  地面にすぐに止まる習性があるが,人の気配に敏感である。
 卵から成虫になるまで,3年間を要する。
 国指定の天然記念物である。
【雌  雄】 ♀は,地色が明るく,翅形は丸みを帯び,眼状紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ダイセツイワスゲ・ミヤマクロスゲ・アシボソスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜7月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道の標高1800m以上の高山地帯の岩礫地に生息している。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】 種としては,日本以外では,ウラル北部,シベリア東部,カムチャツカ半島に分布している。
【近似種】 タカネヒカゲに似るが,本種は,少し大きく,後翅表面の後角部に黒褐色斑がないので,区別することができる。
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録
2011.7.9,北海道大雪山,1♀,安中弘行
2012.7.7,北海道大雪山,1♂,安中弘行
2015.7.5,北海道大雪山,1♂,足立幸子

・ヒメヒカゲ  長野県・群馬県亜種    Coenonympha oedippus annulifer Butler, 1877


写真数: 17枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  近年,自然開発によって本種の発生地は激減している。明るい湿地や草原に生息し,下草の上を低く飛び,すぐに止まる習性がある。
 日本には,次の2亜種がある。
   長野県・群馬県亜種 C.oedippus annulifer Butler, 1877
   本州中部・近畿・中国地方亜種 C.oedippus arothius Okada et Torii, 1945
 個体変異は大きいが,長野県・群馬県に生息する個体は,小型で,地色にやや赤味があり,眼状紋が小さくなる傾向がある。
 次の地域では,法律で採集禁止種に指定されている。
愛知県全域,長野県高ボッチ高原個体群(県),静岡県浜松市(県)
【雌  雄】 ♀は,地色が淡く,眼状紋の数が多く,眼状紋の内側に白銀帯が発達し,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメカンスゲ・アオスゲ・ヒカゲスゲ・ショウジョウスゲ・イトイヌノハナヒゲ(カヤツリグサ科),ヌマガヤ・シバ・チヂミザサ・メヒシバ・ススキ(イネ科)
【生  態】 この亜種は,年1回,発生し,7月上旬〜8月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,長野県や群馬県に生息している。
 群馬県,長野県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧IA類(CR)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ロシア南部,モンゴル,ウラル,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,甘粛省,浙江省,陳西省,河南省,江西省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
長野・群馬



































記録
2014.7.27,長野県岡谷市,4♂♂1♀,関戸裕靖
2019.7.28,長野県岡谷市,3♂♂1♀,関戸裕靖
2022.7.20,長野県塩尻市,2♂♂,関野祥子

・ヒメヒカゲ  本州中部・近畿・中国地方亜種    Coenonympha oedippus arothius Okada et Torii, 1945


写真数: 91枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  近年,自然開発によって本種の発生地は激減している。明るい湿地や草原に生息し,下草の上を低く飛び,すぐに止まる習性がある。
 個体変異は大きいが,愛知県以西に生息する個体は,大型で,裏面の眼状紋は大きく,数も多く,地色は赤味が乏しくなる傾向がある・
 後翅裏面の前縁部にある眼状紋は,通常は黒斑の中央に白点があるが,稀に白点がない黒目型と呼ばれる異常型が発生することがあり,眼状紋が黄褐色化した個体も記録された。

♂ 黒目型
後翅裏面の前縁部にある眼状紋の異常型


後翅裏面の眼状紋の黄褐色化
撮影: 足立 幸子 氏
 愛知県では,法律によって採集禁止になっている。
【雌  雄】 ♀は,地色が淡く,眼状紋の数が多く,眼状紋の内側に白帯が発達し,翅形が丸くなるが,♂でも眼状紋の内側に白帯が発達する個体がいるので,注意が必要である。
【食  草】 ヒメカンスゲ・アオスゲ・ヒカゲスゲ・ショウジョウスゲ・イトイヌノハナヒゲ(カヤツリグサ科),ヌマガヤ・シバ・チヂミザサ・メヒシバ・ススキ(イネ科)
【生  態】  この亜種は,年1回,発生し,5月下旬〜7月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
 標高78mの葦毛湿原では,6月上旬が羽化のピークになり,標高541mの長ノ山湿原では,6月下旬がピークになる。
【生息地】  この亜種は,本州の東海地方以西に分布しているが,発生地は極めて限られる。
 愛知県新城市作手長ノ山湿原では,多産している。
 愛知県では,県の条例で本種を保護しており,県内のすべての地域で,採集を禁止している。
 福井県,和歌山県では,絶滅した。岐阜県,静岡県,愛知県,京都府,兵庫県,岡山県,鳥取県,香川県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧IB類(EN)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ロシア南部,モンゴル,ウラル,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,甘粛省,浙江省,陳西省,河南省,江西省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































記録
1967.6.14,愛知県岡崎市大幡町,3♂♂1♀
1968.6.15,愛知県岡崎市大幡町,6♂♂2♀♀
1968.6.15,愛知県岡崎市池金町,1♂
1968.6.18,愛知県岡崎市大幡町,4♂♂1♀
2013.6.23,愛知県新城市作手長ノ山湿原,多数exs.
2015.6.9,愛知県新城市,1♂,関戸裕靖
2016.6.11,愛知県新城市作手,1♂1♀,関戸裕靖
2017.6.5,愛知県豊橋市岩崎町葦毛湿原,4♂♂
2017.6.10,愛知県豊橋市岩崎町葦毛湿原,5♂♂
2017.6.10,愛知県新城市作手清岳向山湿原,1♂
2018.5.29,愛知県豊橋市葦毛湿原,4♂♂
2018.6.1,愛知県新城市長ノ山湿原,5♂♂
2018.6.17,愛知県新城市長ノ山湿原,3♂♂2♀♀
2018.6.22,愛知県新城市長ノ山湿原,4♂♂2♀♀
2019.6.4,愛知県豊橋市葦毛湿原,2♂♂
2020.6.6,愛知県豊橋市葦毛湿原,1♂,足立幸子
2020.6.15,愛知県新城市作手,4♂♂2020.6.20,愛知県豊橋市葦毛湿原,1♂,松井慶夫
2020.7.19,愛知県新城市作手,3♂♂1♀2021.6.17,愛知県新城市作手,3♂♂1♀
2022.6.5,愛知県新城市,1♂,足立幸子
2022.6.19,愛知県新城市作手,4♂♂2♀♀,高村葉子



・シロオビヒメヒカゲ  北海道西部亜種    Coenonympha hero neoperseis Fruhstorfer, 1908

♂ (裏面)
写真数: 1枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  明るい草原に生息し,下草の上を低く飛び,各種の花によく集まる。すぐに止まる習性があり,日がかげると飛ばなくなる。
 日本には,次の2亜種がある。
   北海道西部亜種 C.hero neoperseis Fruhstorfer, 1908
   北海道東部亜種 C.hero latifasciata Matsumura, 1925
 北海道西部亜種は,後翅裏面の白帯の幅が狭くなる。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなるが,生態写真で雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 ヒカゲスゲ・カミカワスゲ(カヤツリグサ科),ヒメノガリヤス・ノガリヤス・ナガハグサ・ウシノケグサ・カモガヤ(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,5月下旬〜7月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,北海道の西部に見られる。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ロシア南部,モンゴル,ウラル,中国,朝鮮半島,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録

・シロオビヒメヒカゲ  北海道東部亜種    Coenonympha hero latifasciata Matsumura, 1925


写真数: 13枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  明るい草原に生息し,下草の上を低く飛び,各種の花によく集まる。すぐに止まる習性があり,日がかげると飛ばなくなる。
 平地に生息する個体は,大型になり,翅の地色は濃くなる傾向がある。
 この亜種は,後翅裏面の白帯の幅が太くなる。特に,オホーツク海沿岸に生息する個体は,さらに太くなる個体が多い。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなり,後翅表面の眼状紋が良く発達し,裏面の白帯の幅が広くなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒカゲスゲ・カミカワスゲ(カヤツリグサ科),ヒメノガリヤス・ノガリヤス・ナガハグサ・ウシノケグサ・カモガヤ(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,5月下旬〜7月下旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】 この亜種は,北海道の東部に見られる。
【分  布】  種としては,日本以外では,ロシア南部,モンゴル,ウラル,中国,朝鮮半島,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録
2011.7.7,北海道層雲峡,1♀,安中弘行
2011.7.10,北海道層雲峡,1♂,安中弘行
2011.7.11,北海道層雲峡,1♀,安中弘行
2013.7.19,北海道層雲峡,2♂♂
2014.5.30,北海道河西郡,1♀,安中弘行
2018.7.11,北海道層雲峡,1♀,安中弘行
2019.6.6,北海道音更町,1♂1♀,荻野秀一


・モリシロジャノメ    Melanargia epimede Staudinger, 1892


写真数: 1枚
(参考:ロシア産)


出現頻度
☆☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 迷蝶である。日本では,1例しか記録がない。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなるが,生態写真で雌雄を区別することは難しい。
【食  草】 (迷蝶のため,日本での繁殖例はない)
【生  態】 1978年7月25日に1♂が記録された。
【生息地】 北海道の利尻島で記録された。
【分  布】  種としては,日本以外では,ロシア南部,モンゴル,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録

・ツマジロウラジャノメ  名義タイプ亜種, 北海道亜種    Lasiommata deidamia deidamia (Eversmann, 1851)


写真数: 4枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  渓流沿いの崖地,岩場に生息する。
 日本では,次の3亜種がある。
   名義タイプ亜種, 北海道亜種 L.deidamia deidamia (Eversmann, 1851)
   本州亜種 L.deidamia interrupta (Fruhstorfer, 1909)
   四国亜種 L.deidamia kampuzana Y. Yazaki, 1981
 北海道亜種は,前翅の翅表の中央部に性標が顕著に現れ,裏面の眼状紋の周辺にある黄色環は良く発達し,♀の翅表の白斑は黄色味を帯びるという特徴がある。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,翅表の白斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメノガリヤス・タカネノガリヤス(イネ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月中旬〜8月に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】 この亜種は,北海道に生息している。
【分  布】  種としては,日本以外では,ウラル,アルタイ,チベット,モンゴル,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島,サハリンに分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,河北省,寧夏省,甘粛省,青海省,陳西省,河南省,四川省,湖北省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録
2011.7.7,北海道日高町,1♂,安中弘行

・ツマジロウラジャノメ  本州亜種    Lasiommata deidamia interrupta (Fruhstorfer, 1909)


写真数: 20枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 渓流沿いの崖地,岩場に生息する。 
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,翅表の白斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメノガリヤス・タカネノガリヤス(イネ科)
【生  態】  暖地では,年3回,発生し,5月〜10月にかけて見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,6月中旬〜9月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,本州に分布している。
 青森県,群馬県,徳島県では,絶滅危惧T類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ウラル,アルタイ,チベット,モンゴル,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島,サハリンに分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,河北省,寧夏省,甘粛省,青海省,陳西省,河南省,四川省,湖北省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
暖  地



































寒冷地



































記録
2012.8.23,長野県上高地,1♂,高崎 明
2013.6.23,長野県開田高原,1♀,足立幸子
2013.8.10,長野県,1♀,高崎 明
2017.9.3,岐阜県中津川市,1♂,関戸裕靖
2018.8.19,岐阜県中津川市,1♂,関戸裕靖
2019.6.29,岩手県岩泉町,2♂♂1♀,安中弘行
2022.6.23,長野県飯田市,1♀


・ツマジロウラジャノメ  四国亜種    Lasiommata deidamia kampuzana Y. Yazaki, 1981


写真数: 1枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  渓流沿いの崖地,岩場に生息する。
 四国産の♂は,前翅翅表の白斑が良く発達する。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,翅表の白斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメノガリヤス・タカネノガリヤス(イネ科)
【生  態】 年3回,発生し,5月中旬〜9月上旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,四国に生息している。
 環境省のレッドデータでは,絶滅危惧II類(VU)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ウラル,アルタイ,チベット,モンゴル,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島,サハリンに分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,河北省,寧夏省,甘粛省,青海省,陳西省,河南省,四川省,湖北省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
四 国



































記録


・ウラジャノメ  北海道亜種    Lopinga achine jezoensis (Matsumura, 1919)


写真数: 10枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  雑木林の周辺に生息し,すぐに止まる習性があり,日がかげると飛ばなくなる。
 日本では,次の3亜種がある。
   北海道亜種 L.achine jezoensis (Matsumura, 1919)
   利尻島亜種 L.achine oniwakiensis Y. Yazaki et Hiramoto, 1981
   本州亜種 L.achine achinoides (Butler, 1878)
 北海道亜種は,裏面の白帯が良く発達する。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなり,黄褐色の斑紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメノガリヤス(イネ科),ヒメスゲ・ショウジョウスゲ・ヒカゲスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,北海道で見られる。利尻島には別亜種が生息し,本州にも,別亜種が生息している。
 北海道では,帯広市の周辺では,数多く見られた。阿寒湖の近くにある鶴居峠では,少なかった。
【分  布】  種としては,日本以外では,中央アジア,シベリア,アルタイ,チベット,モンゴル,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,河南省,甘粛省,寧夏省,陳西省,湖北省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
北海道



































記録
1998.7.25,北海道帯広市,1♀
2012.7.5,北海道滝の上町,1♂,安中弘行 
2012.7.5,北海道上士幌町,2♂♂,安中弘行
2013.7.22,北海道阿寒湖鶴居峠,1♂
2018.7.10,北海道上士幌町,1♀,安中弘行


・ウラジャノメ  利尻島亜種    Lopinga achine oniwakiensis Y. Yazaki et Hiramoto, 1981


写真数: 1枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  雑木林の周辺に生息し,すぐに止まる習性があり,日がかげると飛ばなくなる。 
 この亜種は,小型で,裏面の眼状紋が小さくなるという特徴がある。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなり,黄褐色の斑紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメノガリヤス(イネ科),ヒメスゲ・ショウジョウスゲ・ヒカゲスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月下旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】 この亜種は,北海道の利尻島で見られる。
【分  布】  種としては,日本以外では,中央アジア,シベリア,アルタイ,チベット,モンゴル,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,河南省,甘粛省,寧夏省,陳西省,湖北省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
利尻島



































記録


・ウラジャノメ  本州亜種    Lopinga achine achinoides (Butler, 1878)


写真数: 10枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  雑木林の周辺に生息し,すぐに止まる習性があり,日がかげると飛ばなくなる。 
 中国地方に生息する個体は,朝鮮半島に生息する個体に似ており,裏面の白帯がやや発達し,本州中部産と北海道産との中間的な特徴を持つ。
【雌  雄】 ♀は,前翅の前縁にある白斑が発達し♂より白くなり,若干,翅形が丸く,黄褐色の斑紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ヒメノガリヤス(イネ科),ヒメスゲ・ショウジョウスゲ・ヒカゲスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】 年1回,発生し,6月中旬〜8月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  この亜種は,本州で見られる。
 広島県では,絶滅した。新潟県,愛知県,島根県では,絶滅危惧T類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,中央アジア,シベリア,アルタイ,チベット,モンゴル,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島,サハリン,南千島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,河南省,甘粛省,寧夏省,陳西省,湖北省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
本 州



































記録
2014.7.19,長野県,1♂,松井慶夫
2019.6.13,愛知県北設楽郡,1♂,関戸裕靖
2019.7.23,長野県霧ヶ峰,1♂,関野祥子
2019.7.25,長野県諏訪市,2♀♀,荻野秀一
2021.8.3,長野県諏訪市,1♂,大橋豊嗣

・キマダラモドキ    Kirinia fentoni (Butler, 1877)


写真数: 14枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  雑木林に生息し,10時ころから活発に飛び回るようになる。下草にも止まるが,直径が50cmほどもある太い幹の木を好み,地面から1.5mほどの高さまでに,頭を上に向けて止まる習性がある。
 寒冷地に生息する個体は小型になり,暖地の個体は大型で,黄色斑が発達する傾向がある。
 ♀の後翅裏面の地色は,黄白色型と黄褐色型がある。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,黄色の斑紋が大きく,後翅裏面の亜外縁に黄白色斑が広がるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 ススキ・カモジグサ・チガヤ・ヒメノガリヤス・ナガハグサ(イネ科),ヒカゲスゲ・ヒゴクサ・カサスゲ・カワラスゲ(カヤツリグサ科)
【生  態】  暖地では,年2回,発生し,6月中旬〜7月下旬,10月〜11月上旬に見られる。
 寒冷地では,年1回,発生し,6月下旬〜9月中旬に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から九州にかけて分布しているが,非常に限られた場所にのみ生息する。
 埼玉県では,絶滅した。秋田県,山形県,新潟県,群馬県,神奈川県,大阪府,福岡県では,絶滅危惧T類に指定されている。
 環境省のレッドデータでは,準絶滅危惧(NT)に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,河南省,甘粛省,陳西省,四川省,湖北省,四川省,浙江省,江西省,福建省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
低山地



































寒冷地



































記録
2014.6.29,長野県北安曇郡,1♂,関戸裕靖
2014.6.29,大阪府箕面市,1♀,安中弘行
2017.7.21,岐阜県,1♀,足立幸子
2018.7.5,岩手県岩泉町,1♀,安中弘行
2020.8.1,長野県北佐久郡,1♀,松井慶夫
2020.8.7,山梨県富士吉田市,1♀,安中弘行
2022.7.2,岩手県田野畑村,1♂,三河和夫



・オオヒカゲ    Ninguta schrenckii schrenckii (Menetries, 1858)


写真数: 26枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】  雑木林の周辺や草原に生息し,下草の上を低く飛ぶ。すぐに止まる習性がある。
 温暖な地域で発生する個体は,大型になり,裏面の地色は白化する傾向がある。
 かつては,岩手県亜種,八ヶ岳亜種,新潟県亜種,滋賀県鈴鹿亜種などが記載されたが,現在では,日本国内は同一亜種となっている。
【雌  雄】 ♀は,若干,翅形が丸くなり,黄褐色の斑紋が大きくなるので,雌雄を区別することができる。
【食  草】 カサスゲ・オニスゲ・シラスゲ・ヒゴクサ(カヤツリグサ科),ススキ・ツルヨシ(イネ科)
【生  態】  年1回,発生し,暖地では,6月上旬〜10月上旬に見られる。
 寒冷地では,7月中旬〜8月に見られる。幼虫で越冬する。
【生息地】  北海道から本州にかけて広く見られるが,生息地は限られる。寒冷地や高地に発生すろ個体は,後翅裏面の白斑が鮮明になる。
 北海道では,足寄町で見られた。
 愛知県など,比較的温暖な地域に生息する個体は,大型になり,翅の色が薄くなる傾向がある。
 群馬県,兵庫県では,絶滅危惧T類に指定されている。
【分  布】  種としては,日本以外では,ベトナム,ミャンマー,チベット,アムール,ウスリー,中国,朝鮮半島に分布している。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,山西省,山東省,河南省,甘粛省,陳西省,四川省,海南省に分布している。
【近似種】 なし
成虫期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
本 州



































北海道



































記録
1983.9.7,愛知県岡崎市田口町,1♀,三浦重光
1983.9.8,愛知県岡崎市田口町,1♀,三浦重光
1994.7.2,愛知県岡崎市須渕町,1♂
1995.7.28,愛知県岡崎市池金町,1♂
1997.6.30,愛知県岡崎市須渕町,2♂♂
2001.7.10,愛知県岡崎市奥殿町,1♀,鈴木栄二
2002.9.7,愛知県岡崎市奥殿町,1♂,川瀬弘幸
2003.6.17,愛知県岡崎市高隆寺町,1♂1♀,柵木宗孝
2008.7.10,愛知県岡崎市蔵次町,1♂,伊藤啓司
2008.7.21,愛知県岡崎市蔵次町,1♂,伊藤啓司
2011.7.3,愛知県岡崎市八ッ木町,1♂
2012.6.24,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2013.6.24,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2013.7.24,北海道足寄町,1♂
2013.9.24,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2014.7.15,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2015.6.10,愛知県岡崎市小呂町,2♂♂
2015.10.8,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2016.9.30,愛知県岡崎市小呂町,1♀
2018.6.7,愛知県岡崎市小呂町,1♂
2019.6.18,栃木県真岡市,2♂♂2♀♀,荻野秀一
2020.9.28,愛知県岡崎市小呂町,1♀,川田奈穂子


ジャノメチョウ亜科2 は,ここをクリックすると見ることができます。(容量の関係で,別ページにしてあります)

    

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