台湾の蝶 <シロチョウ科-モンキチョウ亜科>


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・ウラナミシロチョウ 細波遷粉蝶 (台湾産)   Catopsilia pyranthe pyranthe (Linnaeus, 1758)   名義タイプ亜種


写真数: 20枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産と同じ亜種である。やや大型のシロチョウであるが,非常に速く飛ぶ習性がある。
 低温期型と高温期型がある。低温期型は,翅表の地色は淡い黄色になり,裏面も淡い桃色を帯び,波状の斑紋の色が濃くなり,前後翅の中室の外側にある円形の黒斑は良く発達する。

低温期型

高温期型
【雌  雄】 ♀は,黒斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【生  態】
 周年,年数回発生している。非常に少ないチョウである。
【生息地】
 台湾の南部の低・中・高標高(〜2000m)の常緑広葉樹林,熱帯雨林,海岸林,都市林,都市荒地で見られる。
 南投縣南山渓,高雄市宝来,高雄市左営區にて撮影できた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,イラン,アフガニスタン,パキスタン,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部,日本の八重山諸島に分布し,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,雲南省,貴州省,広西區,湖南省,広東省,海南省,福建省,上海市に分布している。海南省に分布しているものは,別亜種C. pyranthe chryseis で,それ以外は,台湾と同じ名義タイプ亜種である。
【近似種】  ウスキシロチョウに似ているが,本種は,後翅裏面全体に小さな波条紋が広がること,特に,前翅裏面の前縁部や後翅裏面の基部に波条紋があるので区別することができる。
 

・ウスキシロチョウ 遷粉蝶 (台湾産)   Catopsilia pomona pomona (Fabricius, 1775)   名義タイプ亜種


写真数: 119枚


出現頻度
★★★★
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産と同じ亜種である。やや大型のシロチョウであるが,非常に速く飛ぶ習性がある。各種の花に飛来する。
【雌  雄】  ♀は,黒斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
 ♂の裏面には,変異があり,無紋型,銀紋型があり,♀には,無紋型,銀紋型,赤斑型がある。赤斑型の斑紋の出方は個体差が大きい。♀の無紋型の裏面は♂と同じ白黄緑色で,銀紋型や赤斑型の裏面は黄色になる。
 無紋型は高温期に,銀紋型は低温期に多く見られるが,真夏でも銀紋型は見られる。

♂ 無紋型

♂ 銀紋型

♀ 無紋型

♀ 銀紋型

♀ 銀紋型

 ♀ 赤斑型
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中・高標高(〜2000m)の常緑広葉樹林,熱帯雨林,海岸林,都市林,都市荒地で見られる。
 墾丁国家公園では少なかったが,台東市の知本渓谷では,多数の個体を確認することができた。新平市の汐平路仁愛橋では,多数の♀が産卵のためにネムノキ類に飛来していた。南投縣合歓山の登山口(標高3132m)でも記録された。
【分  布】  種としては,台湾以外では,パキスタン,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島(ラオスタイ),フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部,日本の九州南部以南に分布し,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,雲南省,貴州省,広西區,湖南省,広東省,海南省,福建省に,台湾と同じ名義タイプ亜種が分布している。
【近似種】  ウラナミシロチョウに似ているが,本種は,前翅裏面の前縁部や後翅裏面の基部に波条紋はないことで区別することができる。なお,翅の亜外縁部にある細かいシワが波状紋に見えるので,注意が必要である。

・キシタウスキシロチョウ 黄裙遷粉蝶 (台湾産)    Catopsilia scylla cornelia (Fabricius, 1787)


写真数: 18枚

♂  ♀
出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産と同じ亜種である。やや大型のシロチョウである。近年,外国からやってきた外来種で,台湾の南部で記録が出ている。
【雌  雄】 ♀は,黒斑が発達するので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の南部の低標高(〜300m)の,熱帯雨林,海岸林,都市林,都市荒地で見られる。
 分布域が狭く,なかなか撮影出来ない種の一つである。台湾では,南部の墾丁にある社頂自然公園で撮影できた。屏東縣恒春でも撮影された。
【分  布】  種としては,台湾以外では,インドシナ半島(マレーシアシンガポールラオス),フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,中国の南部,日本の八重山諸島に分布し,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,雲南省,広東省,海南省,福建省に,名義タイプ亜種 C.scylla scylla が分布している。
【近似種】  ウスキシロチョウの裏面に本種の裏面が似ているが,本種は,前翅表面が白色で,後翅表面が黄色になるので区別することができる。
詳細な解説があります

・モンキチョウ 紋黄蝶 (台湾産)   Colias erate formosana , 1955    台湾亜種


写真数: 36枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産は,別亜種poliographa である。小型のシロチョウである。草原を低く飛び,すぐに止まる習性がある。
【雌  雄】 ♀は,白色型と黄色型があり,生態写真では,黄色型の♀と♂は区別が難しい。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の北部の低標高,中部の中・高標高,(〜3000m)の常緑広葉樹林,海岸林,山地草地で見られる。
 阿里山の沼平(標高2274m)には丘になっている場所があり,シロツメクサが一帯に生えている場所で産卵行動を確認できた。拉拉山上巴陵南投縣翠峰南投縣松崗南投縣ナールー湾でも撮影できた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,トルキスタン,アフガニスタン,パキスタン,インド,ヒマラヤ,インドシナ半島,中国のほほ全土,日本に分布している。
 中国では,北西部の新疆ウィグル自治区から東北部の黒竜江省,南西部の雲南省,東部の浙江省,上海市まで,各地に分布している。
【近似種】 なし

・タイワンヤマキチョウ 圓翅鉤粉蝶 (台湾産)   Gonepteryx amintha formosana (Fruhstorfer, 1908)   台湾亜種


写真数: 44枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産(迷蝶)と同じ亜種である。やや大型のシロチョウであるが,速く飛び,各種の花に飛来する。
【雌  雄】 ♀は,斑紋が白色になるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中・高標高(〜2500m)の常緑広葉樹林で見られる。
 南部の墾丁国家公園台東市知本溪,中部山岳の翠峰(標高2289m),松崗南投縣奥萬大阿里山沼平高雄市直瀬溪太平山鳩之澤拉拉山上巴陵南投縣松崗,南投縣清清草原,南投縣翠峰,高雄市桃源區籐枝,南投縣仁愛郷ナールー湾,花蓮市新白楊で撮影できた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,中国の南西部・南部に分布し,日本の八重山諸島でも記録され,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,黒竜江省,吉林省,遼寧省,河北省,山東省,河南省,江蘇省,安徽省,湖北省,浙江省,江西省,湖南省,福建省,広東省,海南省,広西區,雲南省,四川省,西蔵區に分布している。黒竜江省に分布しているものは,別亜種 G.amintha murayamae で,西蔵區に分布しているものは,別亜種 G.amintha thibetana で,雲南省に分布しているものは,別亜種 G.amintha limonia で,それ以外は,名義タイプ亜種 G.amintha amintha である。
【近似種】  タイワンコヤマキチョウに似ているが,タイワンコヤマキチョウは後翅の翅形がギザギザになることで区別することができる。

・タイワンコヤマキチョウ 臺灣鉤粉蝶 (台湾産)    Gonepteryx taiwana Paravicini,1913    台湾特産種


写真数: 45枚 


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 中型のシロチョウで,タイワンヤマキチョウより小型で,速く飛ぶが,すぐに止まる習性がある。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面に黄斑が広がり,後翅裏面の褐色斑の色が濃くなり,♀は前翅翅頂がより尖るので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 2月〜10月上旬に,年数回発生している。
【生息地】  台湾の中・高標高(1000m〜3000m)の常緑広葉樹林で見られるが少ない。
 台湾の中部山岳にある翠峰(標高2289m),南投縣松崗南投縣梅峰桃園市林班口で見られた。
【分  布】 台湾以外には分布せず,台湾の特産種である。
【近似種】  タイワンヤマキチョウに似ているが,本種は,後翅の外縁の翅形がギザギザになることで区別することができる。

・ホシボシキチョウ 星黄蝶 (台湾産)   Eurema brigitta hainana (Moore, 1878)

♂  ♀
写真数: 55枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】 日本産と同じ亜種である。小型のシロチョウである。地上を低く飛び回り,なかなか止まらない習性がある。岩石がむき出しの荒れ地,草地,河川敷など限られた場所で見られた。
【雌  雄】 ♂は,前翅表面の外縁の黒斑が後角部まで広がるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中・高標高(〜2000m)の荒地,河川堤防で見られるが少ない。
 台湾の中部山岳にある本部渓高雄市高中林道高雄市宝来,谷関松鶴,南投縣南山渓で撮影できた。
【分  布】  種としては,台湾以外ではインド,ヒマラヤ,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,ニューギニア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部に分布し,日本の南西諸島でも記録されており,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,四川省,雲南省,貴州省,広西區,湖南省,海南省,広東省,江西省,福建省に分布している。海南省,広東省,福建省に分布しているものは,台湾と同じ亜種で,それ以外は,別亜種 E.brigitta yunnana である。
【近似種】  他にキチョウ類に似ているが,本種は,翅形や表面外縁の黒帯の形状が前翅外縁の黒帯が下端部で途切れること,前翅表面の黒斑は幅が広く,その基部側の境界はなめらかな曲線になること,後翅裏面に薄い黒色の筋状の斑紋が3列現れることで区別することができる。
 

・ツマグロキチョウ 角翅黄蝶 (台湾産)   Eurema laeta punctissima (Matsumura,1909)   台湾亜種

♂  高温期型
写真数: 5枚

♂  低温期型
出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産は,別亜種betheseba である。小型のシロチョウである。地上を低く飛び回り,なかなか止まらない習性がある。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中標高(〜2500m)の荒地,河川堤防で見られるが少ない。
 台湾の中部山岳にある南山溪で見られた。
【分  布】  種としては,台湾以外ではインド,ヒマラヤ,インドシナ半島,フィリピン,インドネシア,オーストラリア北部,中国の南西部・南部,日本の本種以南に分布している。
 中国では,西蔵區,陳西省,山西省,河南省,雲南省,四川省,貴州省,広西區,湖南省,広東省,海南省,福建省,上海市に分布している。湖南省,広東省,海南省,福建省に分布しているものは,台湾と同じ亜種で,それ以外は,別亜種 E.laeta sikkima である。
【近似種】  ホシボシキチョウに似ているが,本種は,前翅外縁の黒帯が,下端部で途切れることや後翅裏面に薄い黒色の筋状の斑紋が1列現れたり,ほとんど無紋になったりすることで区別することができる。

・ウスイロキチョウ 淡色黄蝶 (台湾産)   Eurema andersoni godana (Fruhstorfer,1910)   台湾亜種


写真数: 19枚


出現頻度
☆☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 小型のシロチョウである。地上を低く飛び回り,なかなか止まらない習性がある。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,黄色斑の色が薄くなるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の北部・中部・南部の低・中・高標高(〜2000m)の常緑広葉樹林,熱帯雨林,海岸林で見られるが少ない。
 墾丁国家公園台東市の知本渓,台南市龍崎區,花蓮市景美,烏来區桶後林道で見られた。以前は台湾北部では見られなかったが分布を北上させている。
【分  布】  種としては,台湾以外ではインド南部,インドシナ半島西部,ボルネオ島,インドネシア,中国の東部に分布し,台湾産は分布の東限に当たる。
 中国では,福建省に,台湾と同じ亜種が分布している。
【近似種】  エサキキチョウに似ているが,本種は,翅形が丸く,前翅裏面の前縁基部の黒斑が1つであること,前翅裏面中室の黒斑が出ること,後翅裏面亜外縁に波目模様が出ることで区別することができる。

・ミナミキチョウ 黄蝶 (キチョウ) (台湾産)   Eurema hecabe hecabe (Linnaeus, 1758)    名義タイプ亜種


写真数: 79枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産と同じ亜種である。小型のシロチョウである。地上を飛び回るが,ほとんど止まらない習性があり,各種の花に飛来する。危険を感じると,葉の裏側に静止する習性がある,
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,黄色斑の色が薄くなるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】
 台湾の低・中・高標高(〜2000m)の常緑広葉樹林,熱帯雨林,海岸林,都市林,都市荒地で見られるが少ない。
 台東縣蘭嶼でも見られた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,インドシナ半島フィリピン,オーストラリア北部,中国南部,日本の南西諸島に分布し,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,西蔵區,四川省,雲南省,貴州省,広西區,湖北省,河南省,浙江省,湖南省,広東省,海南省,福建省,上海市に分布している。海南省に分布しているものは,別亜種 E.hecabe subdecorate で,福建省に分布しているものは,別亜種 E.hecabe albina で,雲南省に分布しているものは,別亜種 E.hecabe contubernalis である。
【近似種】  キタキチョウに似ているが,後翅の外縁の形状が丸みを帯びること,前翅の縁毛の色が黄色と褐色が交互に並んでいることで区別することができる。
 

・キタキチョウ 北黄蝶 (台湾産)   Eurema mandarina mandarina (de l'Orza, 1869)    名義タイプ亜種


写真数: 40枚


出現頻度
★★☆☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産と同じ亜種である。小型のシロチョウである。地上を飛び回るが,ほとんど止まらない。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,黄色斑の色が薄くなるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中・高標高(〜2700m)の常緑広葉樹林で見られる。
 各地で見られた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,中国の東部,朝鮮半島南部,日本の本州以南に分布し,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,福建省,江西省,浙江省,上海市に分布している。
【近似種】  ミナミキチョウに似ているが,本種は,前翅の縁毛が黄色であること,後翅の外縁の形状が角ばるような翅形になること,前翅裏面の前縁基部の黒斑が0〜2つであること,越冬個体は,裏面全体に小さな黒点が現れることなどで区別することができる。

・エサキキチョウ 島嶼黄蝶 (台湾産)   Eurema alitha esakii ,1953   台湾亜種


写真数: 26枚

♀  ♂
出現頻度
★★★☆☆
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 小型のシロチョウである。地上を飛び回るが,ほとんど止まらない。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,黄色斑の色が薄くなるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中・高標高(〜2500m)の常緑広葉樹林,熱帯雨林,海岸林で見られる。
 墾丁国家公園台東市知本溪社頂自然公園高雄市桃源太平山鳩之澤羅東新城溪新北市烏来区桶後林道新北市熊空基隆市七堵台北市聖人瀑布,南投縣観音瀑布,台南市龍崎區,台北動物園探索谷,台東縣霧台郷で見られた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,フィリピンに分布し,台湾産は分布の東限に当たる。
 中国には分布していない。
【近似種】  ウスイロキチョウに似ているが,本種は,小型のキチョウで,前翅裏面の前縁基部の黒斑が1つ(まれに2つ)であること,裏面の黒斑はあまり発達しないこと,前翅表面の黒斑のエグレの角度が鈍角になること,後翅の外縁の形状が丸みを帯び,表面外縁の黒帯が幅広く,後角部の黒斑が大きくなるので区別することができる。

・タイワンキチョウ 亮色黄蝶 (台湾産)   Eurema blanda arsakia (Fruhstorfer, 1910)


写真数: 80枚


出現頻度
★★★★★
分布域 と 記録地点
【特  徴】
 日本産と同じ亜種である。小型のシロチョウである。地上を飛び回るが,ほとんど止まない。
【雌  雄】 ♀は,翅形が丸くなり,黄色斑の色が薄くなるので,雌雄を区別することができる。
【生  態】 周年,年数回発生している。
【生息地】  台湾の低・中・高標高(〜2500m)の常緑広葉樹林,熱帯雨林,海岸林,都市林で見られる。
 各地で見られた。
【分  布】  種としては,台湾以外では,インド南部,インドシナ半島,フィリピン,ボルネオ島,インドネシア,中国の南西部・南部,日本の八重山諸島に分布し,台湾産,日本産は分布の東限に当たる。
 中国では,四川省,雲南省,貴州省,広西區,湖南省,広東省,海南省,香港,福建省に分布している。広西區に分布しているものは,別亜種 E.blanda snelleni で,湖南省,広東省,福建省に分布しているものは,別亜種 E.blanda rileyi で,香港に分布しているものは,別亜種 E.blanda acandre で,海南省に分布しているものは,別亜種 E.blanda hylama である。
【近似種】  キタキチョウ,ミナミキチョウに似ているが,本種は,大型のキチョウで,前翅裏面の前縁基部の黒斑が2つもしくは3つであること,後翅の外縁の形状が丸みを帯びることで区別することができる。




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